変動金利が上昇する兆候を察知する
~ 変動金利が上昇する兆候やサインの見極め方 ~

変動金利が上昇する兆候を察知
戦争+インフレ+円安=利上げ

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レギュラー番組:『不動産せんせい田中の教えて!不動産の知恵袋』
第403-2回目(2022年4月14日放送分 後半)となります。

今回の話題

変動金利が上昇する兆候を察知
– 戦争+インフレ+円安=利上げ –
 今、家を買うべきか?

以下は、動画の内容に関連した情報です。
より詳しく知りたい方は、是非動画をご覧ください。



質問:変動金利が上昇する兆候やサインを教えて下さい。

ラジオリスナー様からの質問

ラジオ番組に届いた質問に回答していきます。

いつも田中せんせいのYouTube動画を視聴して勉強させて頂いております。
auじぶん銀行の変動金利の住宅ローンを検討しています。
今後、変動金利が上昇する「兆候」や「サイン」があれば教えて下さい。

シンジ さん からの質問

シンジ さん、ご質問ありがとう御座います。
変動金利を検討している人なら、多くの皆さんが気になる事だと思います。

この件については、以下のページと動画も観ていただけると、より一層理解が深まりますので、是非ご覧ください。

『変動金利』と『固定金利』に関する記事と動画↓

『変動金利』と『固定金利』の特徴と選び方

住宅ローンが払えないリスクの回避法~ 金利上昇 / 収入減少 / インフレ対策 ~


変動金利は日銀の政策金利に連動

景気判断の指標『消費者物価指数』

住宅ローンの変動金利は、日銀の政策金利に連動しています。 政策金利が引き上げられた時に、住宅ローンの変動金利が上昇するという事になります。

政策金利が引き上げられるタイミングは、日銀が、日本国内の景気が良くなった。と判断した時です。 その判断の指標の一つが、『消費者物価指数』です。

『消費者物価指数』は物価水準の指標

『消費者物価指数』とは、世の中の物価水準の指標です。

  • ・景気が良くなると、モノが売れるようになるので、モノの価格が値上りします。
  • ・景気が悪くなると、モノが売れなくなるので、モノの価格が値下がりします。
消費者物価指数が、前年同月と比較して、何パーセント上昇しているかを判断します。
例えば、前年同月比0.5%上昇となれば、インフレ率0.5%と表現します。

日銀のホームページには、消費者物価指数が前年比2%上昇を目標に金融緩和を続けると記載されています。

出典日本銀行 – 金融政策の概要

要約すると
「インフレ率2%になるまで超低金利を続けます。」
という事です。

現在の世界情勢は想定外

日銀が、この物価安定目標2%と定めた2013年の時点では、2022年現在の世界情勢が、ここまで変化していることは想定していませんでした。

具体的には
・世界的に広まった疫病
・世界的な資源不足
・世界的なインフレ
・ロシアとウクライナの戦争
・ロシアへの経済制裁
などです。

消費者物価指数は、総務省統計局のホームページで見ることが出来ます。
直近、3月25日に公表された、東京都区部の2022年3月分の消費者物価指数 (中旬速報値)では、

  • ・総合指数は101.1
  • ・前年同月比:1.3%の上昇
  • ・前月比は0.4%の上昇
となっています。

出典総務省統計局 – 消費者物価指数 2022年(令和4年)3月分(中旬速報値)

これは、東京都区部の中間速報値となりますが、前年同月比1.3%は、近年では非常に大きな上昇率と言えます。
更に、4月に入り、食料品、電化製品、ガソリン、公共料金など、あらゆるものが値上りしています。

もう一つの目安『企業物価指数』

もう一つの景気判断の目安は、日銀が公表する『企業物価指数』です。

『企業物価指数』とは、企業間で売買される物品の価格変動を示す指標です。
翌月第8営業日に速報値を、翌々月の同日に、確報値を公表します。

『企業物価指数』は速報性が高い

この『企業物価指数』は、『消費者物価指数』と共に、物価上昇率の判断に使えます。
企業物価指数は、公表が早いため速報性が高く、景気動向や金融政策の判断材料として重要視されています。

