郊外の一戸建て！ここなら価値が下がらない！

次のテーマは
『郊外の一戸建て！ここなら価値が下がらない！』です。

まずは「価値が下がり難いエリアの物件を選びたい」というリスナーさんから質問をいただいているので、フジコさんご紹介お願いします。

ラジオネーム：ジョニー さん。
質問ありがとうございます。

ご質問者様の希望する条件をまとめると･･･

• ・新築一戸建て
• ・間取り、敷地の広さを重視したい
• ・東京駅まで1時間くらい
• ・価値が下がり難いエリア
• ・予算3,500万円前後

以上となります。

間取りと敷地の広さを重視した新築一戸建てを探す場合

• ・土地面積 30坪以上、カースペースあり
• ・間取り 4LDK（仕事専用の部屋が欲しい）
• ・収納スペースが必要

東京駅を起点とすると、おおよそ60キロ圏までが 電車通勤1時間～1時間半圏内となります。
この条件ですと、範囲が凄く広く選択肢が多すぎるので、場所のこだわり等が無いと非常に迷うところです。

そこで、

• ・価格 3,500万円くらい
• ・敷地 30坪
• ・間取り 4LDK
• ・新築一戸建て

この条件に絞って、レインズで検索してみました。

国道16号の外側、都心30キロ圏あたりから、比較的余裕がある新築一戸建てが買えるエリアになります。

ただし、同じ3,500万円エリアであっても、急行や快速が停まる規模が大きな駅の徒歩圏になると価格が高くなります。そのため、駅まではバスを利用することになります。
狙い目は、急行や快速が停まる駅の1つ2つ先の駅です。そのような駅であれば、3,500万円の予算で駅から徒歩圏の新築が見つかります。

価値が下がり難いエリアというのは、将来、人口が減り難いエリアと言い代えることができます。
日本は、既に少子高齢化による人口減少に直面しています。

現在 1億2千万人の人口が、2050年には 9,000万人になると予想されています。人口が減少すれば住宅需要も低下します。

そのため、郊外にあるニュータウンと呼ばれた住宅･団地は過疎化して、不動産としての価値が下がると言われています。
そのことを見越して「郊外の新築一戸建てではなく、都心の中古マンションを買った方が良い」という人もいます。

ただし、日本の人口1億2千万人から9,000万人へ（約25％）減るといっても、日本全体で均等に25％減るわけではありません。

これから先

• ・人口が減るエリア
• ・現状維持されるエリア
• ・増えるエリア

など地域により差がでてきます。

人口が減ると、市区町村は税収が減ってしまいます。それは避けられないことです。
税収が減ると過去の高度経済成長期のように、道路、上下水道などの公共インフラを新設したり、維持管理することもままならなくなります。
そのため地方の行政は、住んで欲しいエリアと住んで欲しくないエリアを分けています。

• 住んで欲しいエリア：居住誘導区域
• 行政の機関 / 公共施設 / 商業施設 等を誘致するエリア：都市機能誘導区域

このような誘導区域内であれば、今後もインフラが整備維持されることになります。逆に、この誘導区域から外れると過疎化が進む可能性があります。

従って、これから一戸建てを購入する人は、居住誘導区域内で住まい探しをすると良いです。

こちらは、国土交通省の1キロ平方メートルことの地点を2010年を100とした場合、2050年の人口の増減率を色分けで表した地図です。

人口増減率を色分け

• 赤：100％以上　現時点よりも人口が増えるエリア
• オレンジ：75％～100％　現状維持もしくは若干の減少するエリア
• 黄：50％～75％　半減する可能性があるエリア
• 緑：25％～50％　確実に半減するエリア
• 青：5％～25％　大幅に減少するエリア
• 水色：0％～5％　ほぼ無居住化するエリア

これから住宅を購入する場合は、オレンジ～赤。最低でも黄のエリアを選ぶべきです。

また、都心60キロ圏内でも、青や水色の無居住化するエリアもあります。そのようなエリアは、現時点でも 2,000万円前後で、ゆとりある広さの新築一戸建てを購入できます。永住する前提で、将来、売却や住み替えをする予定がない人であれば、悪くないと思います。

例えば、このようなエリアは、どうでしょう？
埼玉県のJR宇都宮線『東大宮駅』の東口エリアです。東大宮駅は、上野東京ラインで、東京駅まで43分です。

将来人口予測マップによると、赤色になっている島町という地域では、2010年を100とすると、2050年は103となっていていますので、人口が増えると予測されています。
東大宮エリア全体でみても99.727ですので2050年になっても人口は減らないエリアと予測されています。

レインズでこのエリアの新築一戸建てを検索したところ、3,490万円～売りに出ていました。
ただし、3,490万円というのは客寄せのための目玉物件で、主要価格帯は 4,000万円くらいになります。

他にも検索してみました。
人口が減り難く、東京駅まで1時間くらいとなる、JR宇都宮線『白岡駅』です。
こちらの人口動態の指数は 124.143です。人口は増えると予測されています。

白岡駅は、東京駅まで52分です。
そして、物件はこちら↓です。

1号棟は、白岡駅徒歩7分、土地30坪、4LDK＋ウォークインクロゼットで 3,480万円がありました。
1階の奥には、3.75帖という、テレワークに丁度良い広さのお部屋がついています。

• ・3,500万円の予算
• ・ゆとりある新築一戸建て
• ・東京駅から60分以内
• ・駅から徒歩圏
• ・人口が減少し難いエリア

実は、この条件を満たすエリアって、なかなか無いんですよ。

白岡駅周辺は、『予算3,500万円で買える』・『人口減少の可能性が低い』という、上記の条件を満たしたエリアです。

次に見つけたのがココです。

JR横浜線『八王子 みなみ野駅』です。
東京駅までは、乗り換え1回で、1時間15分と少しオーバーしますが、東京都内で 3,500万円の4LDK新築一戸建て、人口が減らない、東京駅まで通勤圏内エリアです。

ここも 2025年の指数は103.519ですので、人口が減らないと予測さているエリアです。
このエリアをレインズで検索すると･･･ありました。
3,500万円以内の新築物件です。

4LDKで 3,280万円、3,480万円。
駅からバス8分、停歩2分
ギリギリ赤色エリアの物件です。

最後に千葉方面をみてみましょう。

予算3,500万円、将来人口予測マップで、赤色のエリアは鎌ヶ谷市です。
2050年の指数は116.849ですので、人口は増えると予測されています。

最寄り駅は、東武アーバンパークライン『鎌ヶ谷駅』（東京駅まで41分）
駅から10分以内になると、3,500万円前後で選べます。

レインズで検索すると、こんな感じ↓です。

この物件は、東武野田線『鎌ヶ谷駅』徒歩9分
将来人口予測マップでも赤色のエリアに入っています。

3,580万円で、土地32坪、建物3LDKですが、LDKの横にフリースペースがあるので、上手く仕切ればテレワークエリアとしても使えそうです。
このような物件がありました。

日本は将来、少子高齢化による人口減少が進むということは、間違いないでしょう。

ただ、日本全国均等に人口が減っていくということではありません。
人口が減るエリア、現状維持のエリア、減少するエリア、無居住化するエリアなど、地域によって様々です。

国土交通省による将来の人口予測が完全に正しいとは言えませんが、これから住宅を購入するユーザーにとっては、1つの目安になるのではないかと思います。