欠陥住宅とまでは言えませんが床鳴りの不具合を発見
~ 一建設の建売住宅を住宅診断 ~

一建設の建売住宅を内覧&住宅診断

一建設の新築一戸建てを住宅診断しました

一建設の新築一戸建て

本日は、一建設の新築一戸建てをお客様と一緒に内覧をしながら住宅診断いたしました。
物件では、1階のフローリングで『床鳴り』が発生していました。
しかし、これは、動画を交えて後述しますが、欠陥とは言えないレベルの、比較的容易に是正できるものでした。

今回のお客様は、一生に一度の住宅購入として、真剣に考えて慎重に検討されているお客様でした。
物件探しの内覧と同時に住宅診断をするゼロシステムズの方針に賛同されて、内覧のご依頼をいただきました。



比較的丁寧に造られた建物という印象

赤外線サーモグラフィー

今回の物件を診て思ったことが、建売住宅で多々発見する内装の『傷』『汚れ』『隙間』などの表面上の不具合が殆ど無いということです。

床下、壁、階段、天井裏、断熱材など細かく住宅診断しましたが、大きな不具合などはありませんでした。
この物件は、一建設の中でも比較的丁寧に造られている物件という印象を受けました。

雑に造られた新築の例を解説します↓

1ヵ月間の住宅診断で発見した新築の欠陥や手抜工事の実例をまとめました


欠陥とは言えないレベルの床鳴りを発見

床鳴りの動画

床下の鋼製束に緩みがあるようで1階のフローリングで床鳴りの不具合が発生していました。
これは、現場監督レベルで鋼製束の緩みを直せば比較的容易に是正できる不具合ですので欠陥とまでは言えないレベルです。

床鳴りの様子と調整方法

床下の鋼製束

この床鳴りの原因は、床を支えるためにある鋼製束の緩みによるものです。

鋼製束は、突っ張り棒のような仕組みで、ネジ状になっておりナットを回して調整します。
そのため、現場監督や大工さんが床下に入って、床鳴りしている下部にある鋼製束のナットを回して調整します。

現代の新築一戸建ての多くが、このような構造になっています。

床の耐荷重と床補強

フローリング

一建設の床は、表面がフローリング厚12㎜、床下地が構造用合板厚24㎜となっており、合計36㎜厚です。
この場合の耐荷重は、1平方メートルあたり180㎏です。

通常の家具家電なら余裕で耐えられる強度ですが、ピアノや大型水槽などは200kgオーバーですので床補強が必要になります。
床補強の工法や費用は、業者によって異なりますが、おおよそ5万円~10万円となります。

一般的な床補強は、この鋼製束を追加して設置間隔を狭める工事となります。

他のお客様に先を越されてしまいました・・・

この物件でお話が進めば、床鳴りの件は売主の一建設に指摘して是正をお願いする予定でした。
しかし、お客様がご検討中に、他のお客様に先を越されてしまい『成約済』となり、残念ながら今回のお客様は購入することが出来ませんでした。

最近は、立地が良い物件は売れてしまうペースが早いです。

また良い物件が出たら、一緒に内覧&住宅診断をするお約束をして、本日は解散いたしました。


『床鳴り』など住宅のメンテナンスに関して

DIYで床補強すると安い

床下の鋼製束

床を補強する鋼製束は1つ500円~1,000円程度です

実は、ホームセンターに行くと、鋼製束は1つ500円~1,000円以下で購入することができます。
そのため、5つ購入しても5,000円以下です。

もし、DIYが好きな人であれば、ご自身で床補強をすると大幅に安く仕上げることができます。
やはり、工事費用の大部分は人件費です。

メンテナスもDIYすると安い

DIYイメージ2

新築一戸建てを購入した後は、住宅を長持ちさせるために日々のメンテナンスや修繕が必要になります。

工事業者にお願いすると、数万円~数十万円かかる修繕も、DIYで行なえば10分の1の費用で済むものが結構あります。
今の時代は、ネットで調べるとDIYで修繕する方法が説明されています。

新築一戸建てを購入したら、ある程度、ご自身で修繕できるようになると、維持費を大幅に節約できるようになります。
ゼロシステムズを通じで購入されたお客様には、ご自身で修繕する方法についても、ご購入後にご相談いただければ、アドバイスできます。

建売住宅の寿命とは?

人生100年のイメージ

現代の建売住宅は、地盤改良、べた基礎、基礎パッキン工法、鋼製束、構造用面材などを使用していますので、工事が適切に施工されていれば、30年くらいはノーメンテナンスで住むことができます。

30年ノーメンテナンスで住めるというのは、外壁も屋根も傷んで多少の雨水侵入や壁内結露も発生するけど、住もうと思えば住んでいられるという意味です。

30年以上快適に住むためには、10年~15年周期で外壁塗装などの修繕工事が必要になります。
外壁塗装など防水関係の修繕工事を適切に実施することで、建売住宅でも60年以上住み続けることは可能です。

ただし、新築工事のときに、既に施工不良などがある欠陥住宅の場合は話が違います。

例えば、建売住宅で時々発見する不具合として、基礎左官仕上げの化粧モルタルが基礎パッキン部分を塞いでしまっている、通気不良の新築物件があります。 そのような物件は、床下で通気不良を起こし、結露や腐食の原因になります。

床下の施工不良に関する動画はこちらです↓

基礎内部や床下の結露やカビの原因

施工不良がある物件は、建物の寿命が極端に短くなります。

建売住宅は会社名で判断しない

ネットレビューのイメージ

新築一戸建ての施工は、現場職人の個々の能力で差が出てきます。

例えば、同じ売主で同じ現場内であっても、1号棟は経験豊富な職人が丁寧に造ったアタリの物件、2号棟は雑でモラルに欠けた職人が造ったハズレの物件ということがあります。

建売住宅であっても、丁寧に造られたアタリの物件を購入することができれば、コストパフォーマンスが高い住宅を手にいれたことになります。

建売住宅を購入するときには、売主の会社名や口コミで判断するのではなく、1件1件を見極めて購入することが大切です。

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