【不動産市場】今はバブルか?高騰が止まらない住宅価格!
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第494-2回目 (2024年3月14日放送分 その②)となります。
今回のテーマ『今はバブルなのか?価格上昇が止まらない住宅市場』
次のテーマは
『今はバブルなのか?価格上昇が止まらない住宅市場』
でお話ししていきます。
これから住宅を購入しようとしているユーザーにとっては、 不動産市場の動向は気になることかと思います。
それでは、フジコさん。
リスナーさんからの質問をご紹介お願いします。
承知しました。
ラジオネーム:チュールさん からのご質問です。
質問:不動産価格は下がる可能性はあると思いますか?
私は、昨年から都内で新築一戸建ての購入を検討しています。
しかし、値段が高くなり過ぎて購入を躊躇しています。
日経平均も4万円台を超えて、今の日本の景気は、バブルだという人もいますが実際のところどうなのでしょうか?
少し時間をおけば不動産価格は下がる可能性はあると思いますか?
ラジオネーム:マルクさん からのご質問
ラジオネーム:チュールさん ご質問ありがとうございます。
現時点の日本経済はバブルではない
チュールさんの仰る通り、3月に入り日経平均株価は4万円台に載せました。
これをバブルという人がいますが、私はバブルではないと考えます。
バブル経済の特徴というのは、不動産価格や株式などの資産価格が、経済成長率を上回る速度で上昇して、実態経済から大きく乖離します。
また、資産価格の過剰な上昇や非現実的な期待に基づく投資も挙げられます。
しかし、現時点の日本経済は、そのような状況ではありません。
日本経済は緩やかな回復を続けている
2024年1月23日に日銀が公表した展望レポートでは、日本経済は緩やかな回復を続けており、潜在成長率を上回る成長が期待されています。
■日銀公表の展望レポート
2024年の物価ついては、前年比2%を上回る水準で推移すると見られています。
■大和総研の日本経済予測
2024年3月11日に大和総研より公表された『日本経済予測』では、2024年度の実質GDP成長率は0.9%と見込まれ、賃上げと価格転嫁の循環により、基調的なインフレ率は2%程度で安定すると予想されています。
これらの情報から、日本経済は一定の成長を続けており、インフレ率も安定していることが示されています。
従って、現在の日本経済は、実態経済と乖離していないことからバブルではないと言えます。
今後の不動産市場の先行きに関連したニュース記事
今後の不動産市場の先行きを考えるために、関連したニュース記事をいくつか見て行こうかと思います。
まずは、こちらのニュース記事をフジコさんご紹介お願いします。
承知しました。
日本経済新聞の記事ですね。
2024年1月25日付け 日本経済新聞の記事
東京23区の新築マンション価格、初の1億円超 23年平均新築マンションの価格高騰に拍車がかかっている。
不動産経済研究所(東京・新宿)が25日発表した2023年の平均価格は、東京23区が前年比39.4%上昇の1億1483万円と、データを遡れる1974年以降で初めて1億円を突破した。
用地取得費や建築コストが上昇し、販売価格が上がっている。
野村不動産など大手デベロッパー各社は高価格でも販売が見込める都市部に供給をシフトする。
ありがとうございます。
この価格高騰の背景には、用地取得費や建築コストの上昇があります。
大手デベロッパーは、高価格でも需要が見込める都心部に供給を集中させています。
■都内の新築マンション価格が平均年収の15倍に上昇
画像引用:日本経済新聞 – 東京23区の新築マンション価格、初の1億円超 23年平均
特に東京23区では過去5年間で平均価格が60.8%上昇しており、他の地域と比較してもその上昇率は顕著です。
しかし、東京都内の新築マンション価格が、平均年収の15倍に上昇しているため、多くの世帯にとっては購入が難しい状況と言えます。
平均年収の15倍では、手も足も出ないですよね。
そうなんですよ。
住宅ローンをアドバイスする立場としては、年収の15倍というのは、かなり厳しい水準です。
例えば、年収1,200万円の家計であっても、15倍だと物件価格は1億8千万円です。
1億8千万円を金利0.34%、35年返済で借入れした場合は、月々の返済は約45万円です。年間返済額545万円です。
月々45万円は、年収1,200万円では払いきれませんね。
港区虎ノ門の新築マンション価格のデータ
そうですよね。
返済比率からして、住宅ローン審査も通りません。
Yahoo!不動産で、今最も注目されているエリアのひとつである港区虎ノ門の新築マンションを検索してみましたが、専有面積60㎡の1LDKで、なんと2億円からでした。1億円台では買えません。
1LDKで2億円って、やっぱりバブルなんじゃないですか!?
ですよね。
都心3区は、めちゃくちゃ高いです。
そうなんですね。
新築一戸建てのデータ
それでは、新築一戸建てのデータを見てみます。
2024年3月11日にレインズが公表した首都圏の新築一戸建ての成約状況レポートによると、2024年2月の成約件数は、前年比で9.9%増加。平均価格も4,113万円と、前年比1.5%上昇しています。
このように1都3県の平均でみると成約件数、成約平均価格ともに上昇しています。
しかし、埼玉県だけは成約件数は前年比マイナス16.3%。成約平均価格はマイナス2.1%となり、ともに下落しています。
埼玉県北部などで供給が需要を上回っており、在庫数が多いことが要因だと思われます。
なるほど。
最新の建築費指数を確認
次に最新の建築費指数を確認してみます。
■建築費指数(鉄筋コンクリート造マンション)
■建築費指数(木造一戸建)
画像引用:一般社団法人 建設物価調査会 – 建設物価 建築費指数
建築費指数とは、一般財団法人建設物価調査会が毎月公表している建築物の工事価格の動向を把握できる一種の物価指数です。
2024年3月11日に公表された2024年2月の建築費指数は、2015年を基準として100とすると、鉄筋コンクリート造のマンションの建築費指数は127.9となります。
木造の一戸建て住宅の建築費指数は、134でした。
円安による輸入資材の値上りと、人手不足による人件費の高騰により、建築原価は値上りが続いています。
このことも、新築マンション、新築一戸建ての価格高騰の要因にもなっていると言えます。
まとめ
現在、日本経済は円安によるインフレ、賃金上昇、インバウンド需要の増加などにより、株価や不動産価格が上昇しています。
しかし、これは、90年代バブルのような実態経済と乖離している状況ではないため、バブルではありません。
また、建築原価も上昇しており、新築価格が値下がりする要素はありません。
そのため、住宅の購入を検討しているユーザーは、値下りを期待して購入を先送りしても、逆にさらに値上りする可能性があります。
ただし、バブル期と違い、需要の少ないエリアは、値上りすることはありませんので、焦って購入する必要はありません。
なるほど。
バブルではないのですね…。
今回の標語
住宅は
投資でないから
マイペース
住宅は投資ではありません。
人生において必要であるタイミングで購入することが、最も幸せで有意義だと思います。
価格の値上りや値下りに一喜一憂する必要はないのです。
田中先生。ありがとう御座いました。
不動産せんせい田中の【教えて不動産の知恵袋】
引き続きよろしくお願いします!
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