【住宅ローン】住宅ローン金利予報!
最新ニュース記事で解説。経済指標で先を読む。
【住宅ローン】住宅ローン金利予報!
最新ニュース記事で解説。経済指標で先を読む。変動金利と固定金利。物価上昇。黒田総裁発言。
2回クリックで再生します
YouTubeチャンネル
今週放送の動画をご紹介
FM76.7MHzフラワーラジオ にて毎週放送!
レギュラー番組:『不動産せんせい田中の教えて!不動産の知恵袋』
第434-1回目 (2022年11月24日放送分 前半)となります。
今回の話題
【住宅ローン】住宅ローン金利予報!
最新ニュース記事で解説。経済指標で先を読む。変動金利と固定金利。物価上昇。黒田総裁発言。
以下は、動画の内容に関連した情報です。
より詳しく知りたい方は、是非動画をご覧ください。
住宅ローンと関連する、経済の指数を確認

皆さん、こんにちは~。
番組MCのフジコで御座います。
早速ですが、田中先生!
本日は、どんなお話を頂けるのでしょうか?

はい!
前半は、住宅ローンに関連したお話をさせて頂きます。

それでは、よろしくお願いします。
変動金利の最安値上位3行

まず最初に、変動金利の最安値上位3行を紹介します。(2022/11/24 時点)

2022/11/24 変動金利ベスト3
- auじぶん銀行:0.289%
- 新生銀行:0.35%
- みずほ銀行:0.375%
全期間固定金利の最安値上位3行

次に全期間固定金利の最安値上位3行を紹介します。
2022/11/24 固定金利ベスト3
- JAバンク:1.025%
- 常陽銀行:1.10%
- 中央ろうきん:1.25%
月々の返済額をかなり抑えることができますので注目です。

住宅ローンと関連する、経済の指数を確認

次に、住宅ローンと関連する、経済の指数を確認していきます。

■日本の経済の指数
- CPI:前年同月比+3.6%
- 政策金利:-0.1%
- 10年債利回り:0.241
■米国
- CPI:前年同月比+7.7%
- 政策金利:+4%
- 10年債利回り:3.689
- 為替 1ドル:138.75円

1日で2円くらい動きましたよね。

はい。
東京市場でもFRBの利上げペースが鈍化するとの見方が広がっており、それに伴い日米金利差が縮小するとして、円高ドル安となったようです。
国内の事情に目を向ける

次に、国内の事情に目を向けてます。

総務省統計局から公表された消費者物価指数(2022/11/18)
- 総合指数:前年同月比+3.7%
- 生鮮食品を除く総合指数:+3.6%
- 生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数:+2.5%

住宅ローン金利は、『○○か月後に○パーセントになる。』など正確に予測することは、誰にもできません。
しかし、住宅ローン金利が決まるロジックを理解して、経済の指数やニュースに目を配ることにより、住宅ローンの今後が見えてくるようになります。
経済の指数と住宅ローン金利の関連性について

ここからは、
経済の指数と住宅ローン金利の関連性について、気になるニュース記事をご紹介しながら、お話します。

それは面白そうですね。
ぜひ、お願いします。
変動金利と固定金利に関連する経済の指数

それでは、以下の表をご覧ください。
これは、変動金利と固定金利が、どのような経済の指数に関連するかをまとめた表になります。

消費者物価指数(CPI)と住宅ローン金利の関係


そういうことなんですね。

はい。
そこで目安になるのが、先程お話しました、『消費者物価指数(CPI)』です。
日本は、長い間、不景気でデフレが続いていました。
資本主義経済は、デフレでなく、少しずつインフレにならないと、経済が成長しません。
そこで、日銀は、消費者物価指数を前年同月比+2%にすることを、経済の成長目標としています。

現在の消費者物価指数は、もう2.5%以上になっていますよね?

確かにそうですね。
そのため
『日銀は利上げをして、それに伴い変動金利はすぐに上昇するのではないか?』
というようなニュース記事を最近目にしますが、そのように単純な話ではありません。

それは、どういうことですか?

『賃金上昇を伴う物価安定目標2%を達成できなければ、日銀は利上げしない。』
ということです。
ポイントは、『賃金上昇を伴う』という点と『物価安定目標』ということです。
具体的に何ヶ月という定めはないようですが、
『継続(安定)してインフレ率+2%が達成できなければ利上げしない。』ということです。
それに加えて、賃金上昇を伴うインフレでなければ、利上げできません。

そこで、フジコさん。
これに関連したニュース記事の紹介をお願いします。
2022年11月18日付ロイター通信社のニュース記事

2022年11月18日付ロイター通信社のニュース記事ですね。
消費者物価、「かなりの上昇率」と黒田日銀総裁 緩和は継続
日銀の黒田東彦総裁は18日の衆院財務金融委員会で、40年ぶりの伸び率となった10月全国消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)について「かなりの上昇率」だと述べる一方、来年度は目標の2%を下回る見通しだと改めて説明した。
賃金上昇を伴う形での物価安定目標の実現に向け、金融緩和を継続して日本経済を支えることが適当だと強調した。

