【建売住宅】こんな部位までコスト削減!?品質低下と安全性が心配?飯田グループホールディングス&ケイアイスター不動産の実例写真で比較!
【建売住宅】こんな部位までコスト削減!?品質低下と安全性が心配?
今回のテーマ『止まらない!建売住宅コストダウン』
『止まらない!建売住宅コストダウン』
と言う事で、今回はスペシャルゲストとして住宅診断のプロ野方 実さんにお越しいただいております!
野方さん、本日はよろしくお願いいたします!
ゼロシステムズの野方です、よろしくお願いします!
野方さん、よろしくお願いします。
野方さんは住宅診断のプロとして活躍されていますよね!
野方さんの経歴はこんな感じです!
不動産業界歴と建築業界歴 合計30年の大ベテランですね!
赤外線建物診断技能師とは
『赤外線建物診断技能師』とはどんな資格ですか?
赤外線建物診断技能師とはですね…
赤外線サーモグラフィーという機材を使って、
- ・木造住宅の壁の中に断熱材がちゃんと入ってるか?
- ・雨漏りの侵入が無いか?
- ・マンションですと外壁のタイルが浮いてないか?
非破壊検査ですね。
他にも『電磁波測定士』や『ファイナンシャルプランナー』など、多くの資格をお持ちですから、困ったときは相談させていただきたいです。
野方さんはXを使って積極的に情報発信しているんですよね。
野方さんのX、ぜひフォローしてください。
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— 建売マニア|野方実|住宅診断|不動産 (@0systemsnoga) August 9, 2023
それでは、今日はこんな感じで進めていきます。
※記事は原稿を元に要約しております。そのため、言い回しなど本編動画と異なる部分がございます。
建売住宅のコストダウンって大丈夫?
まずは、『建売住宅のコストダウンって大丈夫?』と言う事で、視聴者さんからご質問を頂いておりますので紹介します。
山口さんからのご質問です。
質問:コストダウンを図っている物件は安全なのでしょうか?
田中先生、中島さん、こんにちは。
最近、YouTubeよく拝見しています。
私は一戸建てを購入したいと思っておりますが、注文住宅は高くて手が届きません。
ですので、建売住宅の購入を考えています。
建売住宅には網戸がなかったり、雨戸がなかったり、家の塀がなかったりするのをSNSで見ました。
それらがない理由を調べると、コストダウンを図っていると言うことがわかりました。
コストダウンすることで購入に手の届く金額になるのは嬉しいことですが、家は長持ちするのか、また耐震強度など、家の性能についても心配になりました。
コストダウンを図っている物件は安全なのでしょうか?ぜひ教えていただきたいです。
よろしくお願いいたします。
山口さんからのご質問
山口さん、ご質問ありがとうございます。
■注文住宅と建売り住宅で悩んでいる
注文住宅と建売り住宅で悩んでいると言うお話ですね。
仮に注文住宅をスーツに例えると・・・
- ・オーダースーツ → 注文住宅
- ・規制の吊しのスーツ → 建売り住宅
縦売り住宅は、決まった間取り、決まった設備になっています。
先のスーツの例えで言うと、オーダースーツと違うので、自分に合った物を選んでいく必要があります。
探せば、自分の希望通りの間取りの建物も出てきます。
注文住宅ではなく建売住宅を購入するのであれば、急いで決めずにしっかり見極めながら探す事が大事です。
そんな感じですよね。
実際にあったコストダウン事例を紹介
続いては『実際にあったコストダウン事例を紹介』と言う事で、お写真をご用意いただいているんですよね?
そうなんです!
今回、野方さんが建物診断に行った際に発見したコストダウン事例を、実際の写真を見ながら解説していただきます。
そうなんですね!
それでは野方さん、よろしくお願いいたします!
了解しました!
外壁のコーナー部分
外壁のコーナー部分が金属製
野方さん、これはどんな写真なんですか?
