【住宅ローン】がん団信に入るべきか?年齢別がん罹患率で考える
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FM76.7MHzフラワーラジオ にて毎週放送!
レギュラー番組:『不動産せんせい田中の教えて!不動産の知恵袋』
第451-2回目 (2023年3月24日放送分 後半)となります。
今回の話題
【住宅ローン】がん団信に入るべきか?年齢別がん罹患率で考える
宝くじ買うなら、がん団信に入ろう!
今回のテーマ『がん団信、絶対に入りたくなる説明』
FM鴻巣フラワーラジオ 不動産せんせい田中の『教えて!不動産の知恵袋』
皆さま、こんにちは!
後半も引き続き、私サッシーが番組MCをさせて頂きます。
田中先生、後半も宜しくお願い致します。
早速ですが、田中先生。
番組後半は、どんなお話を頂けるのでしょうか?
後半は、
『住宅ローンのがん団信、絶対に入りたくなる説明』
というテーマでお話します。
多くのユーザーは、住宅ローンを組むときに、がん団信にするか一般団信にするか悩むところだと思います。
今回のお話を聞くと、がん団信を選びたくなると思います。
なるほど。
それでは、お願いします。
まずは、リスナーさんから、今回のテーマに関係したご質問を頂いていますので、ご紹介お願いします。
承知しました。
ラジオネーム:ツヨシさん からのご質問です。
質問「がん団信に入った方が良いでしょうか?」
いつも楽しく勉強させてもらっています。
みずほ銀行の住宅ローンでがん団信に入るか迷っています。
年齢30歳、4,000万円を35年の変動金利で借りる予定です。
がん団信にした方が良いでしょうか?
妻からは入った方が良いと奨められています。
アドバイスをお願いします。
ラジオネーム:ツヨシさん からのご質問
ツヨシさん
ご質問ありがとう御座います。
がん団信には加入した方が良い
がん団信への加入については、迷っている人が多いと思います。
結果から申し上げますと
『がん団信に入れるのであれば、加入した方が良い。』
と、私は考えています。
田中先生は、がん団信に入っていますか?
はい。
もちろん私も入っています。
そうなのですね。
がん団信の特徴と加入するべき理由
以前も番組でお話しましたが、私が加入しているがん団信は、
『がんと診断された時点で、その時の住宅ローン残高が、保険金で全額返済される。』
という種類のものです。
そのため私は、毎年がんを見つけるために検査をしています。
がんを見つけたいみたいな口ぶりですね。
がんを発見すれば、数千万円の借入がチャラですよ。
そりゃぁ。
真剣に探しますでしょ。
がん団信の加入者は、
『がんと診断された時点で、その時の住宅ローン残高が、保険金で全額返済される。』
団体信用生命保険の恩恵についてはこちら↓
住宅ローン金利上昇への備えて『あえて頭金0円で家を買う』~住宅ローン控除と団体信用生命保険の恩恵~
だけど、がんは怖いですよ!
早期発見できれば一石二鳥
私の父親も大腸がんで亡くなったので、がんの怖さは良く知っています。
ただ、近年では、がんを早期発見できれば、完治できる可能性が非常に高いです。
そのため、こまめに検査をして、早い段階で発見できれば怖くありません。
その上で数千万円の借入がチャラになれば、一石二鳥だと思っています。
だから、がんの検査をして、がんが発見されないと、見つからなくて良かったというより、なんか宝くじが外れた気分に近いものがあるんですよね・・・。
それはどうかと思いますよ!?
