住宅ローン破綻が嫌なら知っておきたい
– 変動金利を選ぶべき人 固定金利を選ぶべき人 –

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第386回目の放送分です。

今回の話題

住宅ローン破綻が嫌なら知っておきたい
~住宅ローンで 変動金利を選ぶべき人と固定金利を選ぶべき人~

以下は、動画の内容に関連した情報です。
より詳しく知りたい方は、是非動画をご覧ください。

変動金利と固定金利を選ぶポイント

変動金利0.3%台 / 固定金利1%台前半

近年では、
・『変動金利』では、auじぶん銀行、ペイペイ銀行、みずほ銀行、住信SBIネット銀行などの住宅ローンが0.3%台で人気があります。
・『全期間固定金利』では、フラット35,みずほ銀行、りそな銀行、中央労働金庫などの住宅ローンが、1%台前半の金利ですので人気があります。

住宅ローン金利選びの悩みどころ

住宅ローン返済期間は、長期にわたりますので、住宅ローン選びは、物件選びと同じくらい重要になります。
そのため、変動金利と、固定金利の特徴について十分に理解して住宅ローンを選ぶ必要があります。

勧められるがまま決めるのは良くない

不動産会社の営業の人の多くは、自分が、普段使い慣れている銀行の住宅ローンを勧めてきます。
また、変動金利を勧めてくるケースが多いようです。

変動金利の方が低いから、月々の返済も安くなるので、買う側が検討し易くなります。
そうすると物件が売れやすくなるので、営業マンは固定金利でなく、変動金利で説明してきます。

「今は殆どのお客様が変動金利を選択しています」
「今は金利が低いから、とりあえず変動金利で組んで、金利が上がって来たら、固定期間に切り替えれば良い」

などと言って、変動金利で資金計画を説明してきます。

変動金利と固定金利 支払い金額の違い
借入3500万円を35年の住宅ローンで組んだ場合
変動金利    0.31%:月々 87,947円
全期間固定金利 1.2%:月々102,096円

月々8万円代と10万円代では感じ方が違いますが、
変動金利と固定金利、それぞれの特徴を理解して借りると良いと思います。
以降では、変動金利と固定金利の特徴について説明します。


変動金利と固定金利の特徴

『変動金利』の特徴

『変動金利』の特徴は、
” 固定金利と比較して、低い金利で借入れが出来る “ ことです。

しかし、住宅の購入後も経済の状況によって金利が変動します。
従って、月々の返済額も変動することになります。

金利は半年ごとに見直される

変動金利と言っても、毎月金利が変動して、返済額が毎月上下するということはありません。
変動金利は、住宅ローン実行した後(返済スタート後)、半年ごとに金利が見直されます。(変動します)

月々の返済額は5年ごとに見直される

月々の返済額は、5年に1度のタイミングで見直されます。
もし、返済額が見直されるまでの5年間のうちに金利が上下した場合は、月々の返済額の中で、元本と利息の内訳が調整されることになります。

例えば、最初は、元本が4万円、利息が4万円で合計8万円の返済額だとします。
しかし、金利が上昇した場合、元本が3.5万円、利息が4.5万円となり合計8万円の返済額となります。
そのため、5年に1度の返済額の調整時に、当初予定していた返済期間内に完済できるように月々の返済額を引き上げられる。という考え方になります。

『借入当初は変動金利0.31%でも、毎年金利が少しずつ上昇して5年後に1.5%になっていたら、5年後の返済額は大幅に高くなる。』
と、いうことです。

返済額1.25倍ルール

5年に1度のタイミングで月々の返済額が見直されたときに、急激に返済額が上昇すると、住宅ローンを返済できなくなってしまう可能性があります。
そのため、住宅ローン変動金利では、いくら金利が上昇しても、月々の返済額の見直しは、今までの返済額の1.25倍までというルールがあります。
例えば、当初は、月々返済額8万円の場合、1.25倍ルールでは、月々10万円ということになります。

ただし、この1.25倍ルールというのは、あくまでも返済額に対してのお話です。
もし、金利が上昇し過ぎて、1.25倍の返済が、金利上昇に追いつけない場合は、元本の減りが遅くなり、当初の予定期間で返済が終わらない。という可能性があります。

返済が、金利上昇に追いつけなくなった場合

35年返済を終えても、住宅ローン残債が残ってしまうことになります。(未払い利息)
現在の金融情勢では、このようなことは、考えにくいですが、これが、変動金利のリスクと言えます。 また、この1.25倍ルールがあることにより、金利上昇に気づき難いというデメリットもあります。

同じ変動金利でも、金融機関によって違う
上記を踏まえ、あまり知られていないことですが、近年では1.25倍ルールを採用していない金融機関もあります。
例えば、ソニー銀行、ペイペイ銀行、新生銀行などは、この1.25倍ルールがありません。
もし、変動金利の住宅ローンを検討するときには、そのあたりも確認する必要があると言えます。

変動金利は、短期プライムレートに連動

変動金利は、短期プライムレートに連動しています。
短期プライムレートは、日銀の政策金利に連動しています。
日銀の政策金利は、総務省統計局の消費者物価指数の上昇率が、前年比2%目標を達成できたら、政策金利を引き上げる。とされています。

