【個人信用情報】と【住宅ローン審査】


個人信用情報と住宅ローン審査の関係とは?

クレジットカード、キャッシング、ショッピングローンなどを利用すると、金融機関や信販会社では、加盟している個人信用情報機関に、利用者の契約内容、支払状況、借入残高などの個人信用情報を登録します。

スマホ(携帯電話)本体を分割払いで購入した場合も、個人信用情報機関に登録されます。

住宅ローン審査では、この信用情報機関から個人信用情報の提供を受けて、既存借入の返済状況や過去の延滞履歴などを確認します。



住宅ローン審査で悪影響する既存借入の種類

金融機関の住宅ローン審査では、必ず、個人信用情報を確認しますので、既存借入れがあると、そこで把握されてしまいます。

延滞履歴がなくても既存借入の種類によっては住宅ローン審査に悪影響を及ぼす既存借入があります。

スマホで支払いのイメージ
スマホでの通販/支払い等も気をつけましょう

住宅ローン審査では、分割払いをしている既存借入があると、その返済額も審査のときに返済比率に加えて計算しなければなりません。

そのため、返済比率が審査基準ギリギリの人は、既存借入があると、住宅ローン審査結果で「否決」や「減額」となる可能性があります。


1.消費者金融からのキャッシング

金融機関の住宅ローン審査では、消費者金融からの既存借入があることを極端に嫌います。

他のローンと比較すると消費者金融の金利が高く貸し付け条件は決して良くありません。

それにも関わらず、消費者金融から借入するということは、他で借りられない何らかの理由がある可能性があると金融機関では判断します。

そのため、消費者金融からの既存借入があると、住宅ローン審査では「否決」や「減額」の可能性が高くなりますので注意が必要です。

2.キャッシング

銀行や信販系のカードローンやキャッシングも住宅ローン審査では不利になります。

キャッシングはショッピングローンなどと違い、目的使途が自由なフリーローンとなります。

そのため、金融機関の住宅ローン審査では、キャッシングなどの既存借入があると、生活費やその他の借金返済のための借入れと疑われる可能性があります。

3.リボ払い

リボ払い(リボルビング払い)は、カードの利用額が多い月であっても、毎月の返済額は一定になるという特徴があります。

しかし、リボ払いは元金の減りが遅いため、いつまで経っても借金が減らないローンとなります。

そのため、金融機関の住宅ローン審査では、既存借入れにリボ払いがあると、実際の返済額よりも大きい金額で返済比率を計算されてしまいます。

リボ払いの既存借入れがあるときには、完済してから申込みした方が住宅ローン審査は通りやすくなります。

4.残価設定型オートローン

残価設定型オートローンは、月々の返済を抑えるために通常のオートローンに比べるとローン残高が減らない特徴があります。

そのため、金融機関によっては、残価設定型オートローンの既存借入れがあると、実際の返済額よりも大きい金額で返済比率を計算されてしまいます。

また、残価設定型のオートローンでは、比較的、借入れが高額となることも多いので返済比率が審査基準ギリギリの場合では、減額や否決の原因になる可能性がありますので注意が必要です。

5.ワンルームマンション投資ローン

金融機関の住宅ローン審査では、ワンルームマンション投資の既存借入れも返済比率に加算して計算されます。

そのため、不動産所得を証明するために確定申告書の提出も必ず求められます。

ワンルームマンション投資の借入もショッピングローンの借入れと同等扱いとして審査されることがありますので注意が必要です。


上記1~5に該当する借入れがある場合は、住宅ローン事前審査を申込みの段階で、予め既存借入れの返済表などの詳細資料を用意して、正確な数字で計算する必要があります。



個人信用情報機関は3種類ある

CIC・JICC・KSC 3種類の機関があります。

①.CIC

株式会社シー・アイ・シーは、クレジット会社の共同出資により設立された、主に割賦販売や消費者ローン等のクレジット事業を営む企業を会員とする信用情報機関です。

CICは、割賦販売法および貸金業法に基づく指定信用情報機関として指定を受けた唯一の指定信用情報機関となります。

主にクレジットカード会社や消費者金融などが加盟しています。

参考:株式会社シー・アイ・シー

②.JICC

JICCは、株式会社日本信用情報機構の略称で、消費者金融会社、クレジット会社、信販会社、金融機関、保証会社、リース会社など与信事業を営む幅広い事業者が加盟しています。

参考:株式会社日本信用情報機構

③.KSC

KSCとは、全国銀行個人信用情報センターの略称ですが、この運営母体は、JBA(一般社団法人全国銀行協会)となります。

主に銀行(都市銀行、地方銀行、ネット銀行、信用金庫、信用組合)が加盟しています。

参考:全国銀行個人信用情報センター


クレジット情報
クレジット情報の参考画像

返済に延滞があると、これらの信用情報機関に、その情報が登録されます。


CICに加盟していない銀行であっても、住宅ローン審査では、「個人信用情報の開示に関する同意書」などの書面を、予め顧客から取得しますので、CICやJICCの信用情報機関から個人信用情報の提供を受けて住宅ローン審査をする事となります。

従って、住宅ローン審査では、金融事故や延滞情報などを見落とす事はありません。


審査に影響する個人信用情報は?

