【欠陥住宅の実例】
小屋裏や天井裏に隠れた欠陥『防火違反』

【欠陥住宅】新築の建売住宅の実態!防火違反の物件は珍しくない!

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小屋裏や天井裏の防火違反

防火違反の小屋裏

以下で紹介している実例は、全て誠実に是正工事して頂けました。

住宅診断の専門家でなければ発見できない

■実例 1 画像は拡大します
飯田産業(防火違反の指摘前)

飯田産業(指摘前)

飯田産業(防火違反の是正後)

飯田産業(是正後)

小屋裏や天井裏を住宅診断すると、断熱材施工不良や石膏ボード施工不良の防火違反の物件を発見できます。

不動産会社やハウスメーカーの営業マンは、
「役所の検査(完了検査)に合格して検査済証が出ているから、欠陥住宅であるわけがない。」
と言いますが、そんなことはありません。

建築確認検査機関の検査では発見できない

■実例 2 画像は拡大します
大宝建設埼玉(指摘前)

大宝建設埼玉(指摘前)

大宝建設埼玉(是正後)

大宝建設埼玉(是正後)

建築確認検査機関の完了検査に合格して、検査済証が発行されている新築であっても、防火違反の欠陥住宅は数多く存在して、消費者だけでなく売主も気づかないまま世の中に引き渡されています。

完了検査では、建築確認申請どおりの配置、間取り、開口部、斜線制限で建築されたかのみの確認にとどまり、小屋裏や天井裏を覗き込んで施工状況を確認することはありません。

従って、完了検査では、小屋裏や天井裏の施工が防火違反であっても検査済証が発行されてしまいます。
そのため、買主は知らずに引渡されて、防火違反の住宅に住み続けることとなります。

万一、火災になった場合、健全な住宅と比較すると、火の回りが早い危険な欠陥住宅と言えます。

サイディングボードの注意点

■実例 3 画像は拡大します
東栄住宅(指摘前)

東栄住宅(指摘前)

東栄住宅(是正後)

東栄住宅(是正後)

多くの新築一戸建ての外壁材は、サイディングボードが採用されています。
しかし、サイディングボード単体では、30分耐火の認定が取れない場合が多いのです。

一般に、外壁の室内側に石膏ボードを施工して、このセットで30分耐火として建築確認申請をされています。

従って、ユニットバスの天井点検口や小屋裏点検口から覗いて、外壁の裏側面を目視して、石膏ボードが施工されていなく、外壁材の裏面や断熱材が見えている場合は、防火違反の欠陥住宅と診断できます。

ただし、外壁材がサイディングボードであっても、構造材として『ダイライト』や『モイス』という構造用面材と断熱材がセットで施工されていれば、その構造用面材が石膏ボードの代わりとなり30分耐火と認定されますので石膏ボードの施工が不要となります。

22条区域や準防火地域は30分耐火が必須

■実例 4 画像は拡大します
タクトホーム(指摘前)

タクトホーム(指摘前)

タクトホーム(是正後)

建築基準法22条区域や準防火地域では、この30分耐火の施工が必要となります。
逆に、法22条区域や準防火地域でなければ、この30分耐火の施工は不要となります。

しかし、新築一戸建て が建築されている多くの地域では、法22条区域または準防火地域の指定がされています。
従って、ほとんどの新築一戸建てでは、天井裏や小屋裏にも石膏ボードの施工が必要となります。

不動産会社や売主の営業マンは、このような天井裏や小屋裏の防火違反についての知識はありませんので、私どもから指摘しても全く話は通じません。

なぜ、防火違反の住宅が造られるのか?

■実例 5 画像は拡大します
ホームポジション(指摘前)

ホームポジション(指摘前)

ホームポジション(是正後)

ホームポジション(是正後)

■実例 6 画像は拡大します
三栄建築設計(指摘前)

三栄建築設計(指摘前)

三栄建築設計(是正後)

三栄建築設計(是正後)

防火違反の住宅が造られる原因
・職人や現場監督の認識不足
・工期短縮のための施工ミス

防火違反は、建築確認検査機関による完了検査で指摘されることはないため、売主や施工会社でも知らずに防火違反の欠陥住宅を建築していることも少なくありません。

また、工期短縮が施工ミスにつながり防火違反となっている新築一戸建てもあります。

私どもで住宅診断をして、この防火違反を売主や施工業者に指摘しても、多くの場合、
「当社は、いつもこの施工方法で完了検査で指摘されたことはないので問題ない!」
と言われ、是正を拒まれることも少なくありません。

発見した場合は契約中止も選択肢

買主がご契約する前の住宅診断で、この防火違反を発見した場合は、ご契約の中止を助言することも、しばしば御座います。
もし、防火違反を売主側で是正すれば購入したいという買主側の意向があれば、売主に防火違反の是正を依頼します。

ただ、契約前に、このようなことを指摘すると、契約を拒絶する売主もいます。

売主は是正に手間と費用がかかる

■実例 7 画像は拡大します
プラスアルファ(指摘前)

プラスアルファ(指摘前)

プラスアルファ(是正後)

プラスアルファ(是正後)

防火違反を是正する工事が、実は結構手間がかかります。

ユニットバス周囲の外壁の裏側に石膏ボードを施工する場合は、一度、ユニットバスを解体する必要があります。
せっかく綺麗に出来上がったバスルームを解体するのですから、売主は、手間と費用が掛かります。

また、小屋裏(屋根裏)の外壁の裏側部分に石膏ボードを施工する工事も、人が入れない小屋裏の場合は、一度、天井を解体する必要があります。

このように防火違反を是正するには、手間と費用がかかることになります。

施工ミスや見落としは存在するもの

当サイトで紹介している売主(施工業者)は、私どもで指摘したことにより、誠実に是正工事して頂けました。

新築一戸建ては、現場で職人が手造りで作業しています。
そのため、ときには施工ミスなどが存在してしまいます。
それを見逃さず発見して、売主が誠実に是正される現場は、結果的に良いの物件であると私どもでは考えます。

売主の認識不足による防火違反の記事はこちらです↓

某大手パワービルダーの新築で欠陥住宅を発見 ~ 屋根裏の防火違反に注意




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