固定金利への変更は、間に合わない場合が多い

変動金利を借りようする多くの人は、「金利が上昇し始めたら、固定金利に切り替えよう。」と、考えます。
しかし、毎月銀行が発表する、住宅ローン金利表を見てから検討するのでは遅すぎる。と言えます。
既に上昇した金利を見てから検討するのでは遅いです

総務省統計局の消費者物価指数(CPI)を常に確認しておく

これから、変動金利の住宅ローンを検討している人
もしくは、既に、変動金利で、住宅ローンを組んだ人は、
総務省統計局の消費者物価指数(CPI)を常に確認しておくと、近い将来、変動金利が上昇する可能性を少し早めに察知できます。

2021年12月24日に総務省統計局から公表された『消費者物価指数』は、
・総合指数(CPI)では、前年同月比0.6%上昇
・生鮮食品を除く総合指数(コアCPI)は、前年同月比0.5%上昇
・生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数(コアコアCPI)は、前年同月比0.6%の下落
となっています。

『消費者物価指数』がプラス2%になったら、変動金利が上昇する可能性が高くなるので、全期間固定金利に切り替えた方が良い。ということです。

変動金利から固定金利に切り替えるタイミング

長期固定金利は、変動金利よりも、早く市場に反応します。
ですので、消費者物価指数が、前年同月比プラス2%達成してからでは、全期間固定金利に切り替えたのでは、ちょっと遅い。ということになります。
2%ちょっと前くらいに、変動金利から固定金利に切り替えると良いでしょう。

『固定金利』の特徴

『固定金利』の特徴は、
” 月々の住宅ローン返済額が一定となる “ ことです。

固定金利の特約期間中は金利が変動しませんので、月々の住宅ローン返済額が一定となり、将来のライフプランや資金計画が立てやすいというメリットがあります。
ただし、固定金利は、住宅ローン借入れ当初は変動金利より金利が高いので、月々の返済も高くなります。

固定金利の決まりかた

長期固定の金利が決まる仕組みは、変動金利と全く異なります。
長期固定金利は、10年国債利回りに連動しています。

10年国債利回りのような長期金利は、基本的に1年先の短期金利、2年先の短期金利 ・・・
10年先の短期金利を市場が予測して、その平均値が長期金利となります。
そのため、10年国債利回りは、株式や為替市場のように日々変動しています。

固定金利の場合、
融資実行されてからは金利が変わらず返済は一定となりますが、
融資を借りるまでは固定金利の方が、毎月の金利の動きが激しい。

という特徴があります。


変動金利に向いている人 と 固定金利の方が良い人

変動金利と固定金利のどちらの住宅ローンを選ぶかについては、すべての人に共通する回答はありません。
しかし、性格や返済計画による『変動金利の方が良い人』と『固定金利の方が良い人』の向き不向きついては解説することが出来ます。

タイプ別にどちらが向いているか解説

貯蓄の得手不得手
  • 貯蓄できる人 ・・・『変動金利』が向いています。
  • 貯蓄が苦手な人・・・『固定金利』が向いています。

今まで、しっかり貯蓄できている人は、当初の金利が低い『変動金利』を選んで、もし将来金利が上昇して月々の返済額が高くなったとしても、柔軟に対応できますので、返済不能に陥るリスクは少ないでしょう。
逆に、貯蓄が苦手な人は、金利が上昇して月々の返済額が高くなると対応が難しくなるため、月々の支払いが一定な『固定金利』を選んだ方が良いと言えます。

返済比率
  • 返済比率に余裕がある人・・・『変動金利』が向いています。
  • 返済比率ギリギリの人 ・・・『固定金利』が向いています。

例えば、住宅ローンの借入金額3,000万円以上になりますと、月々の返済額は、金利の影響が大きくなります。
年収に対しての返済比率が35%ギリギリの人は、将来の金利上昇により住宅ローン返済額が高くなった場合、返済不能に陥るリスクが高くなりますので、固定金利を選んだ方が安心です。

返済の計画
  • 繰上返済を予定している人 ・・・『変動金利』が向いています。
  • 繰上返済を予定していない人・・・『固定金利』が向いています。

返済期間20年未満で完済する予定の人や、途中で繰り上げ返済して早期完済を予定している人は、変動金利の方が総支払額を低く抑えられる可能性があります。
逆に、返済期間35年の住宅ローンを検討している人は、固定金利を選択した方が将来の金利が上昇して返済不能に陥るリスクを下げることになります。

変動金利を選択した方が良い人

  • ・頭金が多い人
  • ・貯蓄できる人
  • ・借入予定金額が少なく返済比率に余裕がある人
  • ・返済期間20年未満で繰上返済を予定している人

固定金利を選択した方が良い人

  • ・頭金が用意できない人
  • ・貯蓄できない人
  • ・借入金額が多く返済比率に余裕がない人
  • ・返済期間20年を超える予定の人

まとめ

住宅ローンの返済は、長期にわたります。
住宅ローン金利の選び方の優先順位は、将来、返済不能に陥らない無理のない借入金額を前提にして、総支払額が最も少ない住宅ローンを選択することが大切です。

『変動金利』と『固定金利』について詳しい記事はこちらです↓

『変動金利』と『固定金利』の特徴と選び方




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