【建売住宅】郊外の物件でも値下りし難い新築の特徴!立地、選び方!
【建売住宅】郊外の物件でも値下りし難い新築の特徴!立地、選び方!
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レギュラー番組:『不動産せんせい田中の教えて!不動産の知恵袋』
第503-3回目 (2024年5月23日放送分 その③)となります。
今回のテーマ『資産価値が下がり難い!新築一戸建ての選び方』
FM鴻巣フラワーラジオ
不動産せんせい田中の『教えて!不動産の知恵袋』
それでは田中先生。
後半は、どんなお話をいただけるのでしょうか?
後半は、
『資産価値が下がり難い!新築一戸建ての選び方』
というテーマでお話していきます。
最近、YouTubeやSNSで情報発信をしている不動産リテラシーが高い専門家の方々は、
「資産価値が下がり難い住宅を購入しましょう!」
ということで、
「不動産は立地が重要」「人が多く人口が集中する都心のマンションを購入すれば間違いない」
と言うような意見を発信されています。
確かに専門家のYouTubeを見ると、みんなそう言っていますね。
確かに正しいと思います。
ですが、みんながみんな、都心で駅から近くで中古マンションを買えばいいのか?というと、そうではないと思います。
例えば、家族4人で郊外の会社に車通勤をしている人にしてみたら、都心の中古マンションは何の魅力もありません。
リスナーさんからも、立地に関連した質問がきているので、ご紹介お願いします。
それではご紹介します。
ラジオネーム:コッコさん からのご質問です。
質問:どのような物件を購入したら良いのでしょうか
田中先生、こんにちは。最近よく拝見しています。
はじめて質問させて頂きます。
我が家は、小学生と保育園の子供たちがいる4人家族です。
今は、家賃8万円でアパートの2階に住んでおり、1階の住民から足音がうるさいとクレームが入ってしまいました。
子供たちには、綺麗な家で、のびのび生活させたいので、新築一戸建てへ引越しを検討しています。
貯蓄は400万円ほどありますが、将来のため、頭金にせず手元に残しておきたいです。
夫婦ともに車通勤ですので、住環境が良ければ駅からの距離なども気にしていません。
しかし、郊外の建売住宅は、将来、過疎化して価値が無くなるとおっしゃる人が多いので購入を躊躇しています。
駅近の中古マンションは、価値が下がり難いとすすめられて、見学しましたが、古くて狭い物件が多く踏み切れません。
我が家のようなケースでは、どのような物件を購入すればよいでしょうか?
アドバイスをお願いします。
ラジオネーム:コッコさん からのご質問
ラジオネーム:コッコさん。
ご質問ありがとうございます。
資産価値が下がりにくいエリアの物件を購入する
画像引用:国土交通省 – 我が国における総人口の長期的推移(PDF)
国交省の資料によると、今後、日本では、少子高齢化にともない人口減少がすすみ、人が住まない無居住化のエリアが増えていきます。
現在は、国土の約5割に人が居住していますが、今後、4割まで減少すると言われています。
人口が減少している(無居住化が進んでいる)エリア
画像引用:国土交通省 – 国土の長期展望に向けた検討の方向性について(PDF)
北海道や中国、四国などは、無居住化が加速する感じですね。
おっしゃるとおりです。日本の人口減少すると言っても、全国で均等に人が減っていくわけではありません。
大きなくくりでいうと、地方や郊外の不便な立地は人が減りますので、エリアによってはゴーストタウン化して、無価値な負動産になる可能性があります。
都心、または都心に近く駅から近くの立地は人口減少し難いので、不動産としての資産性は残る可能性があります。
人口増減による不動産価値の変動についてはこちらです↓
【不動産市場】不動産価格高騰はどうなる?人口増減マップで見極める将来の資産価値値下がりエリアと値上りエリア / 居住誘導区域とハザードマップ
将来、価値が下がると予想されるエリアの物件は避けるべき
それでは、地方や郊外の建売住宅は価値が無くなるから、買わない方が良いのでしょうか?
そうですね・・・無価値化する可能性がある物件は買わない方がいいと思います。
しかし、地方や郊外であっても、全ての物件が均等に価値が下がるわけではありません。郊外であっても、価値が持続できる物件を選ぶことがポイントです。
何を基準に住宅を購入するかで正解は異なる
また、何を基準に住宅を購入するかによって正解は異なります。
どういうことですか?
せっかく購入するのであれば、将来の資産価値が高い方が良いというのは誰もが望むことです。
子供をのびのび育てたいし、夫婦ともに車通勤だから、カースペース2台付の新築一戸建てが理想です。
そうなると、都心に近くて、駅から近くで、土地が広い新築一戸建てを購入することになります。
予算が無制限であれば、それでもアリですが、頭金0円で、住宅ローンを借りて・・・となると、そうはいきません。
■最初に決めるのは『予算』
住宅の購入を検討するうえで、最初に決めなければならないことは予算です。
いくらの物件を購入するか?ということですね。
そうです。
しかし、不動産は高額ですので、現金一括購入する人は限られています。多くの人は、住宅ローンを利用します。
そのため、住宅ローン事前審査を申込みして、いくらまで借りられるかを確認する必要があります。
これについては、『モゲチェック』の住宅ローン診断を利用すると簡単にわかります。
『モゲチェック』はこちらです↓
審査が通るのと返済を続けられるかは別の問題
しかし、月々13万円の返済額の5,000万円まで借りられると審査が通ったとしても、10万円までの支払が限界という人もいると思います。
住宅ローン審査が通るのと、返済ができるということは別問題ということです。
予算を決めるときには、審査が通る借入額という考え方でなく、ご自身が無理のない返済額で借りられる範囲の価格帯で物件を探すということがポイントになります。
予算内で、価値が下がり難い物件を探すということですね。
何のために家探しをするのか目的を明確にする
そういうことです。
ただし、忘れてはならないことが『何のために家探しをするのか?』ということです。
- ・資産形成を目的として家を買う → 予算の範囲内で都心の中古マンションを購入するのがベストな選択となります。築年数が古くてもアリ。
- ・電車通勤がメインの人 → 都心でなくても駅から近い中古マンションを購入するのがベストな選択。
しかし、今回のご質問者さんは『車通勤で、綺麗な家で、子供をのびのび育てたい』ということが住宅購入の目的です。
その場合、予算の中で価値が下がり難い一戸建てがベストな選択となります。
今回のご質問者さんの場合は、そうなりますね。
価値が下がり難い郊外の一戸建ての探し方
だけど『価値が下がり難い郊外の一戸建て』というのは、どのような物件なのですか?
