『金融緩和』と『金融引き締め』の意味
– 金利が上昇している今でも変動金利を選択して大丈夫か? –

金利が上昇している今でも変動金利を選択して大丈夫か?
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金利が上昇している今でも変動金利を選択して大丈夫か?
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以下は、動画の内容に関連した情報です。
より詳しく知りたい方は、是非動画をご覧ください。



質問:金融緩和や金融引き締めなどの言葉の意味

YouTubeコメント欄からの質問

YouTubeチャンネルのコメント欄に頂いた質問に回答していきます。

いつもYouTube動画観ています。
とてもためになる動画ありがとうございます。

この春、子供が幼稚園にあがるので、そろそろマイホームを買いたいと思っています。 ただ、心配なのが、これからの住宅ローン金利です。

変動金利と固定金利どちらが良いか?
安定を求めるなら 固定金利が良いというのは 分かっているのですが、変動金利の低さにも魅力があり、後ろ髪を引かれています。

変動金利が上昇するタイミングを知ろうと、経済のニュースを最近チェックしていますが、素人の私にとって金融緩和や金融引き締めなどの言葉の意味すら良く分かっていないので、それが、どんな風に住宅ローン金利に関係するのかがイマイチわかりません。
以上です。

オッシー さん からの質問

オッシー さん、ご質問ありがとう御座います。
経済のニュースでよく聞く言葉ですが、『金融緩和』や『金融引き締め』という言葉の意味を説明できるという人は、意外と少ないかもしれません。
今回は、

変動金利と固定金利の選び方については、以下のページでも解説しています。
ぜひ以下のページもご覧ください。

『変動金利』と『固定金利』の特徴と選び方↓

『変動金利』と『固定金利』の特徴と選び方


『金融緩和』と『金融引き締め』

経済ニュースでよく出るフレーズ

今後、「住宅ローン金利は、いつ上昇するのかな・・・?」
と、考えたときに、世の中の経済のニュースが気になるかと思います。

その時に、必ず出てくる用語が、『金融緩和』や『金融引き締め』などというフレーズです。
これらの言葉の意味を説明できるという人は少ないかもしれません。

今年に入りありとあらゆる物の価格が値上り

2022年3月30日付の時事通信では、5月電気料金、全10社値上げウクライナ危機で燃料高騰という記事が掲載されていました。
出典時事通信ニュース – 5月電気料金、全10社値上げ=ウクライナ危機で燃料高騰

今年に入り、日本では、ありとあらゆる物の価格が値上りしていますが、さらに値上がりが懸念される事態です。
急激なインフレは、私たちの給料が増えないのに、物価だけが上昇することになるので、避けなければなりません。

物の価格が安くなることは、悪くないように思えますが、デフレになると生産者側である企業の収益が減り、そこで働いている人の給与も少なくなります。
そうなると、さらにものが売れなくなりますので、それはそれで悪影響となります。
このお話は、住宅ローン金利とはあまり関係無さそうですが、実は大きく関係します。

国内の物価の安定を図るために行う金融政策

金融緩和や金融引き締めとは、日本の中央銀行である日銀が、国内の物価の安定を図るために行う金融政策のことです。
日銀は、デフレや急激なインフレにならないように、インフレ率2%を目標としています。
このことは、日銀のホームページにも記載されています。
出典日本銀行 – 2%の「物価安定の目標」と「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」

しかし、今の日本では、給料が上がらないのに、物価だけが上昇しているという・・・嫌な雰囲気です。
そのため、これから住宅を購入する人にとっては、「金融緩和」と「金融引き締め」という言葉の意味を理解して、経済ニュースを常にチェックする事が大切です。

『金融緩和』はデフレに対する金融政策

まず『金融緩和』とは『世の中のお金の流れを円滑にして、インフレを後押しする金融政策』のことです。
『金融緩和』の『金融』を『お金の融資』という言葉に置き換えて考えてみます。

多くの人は、銀行から住宅ローンで、お金を融資してもらって、家を買います。
多くの企業では、銀行から運転資金や設備資金を融資してもらって、事業を成長させます。

『金融緩和』の「緩和」というのは、『緩める』ということです。
つまり、金利を低くして、融資を借りやすくして、世の中に出回るお金の流れをスムーズにするということです。
これは、物価を上昇させるため、要するにデフレに対抗するための金融政策となります。

『金融引き締め』激なインフレに対金融政策

逆の言葉が『金融引き締め』と言います。
これは『上昇し過ぎた世の中の物価を抑える金融政策』です。
つまり、金利を高くして、融資を借り難くして、意図的に世の中に出回るお金の流れを少なくすることです。
これは、物価の上昇を抑えるため、急激なインフレに対抗するための金融政策ということです。

金融緩和とは、アクセルを踏んで、インフレを加速させる政策。
金融引き締めとは、ブレーキを踏んで、インフレを抑える政策。

日銀が持つ3つ権限

  1. 通貨の発行(日銀は、銀行の中でも唯一、お金を発行することが出来ます。)
  2. 政府や一般的な銀行にお金を貸し出すこと
  3. 世の中の金利の基準や、金融政策を決定する

日銀は、これらの権限を駆使して、物価の安定を図ります。

世の中の金利の基準は、日銀の政策金利です。
住宅ローン変動金利は、この日銀の政策金利に連動しています。
そのため、政策金利が上昇したら、住宅ローンの変動金利も上昇することになります。


今後はインフレになる見通し

今後の世の中の物価の見通しは、インフレになって行きます。
近い将来、日銀が目標としているインフレ率2%を達成する見通しです。

日銀は金融緩和を続ける

本来では、インフレ率2%になれば、日銀は金融緩和をやめて政策金利を引き上げる計画でした。
ところが、ロシアとウクライナの戦争、世界的なインフレ、円安などが複雑に絡み合い、そう単純には行かなくなりました。

実際は、世の中の景気が良くない(給料は上がらない)のに、物価だけが上昇している悪いインフレになっています。
そのような状態で、日銀が金融緩和をやめて政策金利を上げてしまったら、日本経済は一気に冷え込みます。

そのため景気を冷え込ませないために、日銀は、もうしばらく、金融緩和を続けるから、まだ、住宅ローン変動金利は上昇しない。
と言われています。

ただし、世の中が、賃金上昇を伴うインフレとなれば、金融緩和は終了される可能性は高くなります。
そのため、住宅ローン変動金利を検討している人は、今後も経済ニュースは、チェックし続ける必要があります。

日銀だけでは全てをコントロールできない

もう1点重要なポイントは、日銀の政策金利だけでは、世の中全ての金利をコントロールすることはできないということです。
政策金利では、長期金利をコントロールすることができないのです。

住宅ローンは長期国債利回りに連動

例えば、住宅ローンの『10年固定金利』や『35年全期間固定金利』などは、日銀の政策金利ではなく長期国債利回りに連動しています。

長期国債利回りは、株価や為替相場のように常に変動しています。
従って、住宅ローンの長期固定金利は、市場の影響を受けやすく、変動金利よりも先に金利が上昇しますので、注意が必要です。





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