『囲い込み』問題は売主ユーザーにとって不利益
不動産の売却査定を依頼する前に知っておきたい不動産業界の闇
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『囲い込み』問題は売主ユーザーにとって不利益
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第437-2回目 (2022年12月15日放送分 後半)となります。
今回の話題
不動産の売却査定を依頼する前に知っておきたい不動産業界の闇
『囲い込み』問題は売主ユーザーにとって不利益
大手不動産仲介会社で蔓延する『囲い込み』
FM鴻巣フラワーラジオ 不動産せんせい田中の『教えて!不動産の知恵袋』
それでは、田中先生。
後半は、どんなお話を頂けるのでしょうか?
後半は、
大手不動産仲介会社で蔓延する『囲い込み』の手口
について、お話しようかと思います。
実は、先日、ダイヤモンド不動産研究所 のコラム記事を読んでいたら、とても興味深いデータが掲載されていたのです。
それを私のTwitter でツイートしたら、いつもよりも多くの方に『リツイート』や『いいね』を頂きました。
そこで今回は、その記事を元に、『囲い込み問題』について、お話してみようかと思いました。
田中先生は、いつも購入するユーザー目線のお話が多いですが、売却する側のお話というのは珍しいですね。
ところで田中先生。
『囲い込み』とは、何ですか?
はい。
それでは、具体的に囲い込み問題についてご説明します。
まずは、フジコさん。
先程お渡しした記事をご紹介いただけますか?
承知しました。
2022年11月18日に更新された、ダイヤモンド不動産研究所のコラム記事ですね。
ダイヤモンド不動産研究所のコラム記事
大手不動産仲介は『囲い込み』が蔓延!?
「囲い込み」をしない仲介会社はどこなのか?
大手不動産仲介会社の2021年3月期の両手比率を試算したところ、「両手取引」が蔓延していることが判明した。
日本の不動産の売買取引において、不動産仲介会社は売り手と買い手の両者から手数料を取る「両手取引」が認められているが、これは顧客に不利益な「囲い込み」につながりやすい。
ここでは、違法な「囲い込み」について解説しよう。
(監修:高橋正典・不動産コンサルタント)
ありがとう御座います。
それでは、記事中の表を見ながら解説していきますね。
お願いします。
売主ユーザーにとって不利益な『囲い込み』
この記事では、
「大手不動産仲介会社の両手比率を試算したところ、『両手取引』が蔓延していることが判明しました。」
と書いてありました。
日本の不動産の売買取引において、不動産仲介会社は売主ユーザーと買主ユーザーの両者から手数料を取る『両手取引』が認められています。
これは「売主ユーザーにとっては、不利益な『囲い込み』につながりやすい。」と解説しています。
囲い込みは、ユーザーにとって不利益な事なのですね。
そうです。
不動産会社は、売主と買主の双方から
物件価格 × 3% + 6万円 + 消費税 を上限として仲介手数料を受領することが出来ます。
これは、宅建業法で定められています。
しかし、この表の手数料率を見ると、実際の手数料率が4%を超えている会社が殆どです。
高いところでは、5%以上です。
三井のリハウスや住友不動産販売は、約5%じゃないですか!?
これって、宅建業法違反ではないですか?
売主と買主の双方から仲介手数料を得る『両手取引』
これは、仲介手数料を売主ユーザーからだけでなく、買主ユーザーからも得ているという意味で、基本的に違法行為ではありません。
このように、売主と買主の双方から仲介手数料を得ることを『両手取引』と言います。
この表の『手数料率』が高い会社ほど、『両手取引率』が高いという事です。
大手29社のうち、6社が両手比率50%を超えています。
このように、日本では『両手取引』が当たり前のように行われているのが実態です。
『両手取引』自体は違法ではない
なるほど。
でも、『両手取引』というのは違法ではないのですよね。
その通りです。
ただ、『両手取引』自体は、法律違反ではありませんが、裏で『囲い込み』していて、売主ユーザーにとって不利益になっている可能性があるということが問題なのです。
不動産会社が、
・物件を『売りたい』という売主ユーザー側の情報と
・それを『買いたい』という買主ユーザー側の情報を
・うまくマッチングした結果仲介が成立して、
・その取引を、たまたま、1つの不動産会社が行なった。
という事であれば、問題はありません。
『両手取引』なら仲介業者は収益が2倍
売主と買主の双方から仲介手数料を得られる『両手取引』であれば収入が2倍になりますから、不動産仲介会社としては、おいしい取引ですよね。
その通りですね。
売主ユーザーが、不動産仲介会社に売却を依頼する時には、
・専属専任媒介
・専任媒介
・一般媒介
という、いずれかの方法で宅建業者と媒介契約を結ぶ必要があります。
そのうち、専属専任、または、専任媒介契約では、宅建業者はレインズという不動産会社専用のデータベースに、その売却物件の情報を必ず登録しなければなりません。
レインズに登録することは、早期売却できる可能性を高められるという、売主ユーザーにとって最も大きなメリットがあります。
不動産会社専用のデータベース『レインズ』
私の友達で不動産の仲介をやってる方も、よくレインズを見ています。
どうしてレインズに登録すると、早期売却が出来るのですか?