ハザードマップにかかっていないエリアの物件を選ぶ
那珂川周辺のハザードマップ
できるだけハザードマップにかかっていないエリアの物件を選ぶということです。
洪水 / 内水 / 土砂災害 / 液状化 さまざまなハザードマップがあるので、必ず確認してください。
居住誘導区域や都市機能誘導区域のエリアの物件を選ぶ
居住誘導区域
次に、居住誘導区域や都市機能誘導区域のエリアの物件を選ぶということです。
- 今後、日本は少子高齢化により人口が減っていきます。
- 人口が減ると税収も減ってしまいます。
- 税収が減ると、市町村では高度経済成長期のように、道路 / 水道/ ごみ収集などの生活インフラを、整備したり維持することがままならなくなります。
- そのため市区町村では、住んで欲しいエリアと住んで欲しくないエリアを区分して、コンパクトシティ化を目指しています。
その、住んで欲しいエリアを『居住誘導区域』として指定しています。
居住誘導区域であれば、市区町村は将来にわたりインフラ整備し続けますので、生活を維持することができます。
『都市機能誘導区域』というのは、役所の出先機関や商業施設を優先して誘致するエリアです。したがって、人が集まりやすいエリアとなります。
一般的に、駅前などは都市機能誘導区域に指定されやすく、その周囲が居住誘導区域に指定されます。
都市機能誘導区域 や 居住誘導区域 を選べば、将来的に価値が下がり難いということですね。
そういうことです。
価値が下がりやすい一戸建て 16の特徴
続いて、価値が下がりやすい一戸建て 15の特徴を列挙します。
価値が下がりやすい一戸建て 15の特徴
- 市街化調整区域の物件
- 2年以上売れ残っている新築があるエリア
- スーパーやコンビニなどの買物施設が全くない物件
- 高齢者しか住んでいない住宅地
- 隣近所に空家が多い物件
- 隣近所がゴミ屋敷の物件
- 駐車スペースがない物件
- 陽当りが悪い
- 敷地が周辺と比べて狭い物件
- 擁壁が古い物件
- 建物が古い物件
- 耐震性が弱いまたは不明な物件
- 境界標が不明な物件
- 私道持分がない物件
- 欠陥がある物件(欠陥住宅)
■立地環境
1~6は、立地環境になります。
これに3つ以上該当すると、将来、価値が下がる可能性があります。
■不動産のウイークポイント
残りの7~15は、一般的な不動産のウイークポイントです。これに複数該当していると流動性が低下します。
郊外の一戸建てとなりますと、これが致命傷となり無価値化する可能性があります。
なるほど。
郊外でも価値が下がり難い物件
以下の物件であれば、郊外の一戸建てであっても価値が下がり難いと言えます。
- ・ハザードマップにかかっていない
- ・居住誘導区域または都市機能誘導区域にある
- ・15項目の特徴に該当していない
今回の質問者様もそうですよね。
忘れてはならないのが、住宅を購入する目的を明確にしておくことです。
- ・将来の資産形成を優先するのか?
- ・通勤や通学を優先するのか?
- ・子育てなど住環境を優先するのか?
人生において、住宅購入は最も大きな買物であり大きなイベントのひとつです。
資産性を優先して、家族4人なのに駅近で狭くて古い3DKの中古マンションを購入しては、ゆとりある住環境を得られません。
また、都心に電車通勤するのに、駅から遠い郊外の一戸建てを購入した場合は、通勤が大変で寝るために帰るだけとなります。これもお奨めできません。
近年では、リモートワークの人も増えましたけどね。
確かに、コロナ禍でリモートワークも定着して、郊外の一戸建て需要も増えましたね。
まとめ
まとめますと、
- 予算の範囲内で
- ご自身が住宅を購入する目的を明確にして
- 価値が下がり難い物件を選ぶ
今回の標語
それでは、ここまでのお話を 五・七・五 の標語にまとめてみます。
お願いします。
多様性
ひとだけでなく
住まいにも
近年では、多様性という言葉が浸透してきましたが、住宅選びにも当てはまると思います。
資産性、利便性、住環境、それぞれ、何を優先するかは、人それぞれです。住宅は、ご自身や家族の人生を豊かにするためのモノである。
と言うことです。
なるほど。
田中先生。ありがとう御座います。
不動産せんせい田中の【教えて不動産の知恵袋】
引き続き、次のテーマもお楽しみに!
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