【建売住宅】2025年問題!3月までに売り切りたい理由!
4月から郊外の新築も高級品になる!?省エネ法と構造計算でコスト造!
【建売住宅】2025年問題!3月までに売り切りたい理由!
今回のテーマ『2025年問題!新築住宅は高級品になる!?』

本日のテーマは
『2025年問題!新築住宅は高級品になる!?』ということで、2025年問題って騒がれてましたけど・・・2025年なっちゃいましたね!

なっちゃいましたね!

色々なところでヤバいって言われてますけど、一体何がヤバいのですか!?

2025年問題でよく言われているのは『人口減少』ですね。
↓こちらをご覧ください↓


厚生労働省によると2025年には、団塊の世代と呼ばれる方たちが75歳になります。
2020年には15%だった75歳以上の人口も、今年には約18%になるそうです。
2040(約15年後)年には65歳以上の人口が、全人口の約35%となると推計されています。

3人に1人がおじいちゃん、おばあちゃんですね!

私も2040年には35%のうちの1人です。
- ・2050(約25年後)年頃には日本の総人口が1億人割りこみ
- ・2070(約45年後)年には総人口が9,000万人を割り込む
65歳以上の人口は39%(約4割)の水準になると推計されています。

本当に、日本は超高齢化しているんですね。

人口減少は不可避と言われていますから、これから備えていかないといけませんね。

「備えよ!」ですね。
それでは、今回はこんな感じで進めていきます。
※記事は原稿を元に要約しております。そのため、言い回しなど本編動画と異なる部分がございます。
なぜ新築物件は高くなっている?

まずはコチラ。
『なぜ新築物件は高くなっている?』です。
視聴者さんから、質問を頂いておりますのでご紹介いたします。
質問:今後、建築費が安くなることはありますか?
田中先生、中島さん、こんにちは。
郊外で一戸建てを探しております。
ここ数年家探しをしておりますが、なかなか踏ん切りがつきません!
数年見続けていることもあり、やはり駅から離れた新築の建売住宅は売れ残っているのか、安くなっているように感じます。
注文住宅でも見積もりを出していただきましたが、土地を買うことも考えると、やはり注文は高いなと感じてしまいました。
田中先生がおっしゃるように建材の高騰が原因でしょうか?
また、今後、建築費が安くなることはありますか?
教えてください!
柊木さんからのご質問

柊木さん、ご質問ありがとうございます。
建材の価格高騰が続いています

田中先生!
僕もこのチャンネルを通じて勉強していますから、建材の価格高騰は確かだと思います!

そうですね。
まず↓こちら↓をご覧ください。当チャンネルでお馴染みの『一般財団法人:建設物価調査会』の11月の資料です。
【建設物価 建築費指数2024年11月分】![]()
工事原価でみると 139.4(暫定)で前月比 0.1%減(-0.1p)、前年同月比 4.5%増(+6.0p)となっている。純工事費で みると 141.0(暫定)で前月比 0.1%減(-0.1p)、前年同月比 4.5%増(+6.1p)となっている。 純工事費指数 141.0(暫定)の前月比 0.1%減に対する主要細目の寄与度をみると、寄与度がプラスの細目はなし。寄 与度がマイナスの細目は、木工[-0.06]、鉄筋[-0.01]、上記以外の建築細目[-0.00]、型枠[-0.00]である。 また、対前年同月比 4.5%増に対する主要細目の寄与度をみると、寄与度がプラスの細目は、木工[+1.67]、上記以外の 建築細目[+1.10]、アルミサッシ[+0.51]、型枠[+0.45]、衛生配管[+0.23]等である。寄与度がマイナスの細目は、鉄筋 [-0.04]である。

2015年を100とした時の現在の指数は139.4と約1.4倍です。
前年同月比は4.5%増ということで建築コストは上昇しています。
このように、物価高騰が住宅の価格を上げている一つの要因です。
他にも、人口減少によって職人さん等の人材が不足して、人件費が高くなっている事も影響しています。

先ほど田中先生は「人口減少は不可避」と仰っていました。
それでは、これから更に建築費は高くなっていくということですか?

このままだと高くなってしまうでしょう。
それがまさに2025年問題として、建設・住宅業界に限らず、様々な業界で言われている理由です。

そうなんですね。

実は・・・さらに建築コストが高くなってしまいそうな話があるんですよ。

そうなんですか?

今年の4月に建築基準法が改正されます。この影響で建設・住宅業界は少しざわついています。
こちらについては後半のトピックでお話ししていきます。

後半に怖い話が待っているんですね。
郊外の新築一戸建て市場の現状

続いては『郊外の新築一戸建て市場の現状』です。
郊外の新築って実際どれくらいの額で買えるんですか?
埼玉県で最安の新築一戸建て

まずは、我々が住んでいる埼玉県で最安の新築一戸建てを調べてみました。

埼玉県の新築一戸建て 価格の低い順 レインズ調べ

埼玉県の新築一戸建の最安は1,580万円ですね。
4LDKで最寄駅まで徒歩12分、延床面積は98㎡で土地面積は214㎡と広いですね!

すごいですね!これ土地込みの価格ですもんね!

そうです。すごいですよね。
東京都で最安の新築一戸建て

次は東京を見てみましょう!

東京都の新築一戸建て 価格の低い順 レインズ調べ

東京の青梅市です。
価格は、なんと3LDKで1,780万円ですね。
延床面積は約95㎡で土地面積は150㎡ありますね。

東京でもこんな価格帯があるんですね。
2,000万円を切っている事に驚きです!

東京も都心を離れると、これだけ安い新築一戸建てがあるんですね。
茨城県で最安の新築一戸建て

次は茨城県を見てみます。
こちらです!