がん罹患率と月々の負担額から考える
私の話は、さておき・・・
がん団信に加入するか迷っているというと、気になるのが月々の掛け金の負担額だと思います。
これは、銀行によって、違いはありますが、今回のご質問者様にあわせて、みずほ銀行を基準に説明します。
みずほ銀行を例に団信の負担額を解説
例えば、ご質問者様の場合
- みずほ銀行(2023年3月)
- 変動金利:0.375%
- がん団信加入:0.475%(金利に+0.1%)
- 【がん団信の特徴 -みずほ銀行の場合- 】
- ・皮膚がんと表層のがん以外であれば、がんと診断された場合、住宅ローン残高が0円になります。
- ・一定期間の就業不能状態などの条件がありません。
- ・金利に年0.1%上乗せすることで加入できます。
- ・中途加入・中途解約:不可
- ・加入対象年齢:46歳未満
- ・終了年齢:満81歳の誕生日の前日
- ・ローン申込金額5,000万円超の場合、健康診断結果証明書の提出が必要(5,000万円以下の場合は告知のみで加入可能)
みずほ銀行の審査基準はこちら↓
みずほ銀行の住宅ローン審査基準
■がん団信加入時の具体的な負担額
借入額 | 返済期間 | がん団信加入(+0.1%) |
---|---|---|
4,000万円 | 35年 | 負担額 約1,800円 |
金利変動 | 金利 | 返済月間 |
---|---|---|
当初5年間 | 0.475% | 103,393円 |
6年目~10年目 | 0.675% | 106,457円 |
11年目以降 | 1.000% | 110,726円 |
経過期間 | 返済回数 | 借入残高 |
---|---|---|
10年後 | 120回目 | 2,938万円 |
20年後 | 240回目 | 1,850万円 |
30年後 | 360回目 | 647万円 |
35年後 | 420回目 | 完済 |
借入4,000万円の場合
金利0.375%(団信なし)と0.475%(団信あり)の差額は、約1,800円です。
この差額が、がん団信の掛け金に相当します。
年代別:ローン期間中のがん罹患率
次に考えることは
『住宅ローンを組んでいる35年間で、自分はがんになるのかな?』
ということです。
経過期間 | 返済回数 | 借入残高 |
---|---|---|
10年後 | 120回目 | 2,938万円 |
20年後 | 240回目 | 1,850万円 |
30年後 | 360回目 | 647万円 |
35年後 | 420回目 | 完済 |
- がん団信の掛け金の総額と借入残高
- ・1,800円 × 10年 = 掛け金累計 約22万円→借入残高 2,938万円
- ・1,800円 × 20年 = 掛け金累計 約43万円→借入残高 1,850万円
- ・1,800年 × 30年 = 掛け金累計 約65万円→借入残高 647万円
- ・1,800年 × 40年 = 掛け金累計 約75万円→借入残高 完済
35年間にがんに罹患しなければ、
この掛け金1,800円×35年(420回)=約75万円が無駄になります。
確かに、がんになる人はなるけど、ならない人はならないですからね。
そのとおりです。
株式会社ニッセンライフ様が運営しているWillNavi というサイトで、
国立がん研究センター のデータを元に、
現時点の年齢から30年以内にがんに罹患するリスクを年齢ごとにまとめていました。
今回は、こちらを参考に解説していきます。
30年間のがん罹患リスク
■男性
現時点の年齢 | 10年後 | 20年後 | 30年後 |
---|---|---|---|
20歳 | 0.3% | 0.9% | 2.5% |
30歳 | 0.6% | 2.2% | 7.2% |
40歳 | 1.6% | 6.6% | 20.8% |
50歳 | 5.2% | 19.7% | 42.5% |
■女性
現時点の年齢 | 10年後 | 20年後 | 30年後 |
---|---|---|---|
20歳 | 0.5% | 2.0% | 6.1% |
30歳 | 1.6% | 5.7% | 12.0% |
40歳 | 4.2% | 10.6% | 19.7% |
50歳 | 6.7% | 16.3% | 29.2% |
出典:WillNavi – がんにかかる人はどのぐらいいるの?
がんは、一般に高齢になればなるほど、罹患リスクが高くなります。
この表をご覧いただくと解るように
- ・男性30歳:今後30年間でがんに罹患する累積リスク → 7.2%
- ・男性40歳:今後30年間でがんに罹患する累積リスク → 20.8%
- ・男性50歳:今後30年間で、がんに罹患する累積リスク → 42.5%
現在30歳の人と比べると、現在50歳の人は、30年間でがんになるリスクが6倍近いですよ!?