レインズは、全国で約13万9千の不動産業者が会員となっています。
地元の小さな不動産業者から、全国展開している大手まで、全ての宅建業者がレインズの会員となっています。
例えば、
買う側のユーザーが『この地域で物件を探している』と不動産業者に相談すると、業者はレインズを検索して売り物件を探します。
つまり、レインズに登録さえすれば、売主ユーザーから売却を依頼された不動産会社は、不動産会社は全国にある13万9千の不動産業者経由で、買主ユーザーに物件情報を広められるということになります。
さらに、レインズに登録すれば客付けを専門にしている不動産会社が、SUUMOなどの物件情報サイトに自社の費用負担で掲載して、無料で宣伝活動もしてくれます。
なるほど。
それなら、自分の会社で買主を探すよりも、絶対早く売れますね。
売れ残ると値下げの要因になる
そうです。
早く売れることは、売主ユーザーにとって良い事です。
例えば、売却を依頼した1社だけで販売活動をするのでは、なかなか買主ユーザーが見つからず、取引が成立するのに時間がかかる可能性があります。
そうなると、買い手側からは、『売れ残り物件』と判断されてしまい、必ずと言って良いほど値下げ交渉される事になります。
確かに。
何ヶ月も売れていない物件であれば、値下げ交渉したくなります。
そうです。
不動産の売却は、売却開始から、1~2ヵ月が勝負だと思います。
①売主ユーザーから売却依頼を受けたら、
②レインズに登録して、
③新鮮な物件情報を全国13万9千の不動産業者に一気に拡散する。
以上が、早期売却と高値売却のコツです。
それが売主ユーザーにとって、最も有益な売却手法だと言えます。
囲い込みが蔓延する原因
なるほど。
ただ、そうなると、不動産会社がユーザーから得られる仲介手数料の配分は、どうなるのですか?
そこなんですよ。
その手数料配分が、この『囲い込みの原因』なんです。
不動産業者が買主を見つけることを、『客付け』というのですが、買主側からの仲介手数料は、客付けした不動産業者が受領することになります。
そうなると、売主側の不動産会社は仲介手数料の報酬を2倍にする事が出来ないですね。
そうなんですよ。
業者は『両手取引』に持ち込みたい
売主側の不動産仲介会社は、
・『両手取引』に持ち込みたいがためにレインズへの情報登録を遅らせたり、
・レインズへ登録したとしても、買い手側の仲介不動産会社から問い合わせがあった場合は、『既に契約申込みが入っていて売り止めです』などと虚偽の回答をして紹介を断る。
というケースが日常茶飯事です。
このように、『両手取引』を狙うために物件情報を他社に出さないことを『囲い込み』と言います。
囲い込みは、売主ユーザーを欺く、明らかな違法行為です。
売主は早期売却のチャンスを失う
囲い込みされた売主ユーザーは、早期売却のチャンスを失うことになりますね。
実際に、その『囲い込み』というのは、多いのですか?
上から2番目に掲載されている会社なんて、52%以上ですね。
最近でも、囲い込み被害は多いのですか?
多いですよ。
そうなんですか。
私を含めて一般消費者は、大手の社名を聞くと、ズルイことはしないと思ってしまいますが、そうではないという事ですね。
大手であるほど、自社の『両手取引』にこだわり、『囲い込み』をする傾向にあります。
実際に経験した囲い込みの手口
最近、私が実際に経験した囲い込みの手口はを紹介します。
レインズで問合せをすると、内覧までは、させてもらえます。
ですが、いざ買付を提出すると、
・『担当者が外出中』
・『売主に連絡がつかない』
などと言われて1週間以上も先延ばしされます。
そして、その間に自社で客付けして『1番手で成約済みとなった』と、こちらの買付を断る。
という手口です。
そんな事をされると、買主、売主、私も全員が時間を無駄にされてしまいます。
そして得をするのは囲い込みをしている不動産会社だけです。
それは、酷いですね・・・。
数か月後に、レインズの成約事例で、その物件を調べると、こちらの買付よりも安い価格で成約になっていました。
その囲い込みをする不動産仲介会社は、売主ユーザー側の利益よりも、両手取引で自らの報酬を2倍にすることを優先しているということです。
なるほど。
田中先生の会社は、囲い込みとかしないのですか?
