【建売住宅】道路計画予定地は買わない方がいいのか?立ち退き買収の心配は?
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FM76.7MHzフラワーラジオ にて毎週放送!
レギュラー番組:『不動産せんせい田中の教えて!不動産の知恵袋』
第498-2回目 (2024年4月18日放送分 その②)となります。
今回のテーマ『都市計画道路に入っている物件は買っても良いのか?』
FM鴻巣フラワーラジオ
不動産せんせい田中の『教えて!不動産の知恵袋』
皆様こんにちは!
番組MCのフジコでございます。
引き続きよろしくお願いします!
早速ですが田中先生。次はどんなお話を頂けるのでしょうか?
次は
『都市計画道路に入っている物件は買っても良いのか?』
というお話です。
販売図面イメージ
物件探しをしていると、広告図面の物件概要欄に『道路計画予定あり』や『都市計画道路あり』などの文字が小さく記載されているのを見たことがある人もいるかと思います。
都市計画道路予定地というのは、
『将来その土地には道路が通る予定があるので、買収により土地の面積が減少したり、立ち退きしなければならない可能性がある』
ということです。
そのような土地は、買わない方が良いのですか?
いいえ。
一概に「買わない方が良い」ということはありません。
あら。そうなのですか?
はい。そうなんです。
まずは、リスナーさんから都市計画道路に関連したご質問をいただいていますので、フジコさん、ご紹介お願いします。
承知しました。
ラジオネーム:オサムちゃん からのご質問です。
質問:道路計画の予定地内なのに新築されている物件について
田中先生、フジコさん、こんにちは。
1つ質問させてください。
今、私は『道路計画あり』と記載された新築の建売住宅を検討しています。
営業の人からは「いつになるか分からない道路計画だから気にすることないですよ」と説明されていますが、ちょっと心配です。
そもそも道路計画の予定地内なのに新築されているというのは問題ないのでしょうか?
立地はとても気に入っていますが、そのような物件を買っていいのかと迷っています。
田中先生に番組で取り上げてもらいたくDMしました。
宜しくお願いします。
ラジオネーム:オサムちゃん からのご質問
ラジオネーム:オサムちゃん。
ご質問ありがとうございます。
『都市計画道路』について解説
質問者の オサムちゃん が気になっている道路計画を説明するために、まず『都市計画道路』について解説します。
都市計画道路の概要を確認する
都市計画道路図イメージ
都市計画道路とは、計画的な街づくりの一環としてつくられる道路のことをいいます。
この都市計画道路については、役所の都市計画課などに問合せをすると、都市計画図で計画道路の概要を確認することができます。
都市計画道路は2つに分けられる
都市計画道路は
- 計画決定段階
- 事業決定段階
計画決定の段階では、まだ計画が決まっただけで、具体的にいつ事業を実施するかは未定の段階です。
都市計画道路のなかには、計画決定のまま、数十年が経過しているものも珍しくありません。
そのため、計画決定の段階では、あまり厳しい制限を課すことができません。
一方、計画決定段階から一歩進んで事業決定の段階になりますと、都市計画道路の事業が具体的に始まるので制限が厳しくなります。
なるほど。
質問者のオサムちゃん が言う物件は『計画決定段階』ですね。
都市計画道路の予定地内に新築できるのか?
「都市計画道路の予定地内に新築できるのか?」ということですが、計画決定段階であれば都市計画法第53条の許可を取得することにより、新築は可能です。
都市計画道路の予定地内で新築できる条件
そうなんですね。
宅建資格を勉強中の方は要チェックですね。
都市計画道路の予定地内であっても・・・
- ・計画決定であれば木造で3階建て以下なら新築はできる。
- ・事業決定になると新築はできなくなる。
道路計画にかかっている物件を購入することについて
田中先生は、道路計画にかかっている物件を購入することについてどう思いますか?
もし、購入する物件を終の棲家にしようと考えている人なら、道路計画に入っている物件は購入を避けた方が良いかもしれません。
しかし、定年退職後に別のところに住む計画があるような人にとっては、悪くないかもしれません。
立ち退き時に金銭面で有利になる可能性がある
どうして悪くないのですか?
道路などの公共事業の立ち退きに協力すると、一般に売却するよりも比較的高い価格で、国や県または地方公共団体が買収してくれることになります。
それは良いですね。
さらに、本来は不動産の売却時には税金がかかるのですが、それも免除されます。
めちゃめちゃお得じゃないですか!?
そうなんです。
金銭面で考えると、かなり良いです。
まとめ
計画決定の段階なら、木造で3階建て以下の建物であれば、新築することは可能で住宅ローンの融資も問題なく受けられます。
■メリット
- ・事業決定になり買収されることになれば、一般に売却するより高く買い取ってもらえる。
- ・売却時にかかる税金も免除される。
■デメリット
- ・都市計画道路が計画決定の段階では、いつ事業化されるかがわからない。
- ・敷地全てが買収されないこともあります。
また、予定している都市計画道路が、敷地の一部にしかかかっていないこともあります。その場合は、全て買収されないこともあります。
いずれにしても、道路計画にかかっている物件の購入を検討するのであれば・・・
- ・役所に問い合わせて都市計画道路の概要を確認
- ・事業化の実現性を確認
なるほど。
- ・いつか立ち退きしなければならなくなる可能性があるけれど、それがいつなのかハッキリしない。
- ・道路計画が実行されて、立ち退かなければならなくなったときに、金銭的に有利になる。
- ・引っ越しすること無く、ずっとそこに住み続けたいなら選ぶべきではない。
今回の標語
それでは、いつものように 五・七・五 の標語にまとめてみます。
お願いします。
いつくるか
立ち退き買収
わからない
計画決定段階の道路計画について調べるために役所に出向いて聞いてみても、「事業化の目途は全くたっていないので、いつになるかわかりません」という回答が多いのが実情です。
曖昧な返答なんですね…。
田中先生。ありがとう御座いました。
不動産せんせい田中の【教えて不動産の知恵袋】
次回もお楽しみに!
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