事故物件の告知義務はいつまで?
~『告知に関するガイドライン』と事故物件での心霊体験~
【事故物件】告知義務はいつまであるの?
~国交省「人の死の告知に関するガイドライン」と事故物件での心霊体験~
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第421-2回目 (2022年8月18日放送分 後半)となります。
今回の話題
【事故物件】告知義務はいつまであるの?
~国交省「人の死の告知に関するガイドライン」と事故物件での心霊体験~
以下は、動画の内容に関連した情報です。
より詳しく知りたい方は、是非動画をご覧ください。
告知に関するガイドライン

それでは、田中せんせい。
後半では、どんなお話を頂けるのでしょうか?

後半は
『いま、あなたが買おうとしている物件も実は、事故物件かもしれない・・・
国土交通省の『人の死の告知に関するガイドライン』についてと、私が実際に事故物件で体験した心霊現象』
についてお話していきます。

良いですね~。
夏と言えば、心霊現象のお話ですからね~。
まずは、今回も、リスナーさんから、テーマに関連した質問が来ているのでご紹介しますね。
ラジオネーム:わかさんからのご質問です。
リスナー様からのご質問
五年経てば話さなくても良いのですか?
こんにちは。
以前親戚の叔母が話してたのですが、
かなり遠い親戚のお嫁さんが自殺されて、
でも遺族はそのままその家に五年住んで、
その後中古物件として売ったみたいなんですが、
弁護士さんに「五年経てば話さなくても良い。」と言われたので、五年頑張って暮らして隠してたみたいです。
そんな法律あるのでしょうか?
それなら、どんな情報も正確じゃないなと思いました。
事故物件の具体的な告知に関する定めは無い

わかさん。
ご質問ありがとう御座います。
宅建業法などの法律では、事故物件の具体的な告知に関する定めがありません。
ただ、令和3年10月に国土交通省によって
『宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン』
が出来ました。
ガイドラインについて簡単に説明

まず、このガイドラインについて簡単に説明をすると、
- 人の死とは、日々各地で発生していることから、日常生活の中での不慮の死や病死などは当然に予想されるものであり告知する義務はない。
- 過去に人が死亡して、長期間にわたって人知れず放置され特殊清掃が行なわれた場合は、買主・借主が契約を締結するかの判断に重要な影響を及ぼす可能性があるので告知が必要。
- ただし、賃貸物件であれば、特殊清掃が行なわれても、概ね3年を経過した場合は、原則として貸主に告げなくてもよい。
- ただし、事件性、周知性、社会に与えた影響等が特に高い事案はこの限りではない。
もう少し簡単に言うと、
『心理的瑕疵は時間が経過すれば希釈されるので、賃貸の場合は3年を目安に告げなくてもよくなるが、事件性、周知性、社会への影響により、それは異なる。』
と言う感じです。

そうしたら、5年経過すれば、言わなくても良いんですか?

そうとは限りません。
ケースバイケースなんですが、土地や中古住宅を売買する時には物件状況告知書が必要になります。
トラブル防止の観点から、自然死以外であれば、その書面に適切に記載して告知する必要(義務)があります。

じゃあ・・・
ガイドラインはあるけどケースバイケースだから、トラブル防止の観点から基本的に告知した方が良さそうですね。

まとめると、そういうことですね。
後でトラブルになると困りますから、基本的には言います。
所有する事故物件でテレビの収録

そう言えば、田中先生は事故物件を買ったことがあるって言ってましたよね。

はい。
孤独死で数ヶ月放置されていたマンションの一部屋を買ったことがあります。
清掃しても臭いが取れなくて、結局、内装をスケルトン状態まで解体してリフォームしました。
さっきのガイドラインでいうと、完全に告知義務があるパターンですよね。

そういうことになりますよね。
その物件で心霊現象とかってありましたか?

それを実証するために、その物件で、テレビ朝日のディレクターが3泊4日して、
定点カメラを置いて、
色々な芸能人が日替わりで泊まりに来て、
心霊現象が起きないか?という番組を収録したのですが・・・
全く、何も、起こりませんでした。

実際の収録現場

その後も、水曜日のダウンタウンという番組で、
『過去に何が起きて事故物件になったか?』
を霊能者3名に当てさせるという、非常に罰当たりなクイズコーナーをその物件でやったのですが・・・
全員、見事にはずれていました。

その霊能者たちインチキじゃ~ん!
なんだかね~。

本当ですね。
ダウンタウンにも、そう言われていました。
事故物件での体験談
玄関先で焼○自○があったという中古住宅

それでは、少しだけ怖い体験談をしてみようかと思います・・・。
これは、25年以上前のお話ですが、玄関先で焼○自○があったという中古住宅を見に行った時のお話です。

私道の突き当たりにある物件でした(画像はイメージです)

事故物件ということを知っていて見に行ったのですか?