絶対にしないですよ。
むしろ、売主ユーザーから売却依頼を受けたら積極的にレインズに登録して、不動産会社経由で多くの買主ユーザーに情報を拡散します。
この場合、原則、私は、自ら客付けしないようにします。
要するに、最初から『両手取引』をしないという事を宣言しています。
両手取引をしないで、自ら客付けをしない。
ということは
『囲い込み』はあり得ない。
ということですね。
そういうことです。
それが売主ユーザーにとって、最も有益な売却方法となります。
ゼロシステムズでは、買主ユーザー側から依頼を受けたら、住宅診断などを無料で実施して、徹底的に買主側の味方のエージェントに徹します。
そして、売主ユーザーから、売却依頼を受けたら、あえて自ら客付けをしないで、当然『囲い込み』をせず、徹底的に売主側の味方になるエージェントに徹します。
不動産の売却相談は、基本的に私が直接対応するようにしています。
田中先生が自ら対応するのですか!?
はい。
相談だけでなく売却価格の査定も私が行ないます。
不動産を売却する時には、不動産会社に売却価格の査定を依頼するじゃないですか?
最近では、WEB上で一括査定できるサイトなどがありますが、あまりお奨めはできません。
当然、売却を検討しているユーザーは、少しでも高い査定額を提示した不動産会社を選ぼうとする傾向にあります。
そうですよね。
私もそう考えてました。
ただ、そこがまた盲点でもあります。
仲介での査定価格は、あくまでも不動産仲介会社が売却依頼を受けるために高い価格の査定額を提示するところが殆どです。
要するに、提示された価格では売れないということです。
一括査定サイトで高く提示した不動産仲介業者の査定価格は当てにならないという事ですか?
まさにそうです。
購入も売却も『誰に依頼するのか?』が重要
もう一つ大事なのは、不動産の購入も売却も、
『どこの不動産仲介会社に依頼するのか?』ではなく、
『誰に依頼するのか?』という事が大切です。
大手でも地元不動産会社であっても、取引の窓口は、担当者になります。
不動産取引きでは、その担当者の経験値や知識と共に、コミュニケーション能力が重要だと思います。
例えば、ユーザーが担当者に質問したとしても、的を得ない回答をされると、取引きではストレスが貯まり、場合によってはトラブルの原因にもなります。
通常、 売りでも、買いでも、ユーザーが不動産会社に問合せをすると『私が担当です』と、勝手に担当者を決められてしまいます。
そうですね。
確かに、それが当たり前と思っていましたが、実はそれって、ユーザーにとってはロシアンルーレットのようなギャンブルですよね。
そうなんです。
不動産を売却する時には、囲い込みをしない不動産会社を選ぶのは当然ですが、つぎに誰に売却を依頼するか?
要するに、
『どのような担当者に大切な物件の売却を任せるか。』
によって、取引きの明暗が分かれるということです。
ゼロシステムズの売却買取
田中先生の会社は、田中先生が自ら担当するのですよね。
そうです。
私が、どんな人間なのか?というのは、ラジオやYouTubeだけでなく、ホームページ、Twitterなどもご覧いただければ、だいたいお分かり頂けるかと思います。
色々ご覧いただいて、フィーリングが合ってそう・・・
と思っていただいた方は、ご依頼頂ければ不動産売却をお手伝いさせて頂きます。
フィーリングが合っていることが、お互いのためにも良いことですからね。
田中先生に売却査定などの相談をするには、どうすれば良いのですか?
サイト上部にある『売却買取相談』ボタンをタップ頂ければご相談できます。
今月から、SREグループのAIとビッグデータを活用した査定システムを導入したので、ご売却を検討している人は、ご相談ください。
SRE AI査定システムを導入しました
AIとビッグデータを活用した査定システムって、最新な感じですね。
はい!
本当に最新ですよ。
ぜひご利用ください。
それでは、今回は以上になります。
田中先生ありがとう御座いました。
不動産せんせい田中の『教えて!不動産の知恵袋』
次回もお楽しみに!
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