ありがとうございます。
記事にあるように、この物価上昇は一時的である可能性があるのです。
このニュース記事にある、
『日銀の見通しどおり、来年になってもCPIが伸びなければ、政策金利を引き上げることはできないので、変動金利は上昇することはない。』
という、黒田総裁の発言から判断できます。

なるほど。
固定金利に関して見るべきポイント

一方、固定金利は、見るべきポイントが変動金利と全く異なります。

出典:Investing.com – 日本 10年 債券利回り
住宅ローンの固定金利の基準金利は、10年国債などの長期金利に連動しています。
ただし、住宅ローン固定金利は、完全に10年国債利回りに連動しているわけではなく、国内外の長期金利の状況を見て決まっています。
従って、国内だけでなく、米国の長期金利にも目を配る必要があります。
原則、長期利回りの水準は、主に市場取引で決定されるとしています。
しかし現在は、日銀が指値オペにより0.25%を超えないように抑え込んでいます。

出典:時事ドットコムニュース – 大手3行が引き上げ 11月の住宅ローン金利
そのため、11月に入り10年債利回りは変化ありませんでしたが、固定金利が各行一斉に上昇しました。
これは、米国の長期金利が上昇した影響でもあります。
現在、日本は、指値オペで長期金利が0.25%を超えないようにイールドカーブコントロールで金利を誘導しています。
しかし米国は、そのようなことをしていません。
米国の長期金利が低下すれば、日米金利差が縮小されますので、為替は、円高ドル安の方向に進みやすくなります。
逆の見方をすると、最初にドル円為替を見て、『あれ、円安になったな・・・』と気がつけば、米国の長期金利が上昇して、日米金利の差が広がっている可能性があるということです。

フジコさん。
もう一つ、関連したニュース記事がありますので、ご紹介して頂けますか?
2022年11月17日付、ウォールストリートジャーナルの記事

2022年11月17日付、ウォールストリートジャーナルの記事ですね。
FRBと金融市場、衝突へまっしぐら
市場が再びインフレ押し上げを招くことだけは、FRBは何としても避けたいはず
金融市場は目下、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ退治の手綱をいずれ緩めることができるとの期待で盛り上がっている。
FRBは市場が自分たちに代わって時期尚早な金融環境の緩和を招かないよう、市場の高揚感を鎮める必要が出てきた。
先週には、10月の米消費者物価指数(CPI)統計が下振れたことで、市場が過剰反応を起こした。
米10年債利回りは急低下。1日の低下幅としては、FRBが長期債の買い入れ開始を発表した2009年3月に次ぐ過去2番目の大きさを記録した。

少々長い記事なので、簡単に説明します。
先週には、10月のCPI統計が8.2%から7.7%に下振したことで、市場は、FEDが75ベーシスポイントから50ベーシスポイントに利上げ幅を減速させるのではないかという期待感から、米10年債利回りは、11月10日は、1日で0.3ポイントも急低下して、株式市場が急上昇するという、市場の過剰反応が起きました。
しかし、これは、『金融市場の勝手な期待感で盛り上がっているだけ。』という可能性が高いのです。
FRBは、市場が自分たちに代わって時期尚早な金融環境の緩和を招かないよう、市場の高揚感を鎮める必要が出てきたということです。
要するに、物価上昇を抑えるために、FRBは、金融引き締めを続けなければならないのに、ちょっとCPIが下振れしたからと言って、インフレが収まったと勝手に判断して、盛り上がっている金融市場がFRBの考えと衝突している状態ということです。

このように金融市場だけが盛り上がっている状況を一言でいうと、何て言うと思いますか?

まさに『バブル』ですよね。

その通りです。
そして、バブルはいつか弾けます。
現在、日本経済は、世界と比べて、1歩も2歩も出遅れています。
ただ、それはそれで、悪くはないと私は思います。
要するに、目下バブル真っ最中の米国金融市場に足並みを揃えるようなかたちで、日銀が金融緩和政策をやめて、その後、もし、米国がバブル崩壊してしまったら、現在の日本の国力では耐えられません。
そのため、今の日銀の金融緩和の方針は、日本の景気が良くならない限り変えることはできないのです。
まとめ:住宅ローン金利が決まるロジックを知る


消費者物価指数(CPI)と住宅ローン金利の関係
お話をまとめますと
- ・消費者物価指数、賃金上昇率、政策金利、この3つの指標は、住宅ローンの変動金利に影響する。
- ・物価も給料も高くなり、景気が良くならなければ、日銀は利上げすることはできないので、住宅ローンの変動金利も上昇することはない。
- ・固定金利は、日米の10年国債などの長期金利に影響を受ける。
- ・固定金利は、物価や政策金利とは連動していない。

田中先生。
今回も有難う御座いました。
【住宅ローン】住宅ローン金利予報!最新ニュース記事で解説
- 住宅ローン比較サイト『モゲチェック』(外部サイト)
- ・新規の借り入れで比較
- ・借り換えで比較