はい。
知っていて興味半分で見に行きました。
砂利道の私道の突き当りにある物件で、当時の同僚と一緒に、私が車を運転して見に行きました。
現地の目の前について、私たちは、車を降りて、敷地に入いりました。
玄関先に着いたら、どういう訳か、同僚が
「入りたくないよ。」
と言い出しました。
私も何か寒気がしてきて、
「入らない方が良いかな・・・。」
と思って、内覧せずに帰ることにしました。

物件を見なかったのですね?

はい。
結局見なかったんです。
ただ、怪奇現象は、このあと起きました。

バックミラーには歩行者が映っていました

私は運転席にもどり、私道の突き当りなので、バックギアを入れました。
車内には、バックギアを入れた時になる、ピーッ、ピーッという音が鳴っていました。
私はバックミラーを見ながら、後ろの歩行者が居なくなるのを待っていました。
同僚と
「気持ち悪かったね~。」
という会話を交わしながら、後ろの歩行者がどくのを待っていました。
「この物件では、おばぁさんが亡くなったようだけど知ってた?」
と言われたときに、私はハッと思いました。
そのバックミラー越しに見えていた、なかなか居なくならない歩行者は、おばぁさんだったんです。
振り返って直接見たのですが、もう、その姿はありませんでした。
ちょっと、ゾットした経験でした。
首○り自○があった分譲マンションの一室

もう一つ、私が体験した怖い話をしますね。
これは、15年くらい前のお話です。
そのころは、私が専務取締役で、別に社長がおりました。
「分譲マンションの一室で首○り自○をした物件を買い取ってくれませんか?」
と当時私が、相談を受けたときのお話です。

マンション最上階のお部屋です(画像はイメージです)

予め相続人の方から、室内のどこで亡くなったかについて、お話を伺って、マンションの鍵をお預かりしました。
後日、私と当時の社長の二人で物件を見に行きました。
私は、社長に事故物件であることを告げて、
「室内のどこで亡くなったかを当ててみてください。」
と言って現地に向かいました。
社長も
「じゃぁ。当ててみせるよ~。」
という感じでノリノリでした。

バチあたりな人達ですねっ!

そうですね。
このマンションはエレベーターがない4階建てで、最上階のお部屋でした。
玄関前について
「さぁ、どこで亡くなったか当ててくださいね。」
と、相続人から預かった鍵でドアを開けました。
お部屋は3LDK。
既に電気は切られていて、照明もつかず、昼間ですがカーテンも閉まっていて室内は薄暗い状態です。
玄関に入った瞬間に、何か背筋が冷たくなる感じというか、空気が全く変わりました。
二人とも無口になりました。
「どうする?入る?」
というようなやり取りをしたあと、二人とも靴を脱いで
「お邪魔しま~す。」
と言って中に入りました。
室内には、家具などがそのままの状態で放置されていました。
「じゃぁ。どこで亡くなったか当ててみるからね。」
と社長は言いました。
(私は既にどこで亡くなったか知っています。)

背筋が冷たくなる感じ(画像はイメージです)

最上階ですので、マンションにしては珍しく、廊下の天井に小屋裏収納がある物件で、その天井のフタを空けると梯子が下りてきて、天井裏の中が収納になっている構造でした。
そこにロープをかけて、亡くなったとのことです。

小屋裏収納へのハシゴ(画像はイメージです)

室内に入り、物件の査定をしているうちに、薄気味悪さにも少し慣れてきたころです。
社長と私が、その小屋裏収納の下を通過した瞬間です。
ドンドンドンドン
と天井を叩く音が聞こえてきました。
その音は、はっきりと聞こえて気のせいではありませんでした。
社長と私は、顔を見合わせて、社長が天井を指さして、
「ここ?」
と一言いいました。
私が
「正解・・・」
と発した瞬間
ドンドンドンドン
と再び音がしました。

その人も「正解・・・」ってやってたのかな?

いいえ。
まるで、「お前らふざけんじゃないぞ」と怒っているような音でした。
二人とも「スミマセン!失礼しました!」という感じで、そそくさと戸締りして帰りました。

小屋裏収納のフタを開けて見ようとは思わなかったんですか?

今の私なら歳をとったせいか、心霊現象を怖いと思わなくなったので、覗いてみると思います。
ですが、当時は若かったので怖くて開けずに帰ってきてしまいました。
相続人の方には、
「この物件は、私たちに買われるのを拒んでいます。」
という、わけわからない理由で、買取りをお断りさせていただきました。
・・・今回は、以上とさせて頂きます。

田中せんせい、ありがとうございました。
今回のまとめとしては、
『事故物件でふざけてはいけません。』
ということですね?

そうですね・・・。

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