茨城県の新築一戸建て 価格の低い順 レインズ調べ

こちらはなんと、4LDKで1,490万円です!
1,500万円を切っているんですね。
延床面積は約95㎡で土地面積は約150㎡です。

すごいなぁ〜!
価格だけの話ではあると思うんですが、新築の一戸建てがこんなに安く買えるなんてビックリしました!

郊外の新築一戸建て市場は、こんな感じでとても安いです。
これが注文住宅で、同じような場所に家を建てたいとなったら、建物価格だけで2,000万円を超えてしまうと思います。

建売と注文でそんなに差があると、考えちゃうなぁ。
建売の方は原価割れしているんじゃないですか?

おそらく原価割れしていると思います!
そうしてでも売ってしまいたいのが大手パワービルダーの体質です。
ですので、皆さんのライフスタイルに合ってさえいれば、こう言った物件をあえて狙っていくのも選択肢のひとつです。

実際にこうして見てみると衝撃的ですね!
本当に建築費が上がっているのか、わからなくなっちゃいます。

ですが、土地を仕入れてから家が建つまでには、タイムラグがあります。
今売れ残っている物件も、土地の仕入れ時期を考えると一年くらい前になります。
これから仕入れた土地が、新築として売り出される時に、今と同じような価格で販売する事はできないと思います。
仮に同じ価格帯でも延床面積が狭くなっていたり、お菓子のカントリーマアムがいつの間にか小さくなっているような、ステルス値上げが起きていくと思います。

カントリーマァム・・・今では一口サイズですもんね。
住宅のステルス値上げも、このようにして進んでいくんですね。
建築基準法が改正!その影響とは?

続いては『建築基準法が改正!その影響とは?』ですが、これが先ほど言っていた「さらに建築費高騰につながる」という話ですか?

そうなんですよ。

改正しないほうがいいんじゃないかと思っちゃいます。
この建築基準法の改正がどう影響してくるのか、解説お願いいたします!

承知しました!
まず建築基準法改正で押さえておきたいのはこの2つです。
- ・4号特例の見直し
- ・省エネ基準適合の義務化
4号特例の見直し

まず4号特例の見直しですが、↓こちら↓をご覧ください。


こちらは、国土交通省が出している建築確認のマニュアルです。
今までは、離島など都市計画区域外のエリアであれば、建築確認申請は不要でした。
それが今回の法改正で、全てのエリアで建築確認が必要になりました。

なるほど。
■『建築確認』に関する必須書類が増えました

建築確認の申請をする際に提出する書類があります。
例えば、↓この↓構造計算書です。

構造計算書の例

『構造計算』とは、建物にかかる力と、その安全性を確認するために行う計算です。
建築士さんの中でも、構造計算を専門とする人がいるくらい重要な書類です。
構造計算が必要になったということは、4月から建てる物件は余計なプロセスが一つ増える・・・。
その書類に係る費用は、皆さんが購入する住宅の価格に乗ってくるのです。

作る側は仕事が増えて、買う側は価格が高くなるって、改悪なんじゃないですか?
■安心できる家づくりのためには必要

言いたい事はわかります。
ですが、違法建築 / 耐震 / 耐火 など、安心して住める家づくりのためには必要な事なんです。
一級建築士に確認したところ「例外としては木造平家建てで、延床面積200㎡未満の物件は構造計算は要らない」との事でした。

そうなんですね。
■省エネ基準適合の義務化

2つ目の省エネ基準適合の義務化です。
2025年4月から新築住宅は省エネ基準適合義務化の対象へ

省エネ基準が義務化されたことにより、建築確認申請時に省エネ法に関する計算も必要になります。

引用:国土交通省 – 住宅性能表示制度における省エネ性能に係る上位等級の創設(PDF)

つまり、これもまた家を建てる時の手間が増える事になり、皆さんが購入する住宅の価格も上がる事になります。
建築基準法改正によって、更に建築コストがかかる事になり、これから物件の価格が上がっていくという事ですね。

なるほど。
安心、安全、快適な家の代償って大きいんですね。
新築住宅は高級品になる!?

それでは最後『新築住宅は高級品になる!?』です。
ここまでのお話を聞く限り、本当に新築戸建は高級品になりそうですね。

そうですね。
今年は省エネ基準が義務化されました。
2030年度以降の新築住宅については、ZEH水準の確保を目指すとされています。
ですので、物価高騰と相まって高級品になっていくという発想は間違っていないと思います。

省エネ基準の目標

ですが、皆さんが買えないような家を造っていては、多くのハウスメーカーが潰れてしまいます。

ですよね!
必要な部分には予算をかける

ステルス値上げのようなことはあるかもしれません。
ですが、言い方を変えれば「必要なところに予算をかけて、コストダウンを図った住宅を提供している」と言えます。

野方さんの出演回で建売住宅のコストダウンについて触れましたけど、ただケチっている感じではありませんでしたからね。
コスト削減の実例に関する記事はこちらです
【建売住宅】こんな部位までコスト削減!?品質低下と安全性が心配?飯田グループホールディングス&ケイアイスター不動産の実例写真で比較!

法改正されて暫くの間は、仕事量が増えて大変かもしれません。
ですが、ハウスメーカーは並行してコスト削減も図っていくので、極端な値上がりが起こらない・・・かもしれない。

人口減少の対策として、世の中の流れがDXを促進していく流れになってますもんね。

高い=高級品ではなく・・・
- ・生活を豊かにする
- ・便利にする
- ・安全に過ごす
- ・快適に過ごす

僕からしたら現時点の価格ですら、一戸建てもマンションも、高級品を買う感覚です!

そうかもしれないですね。
でも、どうせ買うなら新しいお家に住みたいですよね。

そうですね。
今回も大変勉強になりました。
今年もよろしくお願いいたします!
田中先生、ありがとうございました。
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