不動産価格が高騰中の今、家を買って損じゃないか?
~不動産の価値は市場価格だけでは計れない~

不動産価格が高騰中だけど、今、家を買って損じゃないか?
将来への不安と住宅購入

2回クリックで再生します

YouTubeチャンネル
今週放送の動画をご紹介

FM76.7MHzフラワーラジオ にて毎週放送!
レギュラー番組:『不動産せんせい田中の教えて!不動産の知恵袋』
第402-1回目(2022年4月7日放送分 前半)となります。

今回の話題

不動産価格が高騰中だけど、今、家を買って損じゃないか?
将来への不安と住宅購入

以下は、動画の内容に関連した情報です。
より詳しく知りたい方は、是非動画をご覧ください。



質問:今、家を買っても、将来価値が下がって損しないか?

YouTube402-1TOP

視聴者さまから質問をいただきました

視聴者さまからの質問

いつもYouTubeで番組を観て勉強しています。

1年ほど前から新築一戸建を探しています。
1年前と比べると、物件価格が高くなって、焦ってしまいます。

ただ、今、高い価格で家を買っても、将来、価値が下がって、損するのではないか?
と心配です。
ご意見をお聞かせください。

どんぐり さん からの質問

どんぐり さん、ご質問ありがとう御座います。
確かに、郊外の一戸建ても、ずいぶんと値上がりしています。


「価値が下がる」の『価値』の意味

『価値』について考える

どんぐりさんは「今、家を買っても、将来価値が下がって損しないか?」と心配をしているのですね。
それでは、『価値が下がる』の『価値』について考えてみます。

モノの『価値』を計るための『お金』

通常、モノの価値を計るには、お金を使います。
例えば、ペットボトルのお茶の価格は、130円です。
このお茶の価格は、ずっと変わらないか?と考えると、そうでもないですよね。

物価が上がった = お金の価値が下がった

今年に入り、石油、食料品、電気代、首都高の料金など、色々なモノの価格が値上りしています。
これらの値上げは、モノの価値が上がっただけに思えるかも知れませんが、同時に『お金の価値が下がった』と考えることが出来ます。

今まで買えたものが買えなくなる

『今まで130円出せば買えたものが、140円出さないと買えない。』ということは、
『10円分、お金の価値が下がった。』ということでもあります。
これを、一般的には
『物価が高くなった。』と表現します。

日銀がお金の流通量を操作している

景気が良くなると好循環が進む

通常は、景気が良くなるとモノが売れるようになるので、価格が値上りします。
モノが売れるようになると、企業の業績も良くなりますので、働いている人の給料も増えます。
働いている人の給料が増えると、更にモノが売れるようになる。
という好循環となります。

物価が上がり過ぎないように『金融引き締め』がおこなわれる

こうなれば、日銀は物価が上がり過ぎないように(要するにバブル化しないように)政策金利を引き上げて、意図的に世の中のお金の量を絞ります。
これを『金融引き締め』と言います。

現在は物価だけが上昇している状況

しかし、今の日本では、物価だけが上昇していて、賃金上昇が伴っていません。
要するに、『給料が上がらないのに物価だけが高くなっている。』という状況です。

物価が上昇しても金融緩和を継続

日銀は「物価が上昇しても、これまで通り金融緩和を続ける。」と市場にアナウンスしています。
これまで通りの金融緩和とは、政策金利を引き上げず、引き続き、超低金利政策を続けるということです。

住宅ローンの変動金利は、政策金利に連動していますので、日銀が、金融緩和を続けて、政策金利を引き上げなければ、住宅ローンの変動金利も上昇しません。
同時に、日銀は、長期金利の上昇を防ぐために、国債を無制限に買い入れる『連続指値オペ』を実施しました。
これにより、大量のマネーが、市場に流入して長期金利の上昇を防ぎました。
超低金利政策が続くことは、これから家を買う人にとっては、追い風で良い事です。