こちらは外壁のコーナー部分、角の部分なんです。
写真では、角の部分に金属の板が貼ってあります。
コーナー部分が外壁材の同質出隅
本来(これまで)は、こちらの写真の様に、同じ外壁材の同質出隅だったりコーナー役物が貼られていたんです。
最近では、前の写真のような金物を使う事でコストダウンを図っております。
金物自体の値段が安い事と、こちらのコーナー材を使わない事でコーキング剤を数10メートル節約することができるんです。
そのようなコストダウンの一例となっております。
サイディングの役物っていうやつですよね。
年間数千軒も建築してるパワービルダーになると、コスト削減も”塵も積もれば山となる”なんでしょうね。
ブロック塀の上のフェンス
続いてはコチラです。
ブロック塀の上にフェンスがありません
こちらは、ブロック塀はありますけども、その上のフェンスはオプションと言う事です。
穴が空いてるところは「お客様でフェンスを設置されるようだったら、そこにフェンスの柱を設置してください」と言う事です。
穴が開いてると、不動産会社(仲介業者)さんが「これから設置しますよ」って説明しちゃいそうです。
後になって付かないと知ったら「話が違う!」となるので、気をつけないとですね。
右の写真見ていただきたいんですけど、ブロックが6段以上上がっているんです。
これはフェンスがつかないと危険だな。お子様が落ちたら危ないな。と思って、売り主さんに確認したんですが、これも「フェンスはオプションです」と言う事でした。
お客様には「フェンスは付きません」と言う事で進めさせていただきました。
結構なコストダウンなんでしょうね。
土留めブロックを芝生に
続いてこちらです。
土留めが芝生になりました
こちらは土留めと言って、土が道路上に流れないようにブロックで囲いたいところなんです。本来ならね・・・。
ブロックを積むのにもお金がかかります。
ですので、ブロックを削減するために、法面と言って斜めにして、土が流れないように芝を植えて土を止めているんです。
これでコストダウンを図ってるんです。
なだらかにしているんですね。 いくらぐらい安くなるんでしょう?
どうなんでしょうね?
ちょっとわからないのですが・・・こういう物件はかなり増えてきています。
全てがシンプルになってきてますね。
構造用面材ダイライトを合板に
続いてこちらです。
構造用面材が『ダイライト』から通常の構造用合板になりました
名前が出ておりますけども、飯田グループのアーネストワンさんですね。
今までは地震に強い『ダイライト』って言う構造用面材を貼っている事を売りにしていたんですけども、最近は合板に切り替えてコストダンを図っていると。
構造用合板になったんですね。
ダイライトって建材の商品名ですもんね。
『大建』さんと言う会社が出してる、防火認定が取れた構造用面材になります。
コスト削減だと思われるんですけども、合板に切り替えたという事例になります
こういう部分も削減しているんですね。
駐車場のコンクリートが砂利に
続いてこちらです。
駐車スペースが砂利敷きになりました
こちらは郊外にある物件になります。
見ての通りですね。
駐車スペースのコンクリートの量を見てください。ほぼ砂利です。
車1台分のスペースもございません。
庭が広いので、コンクリートを打つとなると相当な量になります。
1台分のコンクリートを打つとなると20~30万円しますので、そこを削減するために砂利で施工している事例になります。
駐車スペースが2~3台分ありますもんね。
これで数10万円浮かせてる感じなんですね。
凄いですね。
電気メーターのカバーが無くなる
続いてこちらです。
電気メーターのカバーが無くなりました
これはもう単純です。
外にある電気メーターのボックスが昔に戻ってきているんです。
左側は、昔からある露出タイプです。
右側は、ボックスがついているタイプで、近年までこちらが主流になっていたんです。
今は左側の露出のタイプに戻ってきています。
こんなところでもコスト削減してるんですね。
おそらく数千円単位だと思うのですけども、これも”チリツモ”何でしょうね。
年間数千棟も建てている会社は、やっぱり”チリツモ”なんでしょうね。
換気扇の標準仕様が昔に戻ってきている
続いてこちらです
換気扇のグレードが下がりました
こちらは私のXで1番バズった画像になります。
なぜか18万回表示されて、いいねが200件くらい付いてました。
凄いな・・・。
この写真ですが、左側が今の換気線で、右側が昔の換気扇に見えますけど・・・逆転しております。
これは、断熱等級が4から5に上がった時期、建材の値段が上がった頃に、換気線で値段を削減する形になったようです。
今、飯田グループの既存の物件になりますと、右側の換気線の方が標準となっています。
私の考えでは、値段の差にしてみたらこれも1万5,000円~2万円ぐらいの差と思うんですけども、これもコスト削減の1つとなっています。
テレビのアンテナ端子がオプション扱いに
次これはですね
アンテナ接続端子がオプションになりました
テレビの端子もオプションになりました。
これもアーネストワンさんです。
リビングと2階の主寝室の端子はついてますけども、それ以外の各居室のテレビの端子自体がオプション扱いになっています。
端子自体、おそらく電気屋さんで買ったら数百円ほどだと思うんですけど、それもオプションです。
ただこれ、理に叶ってるなと思ったのですが、今各部屋で地デジを見ますか?と。
中島さんはテレビ見ない人ですよね。
うち、テレビ無いんです。
必要ない方もいる事を見越して、こういった形にしてるのかなと。
アンテナ線は来てますので、端子さえ付けていただければテレビは見られます。
一応これもコストダウンの1つかな?