今年、3月の企業物価指数は、前年同月比9.5%と大幅に上昇しています。
2022年4月12日付の共同通信の記事によると、この上昇率は、1982年度以来、39年ぶりの高水準だそうです。

出典共同通信 – 21年度企業物価指数は39年ぶり高水準

4月以降も物価が上昇すると予測

しかし、日銀は
『ウクライナ情勢を受けた、小麦相場高騰などの影響は、まだ十分に反映されていない。』とし、
食料品を中心に、4月以降も、さらに上昇する余地があると分析しています。

そのため、3月より4月、4月より5月と、更に、物価が上昇する事が予測されます。
従って、今後注目すべき点は、
『インフレ率が、2%を超えたときに日銀は、政策金利を引き上げるのか?どうか?』
という点になります。


日銀の金融政策の情報をチェックする

2022年4月12日付の時事通信社のニュース記事では、
『2%物価、機械的追求は不適当 円安「良い」「悪い」に違和感 白川前日銀総裁インタビュー』
という記事が掲載されていました。

出典時事通信社 – 2%物価、機械的追求は不適当

物価高騰は世界的なインフレと円安が原因

今の物価高騰は、世界的なインフレと円安が原因です。
消費者物価指数が前年比2%となったからと言って、機械的に政策金利を引き上げてしまうと、世の中のお金の流れが滞り、さらに景気を悪化させてしまいます。

日本銀行法では、日銀の金融政策の理念を
『物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資すること。』 としています。

そのため、現時点では『今後物価が上昇しても、まだ引き続き金融緩和を続ける。』と市場にアナウンスしています。

『物価上昇しても政策金利を引き上げないから、すぐに住宅ローン変動金利は上昇しない。』
という事です。

しかし、国内の金利が低いと、円売りが進み、金利の高い海外に流出してしまいます。
そうなると、更に円安になる可能性があります。

悪いインフレが起こる可能性と日銀の対策

円安が絶対的に悪いという意味ではありません。
日本国内の輸出産業は、円安の方が、収益率が上がる恩恵を受けられます。

ただし、その一方で、資源の多くを海外に依存する日本では、円安になると輸入品の価格が高騰して、賃金上昇を伴わない悪いインフレが起こる可能性が高くなります。

そのため日銀は、インフレ率がある一定を超えた時点で、金融緩和から金融引き締めに、金融政策を転換する必要があります。
これは、政策金利を引き上げる事を意味しますので、住宅ローン変動金利が上昇するタイミングになります。

金融政策の転換前にはアナウンスされます

急に政策金利を引き上げると、景気に急ブレーキがかかり、株価は暴落してしまいます。
それを避けるために、日銀は、金融政策を転換するときには、必ず、少し前から市場にアナウンスをします。

昨年末から米国の経済ニュースで『テーパリング』という単語が出ていました。
まさに、それが、米国の中央銀行にあたるFRBによる、金融政策を転換する事前のアナウンスでした。

テーパリング

中央銀行が超金融緩和状態から抜け出す過程で採用する出口戦略の一つで、量的緩和策による資産買い入れ額を徐々に減らしていくこと。
英語表記「tapering」の日本語読みです。
米国の連邦準備制度理事会(FRB)は2012年に、毎月400億ドルの不動産担保証券(MBS)と450億ドルの長期国債を買う「量的緩和第3弾」(QE3)と呼ばれる政策を開始しました。
その後、雇用環境の改善などを受けて、14年1月から9カ月にわたって購入額を徐々に減らしていき、14年10月末にこの政策を終了しました。
この購入額縮小の過程がテーパリングと呼ばれました。
英語の「taper」は「先が細くなる」「徐々に減らしていく」という意味です。

出典:大和証券 – テーパリング

従って

  • ・日銀の政策金利
  • ・消費者物価指数
  • ・企業物価指数などの数値
  • ・日銀が公表する金融政策のニュース
などを、常日頃からチェックすると、変動金利が上昇するタイミングを早めに察知できるようになります。





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