【タワーマンション高層階】精神面と健康面への影響、子供の成績が伸び悩む。高層階症候群
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FM76.7MHzフラワーラジオ にて毎週放送!
レギュラー番組:『不動産せんせい田中の教えて!不動産の知恵袋』
第503-2 (2024年5月30日放送分 その②)
となります。
今回のテーマ『タワマンに住む子供の成績が伸びにくい?高層階と体調不良の関係』
FM鴻巣フラワーラジオ
不動産せんせい田中の『教えて!不動産の知恵袋』
田中先生、番組後半もよろしくお願いします。
後半は、どんなお話をいただけるのでしょうか?
先の『分譲マンションの闇』のお話から続いて・・・
『タワマンに住む子供の成績が伸びにくい?高層階と体調不良の関係』
このテーマでお話していきます。
タワーマンションに住んでいるリスナーさんから、タワマンと体調不良の関係についてのご質問をいただきました。
そこで、高層階に住むことによる精神面と健康面への影響について詳しく調べてみました。
タワマンと体調不良ですか?
非常に興味深いですね。ぜひ、お願いします。
はい。
それではフジコさん。質問のご紹介をお願いします。
承知しました。
ラジオネーム:タカさん からのご質問です。
質問:タワマン最上階に越してから体調不良になりました
田中先生、こんにちは。チャンネル登録して、毎回、視聴しています。
質問なのですが、私は、数年前にタワマンの最上階を購入して住んでいます。
住環境としては申し分ないのですが、引越してすぐに、妻は、片頭痛や肩こりなど体調不良を訴えて、病院に通っていますが改善しません。埼玉の実家に帰ると少し改善するようです。
原因は、電磁波、揺れ、気圧、空気など色々考えましたが、原因不明です。
田中先生は、電磁波も測ったりするということですが、タワマンの最上階は電磁波が高いとかそういう実例はありますか?
マンションデベの会社にその旨を伝えても、やはり相手にされませんでした。
そのため、このマンションを売却して、一戸建てに引っ越そうかと検討しています。
高層階に住んで健康被害を訴えている人というのは、珍しいのでしょうか?
このようなことが公になると、マンションが売れなくなるから、不動産業界は公表したくないですかね?
田中先生の番組で取り上げてもらえたら嬉しいです。
ラジオネーム:タカさん からのご質問
ラジオネーム:タカさん。
ご質問ありがとうございます。
■田中のタワマン最上階での経験
私自身も4年くらい前に、一度タワマンというものを経験してみたくて、晴海フラッグの目の前にあるタワマンの最上階を事務所として借りていたことがあります。
とても使い勝手が良かったのですが、2年で解約してしまいました。
どうしてですか?
眺めは良かったのですが、52階までエレベーターで一気に上がると耳鳴りがして違和感を覚えました。
また、窓を閉めていても24時間換気システムで、室内に、常に”シュー”という換気音がしていて気になってしまい、体調面で合わなかったというのが理由のひとつです。
そうだったのですね。
このような体調不良は、体質など、人によるのかと思っていました。
ですが、タワマンから一戸建てに住み替えをするというユーザーから、たびたび今回のご質問者さまと同じようなお話を聞くことがあるので調べてみました。
『高層階症候群』と呼ばれる症状
色々調べてみたら、このような症状を『高層階症候群』という呼ぶそうです。
『高層階症候群』というのは、どういったものなのでしょうか?
まず『高層階症候群』とは、医学的な正式名称ではありません。
私のように、耳に違和感を覚える人や、ご質問者様のように頭痛に悩まされるなど、高層階で生活し始めてから、健康被害を感じることを『高層階症候群』などと呼ばれています。
その後、耳の調子はどうですか?