金融緩和、金融引き締め、指値オペについてはこちら↓

『金融緩和』と『金融引き締め』の意味– 金利が上昇している今でも変動金利を選択して大丈夫か? –

住宅ローン金利上昇の抑制効果を期待~日銀が3日連続『指値オペ』実施~

日本のお金の価値が低下

円安になると輸入品が高くなる

原油高、海上物流のコンテナ不足、半導体不足など、全般的に資源不足が原因で、世界的にモノの価格が上昇しています。
同時に、今、問題となっているのが円安です。
円安になると、輸入品が高くなります。
モノの価格が上昇しているのに、円安となり、日本のお金の価値が低下しています。

日銀による『景気の下支え』

このような状態で、物価が上昇したからと言って、日銀が政策金利を引き上げてしまったら、日本の景気は、更に悪化してしまいます。
そこで、日銀は「今まで通り金融緩和を続ける。」と、市場にアナウンスして、政策金利も引き上げず、更に長期金利の上昇を防ぐため、連続指値オペを断行しました。
このようなことを、日銀による『景気の下支え』と言います。

しかし、日本がこのまま超低金利を続けますと、日本国内のお金は、金利が高い海外に流出してしまいます。
そうなると、更に円安が進むことになります。
円安が進むと、原油も含めて、全ての輸入品が高くなります。
その結果、国内の物価は、更に高くなりますので、また、日銀による景気の下支えが必要になってきます。

超低金利政策を続けると更に物価が上昇する

国が国債をジャブジャブ発行して、それを日銀が買い入れて市場にたくさんのお金をバラ撒いて、引き続き超低金利政策を続ければ、日本の経済が回り続けていくことは出来ます。
しかし、市場にお金の流通量が増えて、超低金利政策を続けると円安となり、日本のお金の価値が下がり、更に物価を押し上げることになります。


不動産の価値は市場価格だけでは計れない

家とお金を天秤に

価格だけが不動産の価値ではありません

人口減少している日本では、国土全体で考えると、今後、不動産の価値が下がることは確実です。
ただし、不動産は全体や平均値で価値を比べることはできません。

居住誘導区域内外に分けてインフラ整備を実施

不動産の価値の変化は3つのパターンに分けられる

  • ・人口が減るエリアは、価値が下がる。
  • ・人口が持続されるエリアは、価値も持続される。
  • ・人口が増えるエリアは、これからも価値が上がる。
このように同じ国内の不動産であっても、おおよそ3つに分けて考えることができます。

人口が減ると税収も減ります。
行政は、高度経済成長期のように、隅々まで道路や水道などインフラを整備する予算が確保できなくなります。

そこで、これからは、居住誘導区域内と居住誘導区域外を設定して、メリハリをつけてインフラ整備をしていくことになります。

将来の不動産価値とお金の価値次第

このまま、日本の国力が低下して、インフレが続き、お金(円)の価値が下落し続けると、今後も、世の中のモノの価格が上昇していく事になります。
そうなると、今、1本130円のペットボトルのお茶は、15年後には倍の260円という物価になっているかもしれません。

その時に、今、購入した家の価格だけが下がっている・・・ということは考えにくいですよね。
人口が減って、不動産の価値が下がったとしても、それ以上に、お金の価値も下がっていれば、物件価格を見ると、表面上の価格は高くなっている可能性はあります。

人口が減りそうなエリアを避けて物件探し

従って、どんぐりさんは、人口が減りそうなエリアを避ける事を意識して物件探しをすると良いと思います。
ただ、周囲に家が無い広々した物件に住みたいと思うのであれば、それはそれで、自分にとって価値ある物件だと思います。

住宅購入は、投資ではありませんので『市場価値』と『自分価値』どちらを選ぶかは、『その物件に住んで、自分の人生が幸せか?』という基準で選ぶべきです。

家を購入するということは資産形成の一つ

今、一番リスクが高いのは、賃貸に住んでいて、資産は預金だけ。という人かもしれません。
ウクライナとロシアの戦争、インフレなど、日本国内だけでなく世界中が激動の時代です。
このような時代ですが、住宅ローンを組んで、家を購入するということは、自分の資産形成の一つになります。

その大事な資産形成を失敗しないためには、常日頃から経済関連のニュースをみて、先を読むことが非常に大切になってきます。




ゼロシステムズ バナー