【住宅ローン】2025年の変動金利は何パーセントまで上昇するか?追加利上げはあと何回?中立金利とは?
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FM76.7MHzフラワーラジオ にて毎週放送!
レギュラー番組:『不動産せんせい田中の教えて!不動産の知恵袋』
第503-2回目 (2024年5月23日放送分 その②)となります。
今回のテーマ『政策金利は何%まで利上げするのか?』
FM鴻巣フラワーラジオ
不動産せんせい田中の『教えて!不動産の知恵袋』
田中先生。次のテーマをお願いします。
次は、
『政策金利は何%まで利上げするのか?』
というテーマでお話を進めていきます。
先の記事でお話したように、政策金利が上昇すると変動金利も上昇します。
そうなると『日銀はどの程度まで利上げするのか?』ということが気になります。
この利上げに関連した質問をリスナーさんからいただいているので、ご紹介お願いします。
承知しました。
ラジオネーム:練馬A さん からのご質問です。
質問:もし利上げされたら返済額はいくらくらいになるか
いつもためになるお話ありがとうございます。
田中先生こんにちは。チャンネル登録して毎回欠かさず観ていますよー。
私は、以前、ゼロシステムズさんにお世話になって、マイホームを購入しました。その節は、大変お世話になりました。
当時、変動金利で借りたので、これから日銀は利上げしそうですが、田中先生は、何パーセントくらいまで利上げすると思いますか?
考えを教えて頂ければ幸いです。
宜しくお願いします。
ラジオネーム:練馬A さんからのご質問
ラジオネーム:練馬A さん。
ゼロシステムズをご利用いただき、ありがとうございました。
日銀は何パーセントくらいまで利上げするか?
「これから日銀は、何パーセントくらいまで利上げするか?」
ということですが、これは日銀ですら決定していないことでないので、誰も正確なことは言えません。
しかし、日銀総裁の現時点の考えというのは、5月17日付のブルームバーグのニュース記事で 報道されています。その発言をヒントに予想することはできます。
5月17日付 Bloombergのニュース記事
日銀は状況許せば6月にも利上げ、現状「緩和し過ぎ」-関根元局長(前略) 植田和男総裁も9日の参院財政金融委員会で、実質金利は「中立水準をかなり下回っており、緩和的な状況にあることは確かだ」と同様の見解を示している。ブルームバーグが4月会合前に実施したエコノミスト調査では、ターミナルレートの中央値は0.75%となっており、関根氏の発言はペースが速まることを含めて市場の想定を上回る利上げが行われる可能性を指摘したものだ。
■中立水準(中立金利)とは『ちょうどいい政策金利』
中立金利とは
記事中の『中立水準』とは何ですか?
中立水準とは、中立金利とも言います。
中立金利とは、経済が安定して成長し物価も安定するために、経済の過剰な加速や減速を避ける適切なバランスを保った、一言でいうと「ちょうどいい政策金利」のことです。
この中立金利は、国の状況によって異なります。
なるほど。
日本の中立金利は約 0.5%と推定
それでは日本の中立金利は、何パーセントくらいなんですか?
日本の中立金利は、現在、実質(インフレ調整後)で約 0.5% と推定されています。
現在の政策金利は、0~0.1% ですので、0.5% の中立金利にするためには、追加利上げをあと5回行わなければなりません。
そこまで利上げする。ということですか?
■変動金利は 0.875~1% 前後くらいまで上昇する可能性がある
日本経済の好循環が実現されて景気が過熱すれば、追加利上げされていくことになります。
しかし、ターミナルレート(利上げの最終到達点)は、現段階で 0.5% や 0.75% が壁であるなど決める必要はないですし、限界は誰にもわかりません。
これについては、先程のブルームバーグの記事の中で、元日銀の調査統計局長である一ツ橋国際・公共政策大学院の関根教授がおっしゃっています。
利上げのペースやタイミングは何も決まっていないだろうと述べていて、状況が許せば、「年内に3回やっても全く構わないし、次回は「6月でもいい」と語っていました。
ブルームバーグが実施したエコノミスト調査では、ターミナルレートの中央値は 0.75% となっており、関根教授の発言は、ペースが速まることを含めて市場の想定を上回る利上げが行なわれる可能性を指摘したものでした。
■上昇のタイミングは日本経済の好循環が実現したとき
多くの専門家の見解では、ターミナルレートは決める必要はないけれど 0.5~0.75% を(中立金利として)利上げの最終到達点とみています。
よって、ご質問の回答としては、
「将来的には、政策金利は 0.5%~0.75% 程度、住宅ローンの変動金利は、0.875~1% 前後くらいまで上昇する可能性がある」
ということになります。
しかし、そのタイミングは、日本経済の好循環が実現したときということになります。
そのため、住宅ローン変動金利ユーザーは、日銀の金融政策などをチェックして、金利上昇に備える必要があります。
■普段から金利上昇に備えておく
備えると言っても、どのように準備すればいいのですか?
金利上昇することにより増加する月々の返済額を把握して、増加分以上の積立貯蓄をできるように家計を見直すということです。
例えば、月々8千円増加する人であれば、それ以上の金額を新NISAなどで運用すれば良いということです。
まとめ:今回の標語
それでは、ここまでのお話を 五・七・五 の標語にまとめてみます。
お願いします。
低金利
あたり前だと
気付かない
現時点では、住宅ローンは史上最も低金利な時代です。しかし、今後は、金利がある時代に突入していきます。
将来、振り返ってみたとき「あんな低金利な時代もあったな…」とか、「あのとき住宅ローンを借りた人はラッキーだったな…」と思うことになるでしょう。
今、如何に有利な条件で住宅ローンを借りるかが、今後の資産形成に大きく影響するということです。
なるほど。
田中先生。ありがとう御座います。
不動産せんせい田中の【教えて不動産の知恵袋】
引き続き、次のテーマもお楽しみに!
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