52階から、千代田区の3階にある事務所に移転したら治りました。
田中先生も、高層階症候群 だったのかもしれませんね。
そうかもしれませんね。
気圧の変化が自律神経に影響を及ぼす『気象病』
低気圧になると頭痛等を起こす『気象病』
一戸建ての場合、建築と健康の関係で対策を検討するときには 断熱(室温)、換気(空気)、陽当り(光) の環境に注意を払います。
タワマンのような超高層マンションでは、これらに加えて気圧の影響にも注意する必要があると考えます。
気圧は、高さ10メートルあたりで1hPa(ヘクトパスカル)下がります。
私が使用していたタワマンの最上階だと約170mですので、地上と比べると17hPaも気圧が低いことになります。
天気が悪い日や台風などで気圧が変化することにより、自立神経が乱れて頭痛や関節痛が起こる症状は『気象病』と呼ばれています。
体内には、気圧の変化を感じ取る器官があり、耳の奥の骨にある内耳がその役割を果たしています。
天気が崩れて気圧が下がると、センサーが情報をキャッチして、それが脳に伝わります。
気圧の変化は、身体にとって負担になるため、脳にはストレスとして伝わり、自律神経が乱れる要因となります。
自律神経とは、血圧や呼吸、体温、消化、血液循環などの機能を自動的にコントロールする神経です。
高さ170mをエレベーターで高速移動すると、気象病と同じ理屈で体調に異変を起こす可能性があるのではないかと言われています。
山をドライブして、昇り降りしていると耳がキーンとなるのと同じですね。
それと同じですね。
超高層マンションに住んでいると、ちょっと買物に出かけようとエレベーターに乗る度にその現象が起きるので、人によっては負担でストレスなのかもしれません。
電磁波の影響は医学的には不確定
電磁波については、タワーマンションに限らず、エレベーターの動力用モーターや変電設備の近くでは、磁場が高くなる傾向にあります。
また、超高層マンションでは、火災予防のためにIHが採用されていので、そこからも強力な電磁波が発生しています。
マンションの屋上にある携帯アンテナ設備とかが、電磁波の発生源となることはないのでしょうか?
タワマンのような超高層マンションの屋上は、携帯アンテナの基地局としては、高所すぎるので設置していないことが多いです。
携帯基地局には、5~6階建てマンションがちょうど良いとされています。
高い所からの方が遠くまで電波が飛ばせそうなイメージですが、携帯の電波の場合は違うのですね。
ただし、電磁波と健康被害については、まだ解明されていません。
そうなんですよね。
2010年12月14日付け My News Japan の記事より
マスコミが報道できない「高層階病」の実態 6階以上&33歳以上で44%流産次々と建設される超高層マンション。住環境と病気との関係についてはシックハウス症候群や化学物質過敏症が知られているが、高層階の居住が、流産、死産、神経症、低体温など各種病気の要因になっていることは、ほとんど知られていない。背景には、三井不動産を筆頭とする財閥系からリクルートまで、デベロッパーを巨大広告主に持つマスコミが報道できない構図がある。このほど『コワ~い高層マンションの話』(宝島社)が発売となり、帯には「33歳以上の約7割が流産の経験」などとあるが、真偽はどうなのか。著者である東海大学医学部の逢坂文夫講師(基盤診療学系・公衆衛生学)に、医師の三好基晴氏が話を聞いた。
東海大学医学部公衆衛生学の逢坂文夫先生の『高層居住における健康面からの影響』という論文では、10階以上に居住する妊婦の切迫早産や流産の割合が多いことが紹介されています。
ですが、まだ調査データが足りないので、この論文が正しいかどうか懐疑的な意見も少なくありません。
実際に、10階以上を一括りにしてしまうと、超高層マンションでは、20階、30階など、10階以上の世帯の方が多くなるので、データの数字も大きくなってしまいます。
確かにそうですね。
そうなんです。
このような調査結果もあるという、参考にする程度で良いかと思います。
高層階に住んでいる子供は学力が伸びにくい?
高層階の子供は集中力が続かない?
次は『高層階に住んでいる子供は学力が伸びにくい』というお話です。
それって本当なのですか?