と言う事で取り上げさせていただきました。
扉の無い『オープンクローゼット』
続いてこちら
扉の無い『オープンクローゼット』
こちらも見ての通りでですね。
クローゼットの扉が一切ついておりません。クローゼットの中の棚とパイプが丸見えの状態。
『オープンクローゼット』と言う呼び名がついていて、名前はかっこいいんですけども・・・単純にクローゼットの扉をなくしている。
これもコストカットと言う事になりますね。
オープンクローゼット自体、この物件で初めて知りました。
まだ聞いたことがないですよね。
これ確か・・・名前言ってしまうとケイアイスターさんの物件ですよね。
ちょっとずつコスト削減をしているんですね。
物干し金物もオプション化
バルコニーの物干し竿受けもオプションです
こちらもケイアイスターさんの物件になります。
外に付いていた物干し金物までオプション扱いになりました。
これ、実際にオプションで購入すると3万円から4万円程度で購入できるんですけれども、そこまでコストダウンが始まってきていると言ったところです。
これ必要ですからね。
網戸と一緒で必ず付ける強制オプションみたいなものですね。
乾燥機付き洗濯機が有ったら、外に干さないと言う人も居るかもしれないですね。 それで外してるんですかね?
花粉症の人は外に干せないとも言いますし・・・。
室内物干しを付ける方もいらっしゃいますからね。
そういうのもあるのかもしれないですね。
実際の写真が見れるのは貴重ですよね。
今回、野方さんに選んで頂いた写真は、野方さんのXに投稿された写真なんですよね。
そうなんです。
毎日のように建物診断のご案内をさせていただいて物件を見てますと、色々な発見があります。
それを皆さんに分かりやすく発信できたらと思ってやっておりますので、よろしくお願いいたします。
皆さんぜひフォローしましょう!
コストダウンをする理由
続いて『コストダウンをする理由』について、詳しく教えてください。
やはり物価高騰の影響があります。
こちらは総務省が11/22に公開した2024年10月の消費者物価指数になります。
総合指数を見ていただきたいのですが、2020年を100とした時の、今年10月の指数は109.5と約10%増加しています。
前年同月比で2.3%の上昇。
前月比では0.4%上昇と言う事になっています。
グラフを見てもわかるように、物価指数は年々増加しているんです。
最近は光熱費も上がってきているし、スーパーへ買い物に行くと高くなってますよね。
住宅で言うと、建築費や木材も高くなっているし、人件費なども全部高騰しているという感じなんです。
こちらのグラフをご覧ください。
こちらは一般社団法人 建設物価調査会が毎月発表している建築費指数です。
木造住宅であれば、建設にかかる工事費、資材の価格、労務費(人件費)を表しています。
2015年を100として、現在の建築費指数はどれくらいかを見ることができます。
建築費指数は主に工事原価の指数を見ていきます。
2024年10月の建築費指数は139.5なので、2015年から比べると1.4倍になっていることが分かります。
物価は1割ぐらいの増加ですが、建築費は1.4倍と高くなっています。
今年から省エネ性能ラベルも表示しないといけなくなりましたからね。
引用:国土交通省 – 建築物省エネ法に基づく建築物の販売・賃貸時の省エネ性能表⽰制度
省エネ性能とか断熱性能が高い物件とは、建築するのにコストがかかるんですよね。
SDGsの観点から、エアコンの利き具合など日々の光熱費を考えていくと、省エネ性能とか断熱性能が大事になってきます。
まとめると
- ・住宅のコストダウンは建築費物価の高騰が大きく影響されている
- ・コストをかける部分が変わった
なるほど。
ありがとうございます!