61日以上延滞すると異動(金融事故)扱い

一般的に『ブラックリスト』と呼ばれるものは『異動』

住宅ローン審査では、返済比率、勤務先、勤続年数など様々な項目を審査しますが、最も重要な審査項目は、個人信用情報です。

個人信用情報では、分割払いの返済日から2ヶ月(61日以上)または、3ヵ月以上の支払いの延滞があった場合は『異動』と定義しています。

この個人信用情報で異動と記載される事が、一般に『ブラックリスト』や『金融ブラック』と言われる致命的な金融事故となります。

異動となるタイミングは、信販会社ごとで異なりますが、一般にショッピングローンやキャッシングの延滞では、61日以上、携帯電話の支払いの延滞などでは、3ヵ月以上で異動の登録がされると言われています。

例えば、勤務先が一部上場企業や公務員などで雇用の持続可能性が十分あり、年収に対する返済比率にも余裕があっても、個人信用情報に『異動』と記載がある場合は、住宅ローン審査の結果では、原則的に『否決』となります。


異動があると住宅ローン審査は通らない

『異動』は、住宅ローン審査での致命的なダメージ
個人信用情報
『異動』が記載された個人信用情報

個人信用情報で『異動』と記載されますと、住宅ローン審査だけでなく、新規でクレジットカード作成やショッピングローンなどを組む事すら出来なくなります。
どこの金融機関の住宅ローン審査であっても、個人信用情報に異動の記録が残っていますと、原則『減額』ではなく『否決』となります。

スマートフォンの支払による金融事故の増加

近年では、スマートフォンやWiFi端末などを分割払いで購入する人が多くなりました。

しかし、その支払い延滞情報が、個人信用情報に記録されていることで、住宅ローン審査に影響を及ぼすケースも増えてきました。

また、子供や配偶者のスマートフォンを世帯主の名義で購入して、使用者が支払いを延滞しても世帯主の個人信用情報に異動の記録がついてしまいますので注意が必要です。


異動は5年間消えない

各信用情報機関に規定されている登録期間
個人信用情報
『異動』が消えるまでの期間

各信用情報機関によって登録されている期間の規定が異なりますので注意が必要です。

この登録が消えるまでの期間とは、「異動」の記録が付いた債務(ローン)を「完済」してからの期間となります。

従って、債務を完済しないままでは、たとえ5年を経過しても、『異動』の記録は消える事がなく、いつまでも金融事故の記録が残ることとなりますので注意が必要です。

ずっと残る登録元会社の独自の情報

個人信用情報機関では、上記の表どおり5年~10年で異動の記録は消えます。

しかし、自己破産や債務整理など行った場合は、個人信用情報機関では規定の年数が経過すれば消えますが、登録元会社の独自の情報には記録が残ります。

例えば、過去に「第一勧業銀行」や「富士銀行」の債務を自己破産して免責にした履歴がある人は、10年以上経過した現在でも、同系列のみずほ銀行の住宅ローン審査では「否決」になるという実例があります。

そのような人は、別系列の金融機関を選ぶことにより、住宅ローン審査が通りやすくなります。

61日未満の延滞も複数あると審査に影響

61日未満の延滞は「異動」になりません

個人信用情報における『異動』とは、返済日から2ヶ月以上、または、3ヵ月以上連続して返済の延滞が続いた場合のみ登録されるものです。

従って、例えば、返済日から数日遅れて返済するような61日未満の延滞が何度続いても『異動』となることはありません。

「異動」未満の延滞も繰り返すと審査に影響がある

61日未満の小さな延滞は、住宅ローン審査に全く影響がないという意味ではありません。

「異動」未満の小さな延滞でも、繰り返すと住宅ローン審査に悪影響があります。

例えば、給料日が月末の人で既存借入れの支払約定日27日の場合は、毎月口座残高不足で約定日に引き落とされずに、毎月翌月に引落しされていることがあります。

その場合、信用情報では、毎月約定日に支払いがされていないと、延滞の記録がついてしまう場合があります。

24ヶ月間の返済情報が記録されている

個人信用情報
返済情報の参考画像

個人信用情報では、現在返済中の既存借入など過去24ヶ月分の返済状況の詳細も記録されています。

従って、毎月約定日に返済がされていないという履歴も個人信用情報に記録として残ってしまいますので、頻繁に延滞を繰り返していた過去についても、住宅ローン審査では把握されてしまいます。

異動以外の延滞履歴を確認できた場合は、申込者の勤務先や返済比率などの内容から各銀行の判断によって住宅ローンの審査結果が異なりますので注意が必要です。

もしも、勤務先、勤続年数、返済比率などが審査基準ギリギリの人にとっては、異動以外の小さな延滞であっても、住宅ローン審査においては、致命的な否決の原因となる場合がありますので注意が必要です。

異動や延滞の記録を訂正や削除する方法

個人信用情報で異動や延滞の記録を消せる条件

異動や延滞の情報に心あたりがない場合は、個人信用情報機関ではなく登録元会社(クレジットカード会社など)へ問い合わせします。

そこで、情報に誤りがあることが判明した場合は、登録元会社経由で個人信用情報登録機関に訂正や削除をしてもらうという手続きとなります。

ただし、次の場合は、個人信用情報登録機関側から登録元会社へ調査を実施することができるとされています。

  1. ご自身で登録元会社へ問合せたが、解決できない場合があって、かつ誤った信用情報が登録されている可能性が高い場合。
  2. ご自身で登録元会社へ問合せすることができない合理的な理由があり、かつ誤った信用情報が登録されている可能性がある場合。

個人信用情報の訂正や削除ができるポイントをまとめると「誤った信用情報が登録されている」ことが証明できた場合に限り、登録元会社経由で個人信用情報登録期間に訂正や削除の依頼ができるということになります。

原則は登録期間が満了するまで待つしかない

一度、個人信用情報において異動や延滞の記録が登録されますとその債務を完済して、各信用情報機関で規定されている登録期間が満了しなければ消す方法はありません。

登録されている信用情報に誤りがない場合は、原則、登録期間が満了するまで待つしかありません。




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