戦争が終わってから家を買った方が良いのか?
木材輸入禁止措置など『脱ロシア』で経済が回り始める

次は何が起こるのか?疫病→戦争→その次は・・・

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レギュラー番組:『不動産せんせい田中の教えて!不動産の知恵袋』
第406-2回目 (2022年5月5日放送分 後半)となります。

今回の話題

次は何が起こるのか?疫病→戦争→その次は・・・

以下は、動画の内容に関連した情報です。
より詳しく知りたい方は、是非動画をご覧ください。



質問:今すぐに家を買うか?それとも、この戦争が終わってから家を買うか?

ラジオリスナー様からの質問

ラジオ番組に届いた質問に回答していきます。

田中先生。フジコさん。サッシーさん。こんにちは。
いつもラジオ番組をYouTubeで視聴しています。
はじめて質問させて頂きます。
ロシアとウクライナの戦争が終われば日本の住宅価格は落ち着きますかね?
今すぐに家を買うか?それとも、この戦争が終わってから家を買うか?
迷っています。
今後の見通しを番組で取り上げてもらえると嬉しいです。

シーブリーズ さん からの質問

シーブリーズ さん、ご質問ありがとう御座います。
確かに住宅価格は高騰していますので、この戦争が終わったら価格が安くなるのではないか?
と考えている人は、多いと思います。


戦争は年末まで続くと予測される

『特別軍事作戦』から戦争に格上げされる可能性

対独戦勝記念日が試金石に いら立つプーチン氏、幹部粛清も?【解説委員室から】

現在はウクライナへの「特別軍事作戦」だが、戦争に格上げするなら、国家総動員令が発動される。
その場合、戦争は大規模化し、長期化しそうだ。
米国防総省高官は、戦争は年末まで続くと予測。
ジョンソン英首相も、「戦闘は2023年も続く」と述べた。

『特別軍事作戦』から『戦争』に格上げされると、大規模・長期化する恐れがあります。
そうなると、日本には、どのような影響があるのか心配になります。

紛争の大規模・長期化による日本への影響

2020/21年度の世界全体の穀物輸出量のうち、ロシア産とウクライナ産を合わせると、小麦が約3割、トウモロコシが約2割を占めていました。
2022年に小麦価格は2倍、植物油価格は2割、トウモロコシおよび大麦の価格は3割上昇するとしています。
今年、ウクライナで穀物の作付けが出来なければ、来年は、さらなる食品価格の高騰に繋がります。


ロシアからの『木材』輸入禁止措置

住宅価格(木材価格)への影響

次に、本題の住宅価格、要するに木材への影響ですが、4月12日付けの経済産業省のニュースリリースを見ると以下のように記載されています。

ウクライナ情勢に関する外国為替及び外国貿易法に基づく措置を実施します(ロシアからの一部物品の輸入禁止措置)

ウクライナをめぐる現下の国際情勢に鑑み、この問題の解決を目指す国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため、主要国が講ずることとした措置の内容を踏まえ、閣議了解「ロシア連邦関係者に対する資産凍結等の措置等について」(令和4年4月12日付)を行い、これに基づき、外国為替及び外国貿易法第52条・輸入貿易管理令第3条に基づき経済産業省告示を改正し、ロシアからの一部物品の輸入禁止措置を導入します。

ロシアからの『木材』の輸入禁止措置を4月12日より実施

現時点でも、そもそもロシアへの送金ができないので、ロシアからの木材の輸入は、滞っている状況です。
この措置により、建築業界では、さらに木材不足になる可能性があります。

飯田グループが損害を被ってしまう

飯田グループホールディングスは、ロシア軍によるウクライナ侵攻の直前の今年1月に、ロシア最大級の木材企業を600億円で買収したばかりです。
この地政学リスクの、とばっちりを大きく受けていると言えます。

飯田グループホールディングスのロシア木材企業買収について↓

飯田グループホールディングスのロシア木材企業買収が経済制裁の影響を受けて暗雲

日本も欧米も『脱ロシア』が進む

日本も欧米も『脱ロシア』で経済が回り始めました。
現在、これらの建売住宅メーカーは、木材の仕入れ先を、ロシア以外の国や国産品への切り替えを模索していますので、この影響は少しずつ改善されると見込まれています。


海上物流の停滞で建築価格が高騰

世界的なコンテナ不足で海上物流が停滞

日本の住宅業界の建築価格高騰は、この戦争よりも、円安ドル高に加えて、世界的なコンテナ不足による海上物流の停滞による影響の方が大きいと言えます。
今、海上物流の運賃は、コロナ前の3倍にまで値上りしています。

海上物流が値上りしている2つの理由

① コンテナ不足

鉄の値段が高騰しているため、2008年のリーマンショック以降は、海運業界では、コスト削減のために、製造コストが上がっていたコンテナの新規製造を抑えていました。

2020年以降は、世界的な巣ごもり需要の拡大で、製造を抑えていたコンテナが大幅に足りなくなったことが、今回の大きな要因の一つになっています。
コンテナ製造は急ピッチで進められていますが、解消には、まだまだ時間がかかる見込です。

② 港湾の混乱

今までは、1隻あたり、コンテナを1万個積載できる船が最大でした。
近年では、1隻あたり、2万5千個も積載できる大型船が建造されて運航しています。
しかし、この大型船が港湾に到着しても、コンテナの数が多すぎて、貨物を捌ききれず、海上で大型船が順番待ちしている状況となっています。

日本ではさらに深刻で、このような最新の大型船が入れる港湾は一つもありません。
そのため、日本向けの貨物は、上海やシンガポールなどの大きな港で、コンテナを積み替える必要があります。

アメリカは、日本と同様にコンテナ会社を持たない国ですが、有事の際には、コンテナ船を優先的に回してもらう体制を整えています。
それに対して日本では、そのような対策は取られていません。

そもそも、物流管理を表す『ロジスティクス』という言葉の語源は、軍隊用語の兵站(へいたん)を意味します。
兵站とは、作戦計画に従って、後方補給をする全ての活動のことを指します。
今後、ロシアとウクライナの戦争が長期化して、地政学リスクが高まれば、日本でもこの言葉の語源どおり、計画的にロジスティクスを整える必要があると思います。


ドル円の為替と海上物流の状況を注視するべき

海上物流が改善されれば、国内の経済活動は、今よりも円滑になる可能性が高いと言えます。
今後の住宅の価格動向は、ロシアとウクライナの戦争の終結を待つよりも、ドル円の為替と海上物流の状況を注視した方が現実的と言えます。





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