知っておくべき銀行のヒエラルキー
auじぶん銀行は変動金利が最安でも住宅ローン審査に通らない人が続出
auじぶん銀行は変動金利が最安でも住宅ローン審査に通らない人が続出
知っておくべき銀行のヒエラルキー
2回クリックで再生します
YouTubeチャンネル
今週放送の動画をご紹介
FM76.7MHzフラワーラジオ にて毎週放送!
レギュラー番組:『不動産せんせい田中の教えて!不動産の知恵袋』
第408-2回目 (2022年5月19日放送分 後半)となります。
今回の話題
auじぶん銀行は変動金利が最安でも住宅ローン審査に通らない人が続出
知っておくべき銀行のヒエラルキー
以下は、動画の内容に関連した情報です。
より詳しく知りたい方は、是非動画をご覧ください。
質問:auじぶん銀行とPayPay銀行で否決になりました
それでは田中せんせい。
番組後半も引き続き宜しくお願いします。
はい。
宜しくお願いします。
後半は、『最近、ネット銀行の住宅ローン審査に落ちる人が増えている。』というテーマでお話をしていきます。
まずは、フジコさん。 住宅ローン審査についての質問を頂いたので、ご紹介お願いします。
ラジオネーム:ユースケ さんからのご質問です。
ラジオリスナー様からの質問
いつもYouTubeを観て勉強しています。
私は、不動産仲介会社で営業をしています。
先日、お客様の住宅ローン審査が否決になってしまいました。
お客様の属性は、従業員9名の工場勤務で正社員になって勤続1年、年収450万円位です。
頭金は諸費用も含めて50万円で借入希望額は2,500万円です。
他に借入や過去の延滞の履歴はないということでしたが、auじぶん銀行とPayPay銀行に申込みしたら否決になりました。
お客様は、変動金利が低いネット銀行を希望しています。
田中せんせいなら、このようなお客様の住宅ローンは、どのように対処しますか?
ユースケ さん からの質問
ユースケ さん、ご質問ありがとう御座います。
最近では、「金利が低いネット銀行を使いたい。」と言う人が増えています。
住宅ローン審査のヒエラルキー
まず、この図をご覧ください。
住宅ローン審査ヒエラルキー
住宅ローンは、このように4つのヒエラルキーに分けられます。
- ネット銀行
- メガバンク、都市銀行
- 地方銀行、信用金庫、JA、ろうきん
- フラット35
上に行けば行くほど、リスクが少ない人向けの金融商品という考え方です。
要するに、上に行けば行くほど、低金利になり、審査が厳しくなるということです。
逆に、一番下にある全期間固定金利のフラット35は、一番、審査が通りやすい住宅ローンとなります。
金融機関の目線で見ると、上場企業や公務員の人であれば、収入が安定しているので、リスクが低いと判断できます。
従って、このヒエラルキーの頂点にあるネット銀行は、最も金利が低い住宅ローンですので、属性が良い人向けの金融商品となります。
そこね~。
ネット銀行は審査が厳しいのね。
金利が低いネット銀行は審査が厳しく、属性が良い人向け
住宅ローンも金融商品の一つと考える
住宅ローンも金融商品の一つと考えると分かり易いですね。
ただ、ネット銀行とフラット35を比較して、どちらが良いか?
という事は、一概に決めることはできません。
ネット銀行の特徴として、
変動金利は低いですが、
全期間固定金利はそれほど低くありません。
逆に、フラット35は変動金利の設定はありませんが、全期間固定金利はネット銀行よりも低いと言えます。
当然、「どうせ借りるなら、少しでも金利が低い銀行を選びたい。」と思うのは誰でも一緒です。
しかし、お客様の属性に合わせて金融機関を選定して住宅ローンを申込まなければ、残念な結果となる可能性が高くなります。
住宅ローンの相談を受けたら、不動産会社の営業の人であれば、お客様から、年収 / 勤続年数 / 勤務先 などをヒアリングすると思います。
そして「ご希望の金融機関などありますか?」という感じでお客様に聞くと、最近では「金利が低いネット銀行を使いたい。」と言う人が増えています。
確かに私だったら
「auスマホを利用しているから、auじぶん銀行の住宅ローンを使いたい。」
と言うと思います。
auじぶん銀行の住宅ローン審査基準↓
auじぶん銀行の住宅ローン審査基準
住宅ローン審査を受験に例えて考える
ただ、先程のヒエラルキーで説明したように、金利が低い住宅ローンは、リスクが低い人向けの、要するに属性が高い人向けの金融商品です。
そのため、auじぶん銀行の住宅ローンは、
公務員や上場企業の人であれば審査が通りやすいですが、
零細企業や個人事業主の人は審査が通り難い。
という傾向があります。
なるほど~。
住宅ローン審査は、高校や大学の受験に例えることができます。
第一志望校が、auじぶん銀行だとしても、ご自身の実力が、届かない可能性があります。
そういう場合は、
第二志望に、みずほ銀行、
第三志望で、地方銀行などを予め準備しておくことが大切です。
要するに、滑り止めも受験しておくことが必要だということです。
受験に例えると分かりやすいですね。
零細企業や個人事業主、
または返済比率が審査基準ギリギリ、転職したばかりで勤続年数が短い
というお客様には、このヒエラルキーの図を使って、
「住宅ローンとは金融商品の一つだから、金利が低くなれば審査のハードルが高くなる。」
という旨を予め説明することが大切だと思います。
最初に、きちんと説明されていれば、ネット銀行を使いたいという人でも、
「自分は、ネット銀行だと審査が厳しそうだな・・・」
と、現実を把握して、ヒエラルキーの2番目のメガバンクでも納得して申込みして頂けると思います。
確かにそうですね。
それが良いと思う。
『住宅ローン審査シミュレーション』を活用してください
そのためには、不動産の営業マン自身が、各銀行ごとに異なる審査金利、返済比率、最低勤続年数などの審査基準を把握しておく必要があります。
しかし、それを調べて、常に憶えておくことは大変です。
私は、各銀行の審査基準をアルゴリズム化した、『住宅ローン審査シミュレーション』を開発して社内で使用していました。
これを使えば、年収、借入金額を入力して、お客様の属性で当てはまる項目をチェックするだけで、どこの銀行なら審査が通りやすいか?という事が簡単に分かるようになります。
無料で公開していますので、質問者のユースケさん、これから住宅ローンを組もうと検討している人や、不動産業界の人も使ってみてください。
住宅ローン審査シミュレーションはこちら↓
田中せんせい。
ありがとう御座いました。