2018年9月7日 プレジデントオンライン の記事より
これも科学的根拠は不明ですが、2018年9月7日のプレジデントオンラインに、中学受験のプロ家庭教師:名門指導会 代表の西村則康氏が書いた
『タワマン上層階の子「成績は低迷」の理由 家庭教師が気付いた、住まいの弱点』
という、非常に興味深い記事がありましたので、これを紹介しながらお話していきます。
タワマン上層階の子「成績は低迷」の理由 家庭教師が気づいた、住まいの弱点アクセスがよく、見晴らしがいい。そして、何より特別感がある。大人にとっては最高のタワーマンション上層階だが、「子供の学びにとっては、いい環境とは思えない」と言うのが、プロ家庭教師集団「名門指導会」代表の西村則康さんだ。年々、タワーマンション住まいの顧客が増えているなか、上層階に住む子供たちのある特徴に気づいたという――。
■集中力と好奇心の減退
まず、タワマンの高層階に住んでいる子供は、たった1時間の授業にも集中できないそうです。
そして、算数の問題を教えても、なかなか理解できないということです。
建物内部の室温が一定で刺激がなく、身体感覚が鈍くなり、いろいろなことに興味を示さなくなることが原因ではないかと推測しています。
■外出が減り、実体験と経験が不足し、想像力が養われない
タワマンの高層階で暮らす子供は、外に出ることを面倒くさがります。
室温が快適な建物内で過ごしているから、外で遊ぼうという気持ちにはならないようです。
高層階はエレベーターの待ち時間も長く、下に降りるのにも時間がかかり、そのアクセスの悪さも面倒くさがる原因でもあるようです。
外に出るのが面倒くさがる子は、世界が広がりません。
小学生の学習にはイメージが不可欠です。子供自身が体験したことや実際に見たものでないとイメージができません。イメージができないと、頭の中に知識が入り難いし、そもそも問題を理解できないこともあります。
実体験の乏しい子は、成績が伸びにくいと指摘しています。
■自然環境に対する情緒が養われない
タワマンに限らず、高層マンションでは、窓を開けても雨の音がしません。
私が事務所として使用していた52階のお部屋は、湾岸で風が強いため、窓を開けるとデスクの書類が吹き飛んでしまいます。そのため窓を開けることはありませんでした。物件によっては、ほとんど窓を開けられないタワマンもあります。
高層階では、天候や自然の四季のうつり変わりが感じにくいと言えます。
子供の集中力は、風のそよぎや、揺れるカーテンによって室内に差し込む光がゆらゆらと変化する『ゆらぎ』がある方が長続きするそうです。
■成績の伸び悩みは、子供自身の能力よりも環境によるところが大きい
この記事を書いた家庭教師のエキスパートは、こうまとめています。
小学校で学ぶ勉強も、中学受験の勉強も、学びの根底にあるのは『自然』と『生活』であり、小学生の学びにそこがかけていると伸び悩む。成績の伸び悩みは、子供自身の能力よりも環境によるところが大きい。
ということです。
なるほど。なかなか刺激的な記事ですね。
この記事の要点
タワマンの高層階に暮らす子供が全てダメというわけではありません。
この記事では『実体験が乏しいため物事をイメージできず、理解するのに時間がかかる傾向にある』とのことです。
現在、都心のタワマンの最上階は数億円もしますので、経済的に余裕がある家庭でなければ住めません。
そのような家庭は、子供の教育にも熱心なはずですが、タワマンの高層階のつくりは都会を楽しむ大人向けに造られていて、子供が伸び伸び過ごせる場所とは言い難いです。
記事では、子供が物事に対して興味や関心を持ちにくく、学びのスイッチが入りにくくなり、子育てという面でみれば、マンションの上層階は望ましくないと述べています。
確かにそうですね。
子供がのびのび過ごせる環境とは言いがたいですね。
もし、子供がタワマンの最上階で生まれ育ったら、まさに温室育ちとなるでしょう。
大人でも高層階症候群になり頭痛や神経痛を起こすのですから、子供がそこで生まれ育ったら、将来どうなるかは未知数です。
集中力がない子、適応力のない子、生活知のない子など、さまざまな意見もありますが、もし、高層階で子育てをするのであれば、親が意識的に生活知を身に着けさせるため、積極的に外出するなどの工夫が必要になるでしょう。
子供のうちに色々な場所に連れて行って、色々な経験をさせてあげたいですね。
外で遊ぶことも大切な経験です
まとめ
今回のお話をまとめますと・・・
- ・高層階へエレベーターで昇降すると気象病と似た症状になる可能性がある
- ・高層階に居住の妊婦が切迫早産や流産の可能性が高い説はまだ根拠が不十分
- ・高層階では子供の生活知不足になるので学習能力が低下する可能性がある
今回の標語
なるほど。
それでは田中先生。今回も 五・七・五の標語でまとめてください。
承知しました。
メディアでは
マンションの闇
報じない
マンション業界の宣伝広告費は、莫大なものです。スポンサーが不利になるような情報はメディアでは出せません。
不動産業界もマンションが売れなくなると困るので、分譲マンションの闇については触れることはないし反論意見も多いのかと考えています。
なるほど。
不動産せんせい田中の【教えて不動産の知恵袋】
次回もお楽しみに!
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