コストをかけるべきポイントの変化
それでは続いて『コストをかけるべきポイントの変化』についてお聞きします。
どんなことが変わったのでしょうか?
『省エネ性能ラベル』制度について
先ほどのお話の通り、省エネ性能ラベルと言う制度が始まりました。
今後は一目で分かるようにラベル表示して、省エネ性能がどれくらいかを明記しなければならないのです。
そのため、省エネ性能が低い家は、悪い意味で目立ってしまうんです。
建築する立場からすると、安心して生活するための家を建てていかなければなりません。そうなると建築コストが高くなってしまいます。
ですが、家が高くなってしまって、皆さんが買えない物件になっては意味がありません。
建売り住宅は、生活に支障がない部分でコストダウンを図っています。
その上で、より性能を上げるように断熱性能を上げていくなど、予算をかけるポイントを絞っています。
野方さんが発見したコストダウンの写真も、生活する上で支障がない範囲でコストダウンを図っているのだと思います。
確かにそうですね。
家が寒い事と比べたら良いですもんね。
コストダウンと言っても、単にケチっているのではなく、物価高騰に対して行なっている工夫なんですかね。
注文住宅だったら「せっかくだから・・・」という感じで、いろいろオプションをつけて、どんどん高くなってしまいます。
建売住宅であれば、規定の範囲内で企画されているので、予算オーバーになり難いんです。
注文住宅だと、なかなか安くすることは難しいと思うんです。
だから建売住宅はこういった工夫でコストを下げて買いやすくしているって事なんですね。
写真ではわかりづらいので今回は紹介していませんが、延床面積も年々小さくなってきているんです。
確かに小さくなってきていますよね。
110平米とか115平米ぐらいの建売住宅がありましたが、最近は100平米ぐらいにコンパクトになってきていますね。
建築の面積が小さければ、建材費が抑えられ工期も短くなります。
だからと言って、狭くて物が置けない訳ではないんです。
うちもドラム式洗濯機を置きたくて、そこを基準に探したんですよ。
今の新築だったら、ドラム式洗濯機を置くスペースは大丈夫ですか?
新築の一戸建だったら、多分大丈夫と思います。
今の建売住宅は浴室乾燥機が付いている物件も多いですし、スペースが必要な場所はよく考えられて設計されてます。
コストをかけたい部分を自分で選ぶのも、家を購入する楽しみですね。
コストダウン住宅の安全性
最後は『コストダウン住宅の安全性』です。
先ほど、電気メーターボックスのカバーが付いているどうかの話がありましたが、付いていなくても大丈夫なんですか?
大丈夫です。
カバーが無い商品として普及しているものがありますし、昔はカバーが付いていないのが当たり前だったので、全く問題ございません。
カバーが欲しかったら、後からでも付けられるものですからね。
コストカットって聞くと、「構造的に大事な部分が手抜きされているんじゃないか?」って心配になると思うんですが・・・さすがに柱の本数を減らすようなコストカットはしてないですよね?
柱の本数を少なくする手抜き工事は、まず無いと思われます。
ただ・・・
- ・断熱材が入っていない
- ・石膏ボードが貼られていない防火違反
- ・金物がしっかり取り付けられていない違反建築物
それらは現在でも、建物診断で確認されています。
建築確認検査機関の完了検査を受けて、検査済証が下りていても、そのような部分が見逃されてる事が結構ありますね。
だから住宅を購入する前は、住宅診断を実施する事が大事なんですね。
まとめ
田中先生、野方さん、本日はありがとうございました。
現場で野方さんを見たら「YouTube見たよ」って言ってあげてください。
よろしくお願いします!
それでは、今回もありがとうございました!
また次回もよろしくお願いします。
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