そうなんです。
特に男性は50歳を超えたあたりから、がんの罹患リスクが高くなります。
これが、多くの銀行で50歳以上は、がん団信に加入できない最大の理由だと思います。
そのため、みずほ銀行の住宅ローンでは46歳以上になると、がん団信は加入できません。
他の銀行の多くでも、だいたい50歳以下で設定しています。
30年間のがん罹患リスクと借入残高の比較
先程の10年後、20年後、30年後の借入残高の表と、
罹患リスクの表を並べて比べてみます。
■男性
現時点の年齢 | 10年後 | 20年後 | 30年後 |
---|---|---|---|
20歳 | 0.3% | 0.9% | 2.5% |
30歳 | 0.6% | 2.2% | 7.2% |
40歳 | 1.6% | 6.6% | 20.8% |
50歳 | 5.2% | 19.7% | 42.5% |
■女性
現時点の年齢 | 10年後 | 20年後 | 30年後 |
---|---|---|---|
20歳 | 0.5% | 2.0% | 6.1% |
30歳 | 1.6% | 5.7% | 12.0% |
40歳 | 4.2% | 10.6% | 19.7% |
50歳 | 6.7% | 16.3% | 29.2% |
■借入残高
経過期間 | 返済回数 | 借入残高 |
---|---|---|
10年後 | 120回目 | 2,938万円 |
20年後 | 240回目 | 1,850万円 |
30年後 | 360回目 | 647万円 |
- 【現在30歳の男性の場合】
-
・20年後(50歳の時点)の借入残高:1,850万円 がんに罹患するリスク:2.2%
100人のうち2.2人が、20年以内にがんに罹患して、借入残高1,850万円が、がん団信で完済される。 -
・30年後(60歳の時点)の借入残高: 647万円 がんに罹患するリスク:7.2%
100人のうち7.2人が、30年以内にがんに罹患して、借入残高 647万円が、がん団信で完済される。
- 【現在40歳の男性の場合】
-
・20年後(60歳の時点)の借入残高:1,850万円 / がんに罹患するリスク:6.6%
100人のうち 6.6人が、20年以内にがんに罹患して、借入残高1,850万円が、がん団信で完済される。 -
・30年後(70歳の時点)の借入残高: 647万円 / がんに罹患するリスク:20.8%
100人のうち20.8人が、30年以内にがんに罹患して、借入残高 647万円が、がん団信で完済される。
- 【現在30歳の女性の場合】
-
・20年後(50歳の時点)の借入残高:1,850万円 / がんに罹患するリスク:5.7%
100人のうち5.7人が、20年以内にがんに罹患して、借入残高1,850万円が、がん団信で完済される。 -
・30年後(60歳の時点)の借入残高: 647万円 がんに罹患するリスク:12.0%
100人のうち12人が、30年以内にがんに罹患して、借入残高 647万円が、がん団信で完済される。
- 【現在40歳の女性の場合】
-
・20年後(60歳の時点)の借入残高:1,850万円 / がんに罹患するリスク:10.6%
100人のうち 10.6人が、20年以内にがんに罹患して、借入残高1,850万円が、がん団信で完済される。 -
・30年後(70歳の時点)の借入残高:647万円 / がんに罹患するリスク:19.7%
100人のうち19.7人が、30年以内にがんに罹患して、借入残高 647万円が、がん団信で完済される。
実際に数字でみると、わかりやすいですね。
そうなんです。
住宅ローンの申込みするときに『がん団信は、どうしたら良いですか?』と、ご質問を頂く事が多いのですが・・・
■現在30歳位の方が、30年以内にがんに罹患する確率
現時点の年齢 | 10年後 | 20年後 | 30年後 |
---|---|---|---|
男性 30歳 | 0.6% | 2.2% | 7.2% |
女性 30歳 | 1.6% | 5.7% | 12.0% |
このように、統計では女性の方が高くなっています。
ですので、女性であれば特に、がん団信には入った方が良いと思います。
40歳くらいになると、30年以内の罹患リスクは男性も女性も3割以上になります。
現時点で健康で、がん団信に入れる状態であれば、入っておいた方が良いです。
なるほど!
まとめ:がん団信には加入するべき
宝くじ1,000万円の当選確率は、10万分の1と言われています。
このフラワーラジオがある鴻巣市の人口は、約11万8千人です。
確率宝くじだったら、ひとりで10枚買ったとしても、市内で10人程度しか1,000万円は当たりません。
年に2回、30年間宝くじを買い続けても、市内で600人程度しか当選しない計算になります。
がん罹患率は30年間で約2割です。
人口11万8千人のうちでは、2万3千人以上の人が、がんに罹患して保険金がおりる計算になります。
確率のお話ではありますが、
- ・宝くじの当選者600人
- ・がん罹患者は2万3千人
今日のお話を、ひと言にまとめますと、
『宝くじを買うくらいなら、がん団信に入りましょう。』
ということです。
そういうまとめですか!?
ただし・・・
みずほ銀行では、46歳以上。
他の銀行でも、50歳以上
または、
既に持病がある人などは、このがん団信には、加入できなくなります。
それに代わる、がん保険などの保険に加入して、万一に備える必要があると思います。
今回は以上となります。
田中先生。
ありがとう御座いました。
次回もよろしくお願いします。
【住宅ローン】がん団信に入るべきか?年齢別がん罹患率で考える
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