住宅ローン審査に落ちる意外な盲点6選を解説

後半は
『住宅ローン審査に通ると思っていたのに意外な理由で落とされた』
というテーマで､6名のリスナーさんから寄せられた質問に答えていきます。

本記事中では､ご質問者様への個別のお礼コメントは省略させて頂きました。
ご質問くださった皆様ありがとうございました。

年収､借入､勤務先､勤続年数など詳しいことは判りませんが､もし､それらに問題が無く､他に借入れや延滞がないということであれば､やはり､クレジットカードの多さが問題である可能性が高いです。

金融機関は､審査の際に個人信用情報を確認します。
クレジットカードがあると､そこでわかります。
クレジットカードが2～3枚であれば､特に問題ありませんが､10枚以上もあると銀行側から不審に思われる可能性はあります。

地方銀行や信用金庫などであれば､｢なぜ､そんなにたくさんクレジットカードを持っているのですか？｣などと質問をされて丁寧な審査があります。
しかし､低金利を売りにしているauじぶん銀行などのネット銀行系では､手間を避けるために､一定の審査基準からはずれると問答無用に跳ねられる傾向にあります。

• ・使用していないクレジットカードは解約して､他のネット銀行に申込みをしてみる。
• ・auじぶん銀行よりも､多少金利は高いかもしれませんが､地方銀行や信用金庫に理由を説明して申込みをする。

カードのポイントはもったいないですが､審査に通らないのでは本末転倒です。
がんばってください。

外資系の会社ですと､統合や合併が多いですよね。
結論から申し上げますと､ネット系の住宅ローン審査だと通り難いです。

ケースバイケースですが､合併で会社名が変更になったとしても､それが原因で審査が通らないことはないと思います。
しかし､

• ①合併して会社名が変更になり
• ②その前から｢ゆう｣さんが勤めていたこと

を､銀行に丁寧に説明する必要があります。
そのため､実店舗がある銀行の窓口で､担当者に相談しながら審査を申込みできるスタイルでなければ､お話を進めにくいかと思います。

以前､似たような事例を扱いましたが､その時は､会社が合併したことと､以前から勤めていたという証明書を勤務先に発行してもらって審査を通したことがあります。
一度､実店舗がある銀行の窓口に直接相談しに行って､必要書類を確認して､書類を万全に整えてから審査を申込みすると良いでしょう。

このケースなら､準備万端にして申込みすれば､きっと何とかなります。
頑張ってください。

私は､今まで3000件以上のお客様の住宅購入に携わってきましたが､似たようなケースは何度も経験しました。
その場合､どちらかの個人信用情報に問題があるということが多かったです。

調べるのであれば､CICで個人信用情報を確認してみると良いです。
個人信用情報以外の問題となりますと…

• ① 物件の担保評価の問題
• ② 不動産仲介会社や売主の問題

このどちらかの問題の可能性があります。

①物件の担保評価の問題

例えば､銀行によっては市街化調整区域や私道持分がない物件は取り扱わないという場合があります。
この場合､銀行は断りの理由を明確に言ってきますので､今回のケースでは違うと思います。

②不動産仲介会社や売主の問題

反社に関係があったり､過去に住宅ローンで何らかの不正をした会社。または､売主がその銀行で借金を踏み倒していた場合などです。
この場合､銀行は否決の理由を明確には答えません。

申込額よりも少ない金額になる審査結果を『減額』と言います。

銀行は､ユーザーに『減額』の審査結果を伝えるときには､通常は担保評価を理由に回答してきます。
実際は担保評価よりも､年収に対しての返済比率､勤続年数､勤務先の信用度などユーザー側の属性が問題である可能性もあります。

ここでは｢つっちー｣さんの年収などの詳細が分かりませんので何とも言えませんが､一概に購入物件に価値がないということではありません。

ゼロシステムズの【住宅ローン審査シミュレーション】を試してみてください。
年収､借入金額などを入力して､該当項目をチェックするだけで､どこの銀行なら審査が通りやすいか簡単にわかるシミュレーターです。

例として以下の条件でシミュレーションしてみます。

• 年収：500万円
• 借入希望額：3,000万円
• 既存借入の返済：無し
• 返済期間：35年
• 『物件価格に諸費用を上乗せして借入をしたい』にチェック

• 各銀行の承認スコアの診断結果
• みずほ銀行 / 三菱UFJ銀行 / イオン銀行：承認スコア 87％
• 住信SBIネット銀行 / 新生銀行：承認スコア 85％
• PayPay銀行 / auじぶん銀行：承認スコア 84％

• 90％以上：『承認』を得られる可能性が高い。
• 80％以上～90％未満：『承認』又は『減額』の可能性がある。
• 79％以下：『減額』又は『否決』の可能性が高い。

このようなシミュレーション結果となります。
ぜひお試しください。

申込額よりも少ない金額になる審査結果を『減額』と言います。

住宅ローン比較サービス『モゲチェック』のモゲレコを利用すると､住宅ローンの専門家から直接アドバイスを受けられますので､ぜひ､試してみてください。

債務整理のことを個人信用情報の用語では『異動』と言います。
61日以上の延滞が続くと､個人信用情報には『異動』が付きます。
異動があると､ローンが組めなくなります。

一度､異動がついてしまうと､その債務を完済してから5年間は､その履歴は消えません。
｢ちょりす｣さんは､債務整理をしてから5年経過したとのことですね。
クレジットカードを作れたということであれば､恐らく､個人信用情報は消えていると思います。

ただし､5年経過して個人信用情報が消えていても､債務整理をした同系列の銀行では､独自のデータとして情報が残っています。
そのため､住宅ローン審査が通らない可能性が高いので注意が必要です。

債務整理した金融機関と違う系列の銀行に審査を申込みすることをおすすめします。

結論から申し上げますと､かなり厳しいと思います。

以前､似たような事例を取り扱ったことがあります。
原則､個人信用情報に異動がある人は､審査が通ることはありません。
その方は､数千円の支払い忘れが原因での異動でした。

一部上場企業で自己資金も3割以上あり返済比率も余裕があって､個信以外は属性がものすごく良かったこともあって､銀行側はどうしても貸し出して数字が欲しかったのだと思います。
本来であれば､優遇金利が割引されて､0.375％などの低金利で貸し出すところを「優遇なしの2.475％であれば､貸し出します。」という異例の対応で融資をしてもらえました。

いずれにしても､5年経過すれば異動の履歴は消えるので､そうしたら低金利の銀行に借換えをするということで納得していたようです。

もし､｢ろんど｣さんの勤務先が一部上場企業や公務員で属性が良ければ可能性があるかもしれませんが､そうでなければ厳しいと思って頂いた方が良いでしょう。

はい！
締めさせていただきます。

通るかと
思っていたら
落とし穴

住宅ローン審査において､予期せぬ難しさや予想外の障害があることを表現してみました。