飯田グループホールディングス系が地元業者の下請けをしている新築一戸建て
大田区のアセットインベスター(一建設が施工)と坂戸市のタクトホームを建物診断
赤外線建物診断技能師の野方実です。
今回は、大田区のアセットインベスター(一建設が施工)と坂戸市のタクトホームの建物診断の様子についてご紹介します。
首都圏で建物診断を実施していると、さまざまな売主業者が新築一戸建てを分譲しています。
最も多く見受けられるのは、飯田グループホールディングス系の建売住宅の分譲地です。
近年では、一建設などの飯田グループホールディングスが下請けとして、地元不動産会社の建売住宅を建築工事をしているケースを見受けられます。
年間に数棟から数十棟の分譲規模の地元不動産会社であれば、自ら建築せずに大手に建築を依頼した方が建築コストを下げられるようです。
私どもで、地元の中小規模の不動産会社の新築一戸建てを建物診断するつもりで現場に行くと、すぐに飯田グループホールディングス系が建築した新築であることに気が付きます。
お買い得感がある地元業者の新築
飯田グループホールディングス系の業者を下請けに新築している地元業者は、オプションの網戸を標準装備したり、外構工事を凝ってみたりして、飯田グループホールディング系の建売住宅との差別化を図る傾向があります。
そのような物件は、消費者が最初から「あったら良いな・・」と考えるオプションが付いているので、お買い得感があるかもしれませんね。
現場監督や作業員の能力とモラルで「アタリ」と「ハズレ」がある
建築コスト削減のために、突貫工事で極端に工期が短い現場があります。
同じ、飯田グループホールディングス内であっても、その傾向が強い会社と、そうでない会社があります。
ここでは、具体的な会社名は伏せますが、その傾向が強い会社の建築は、完成時の仕上がりが雑な物件も少なくありません。
また、どこの会社だから、工事が「雑」とか「欠陥が多い」などということはありません。
建売住宅でも注文住宅であっても、現場の監督と作業員の「個」の能力とモラルで仕上がりは異なり、「アタリ」と「ハズレ」の建物が生まれます。
新築一戸建てを購入する際には、建築会社名で判断せず、建物診断の専門家に見極めてもらい購入することが失敗しない住まい選びのコツだと思います。
1件目 アセットインベスター(大田区)の新築一戸建てを建物診断
こちらの建物は飯田グループホールディングスの一建設による施工となりますが、一建設が売主の建物ではオプション設定になっている照明器具やカーテンレールなどが設置済みです。
赤外線サーモグラフィー、床下の木材の含水率、床の水平レベルなどを専用機器を用いて建物診断を実施しました。
本日の建物診断では大きな不具合箇所はありませんでした。
販売図面の配置図では駐車スペースにゆとりがあるように見えますが、狭小地では実際寸法を計ってみるとドアが開けられないような間口になっていることもありますので、内覧時には採寸される事をお勧めします。
2件目 タクトホーム(坂戸市)の新築一戸建てを建物診断
タクトホームの建物は同じグループである飯田産業と同じIDS工法なので、断熱材がポリスチレンフォーム(床・壁)、床下の鋼製束が無い施工となります。
また、バリアフリーの関係で階段が緩やかな15段になっています。
電磁波の測定 石膏ボードの取付ビスピッチの確認 法22条区域における不燃材(石膏ボード)などの確認を行いました。
建物の不具合はありませんでしたが、隣接地からの樹木の越境がありましたので、お話が進んだ場合には売主側に是正をお願いします。