住宅ローンと不動産市場に関する質問に回答します
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今週放送の動画をご紹介
FM76.7MHzフラワーラジオ にて毎週放送!
レギュラー番組:『不動産せんせい田中の教えて!不動産の知恵袋』
第469-2回目 (2023年8月31日放送分 後半)となります。
今回の話題
住宅ローンと不動産市場に関する質問に回答します
視聴者さまからいただいた質問に回答します
FM鴻巣フラワーラジオ
不動産せんせい田中の『教えて!不動産の知恵袋』
皆さま、こんにちは。
番組MCのフジコで御座います。
後半も宜しくお願いします!
早速ですが、田中せんせい。
後半は、どんなお話をいただけるのでしょうか?
後半は、リスナーさんからのご質問に、出来るだけ多く回答していきます。
良いですね!
どんどん行ってみましょう!
住信SBIネット銀行の50年返済ローンとは?
それでは、1つめ!
ラジオネーム:Yさんからのご質問です。
質問:最長50年の住宅ローンはどんなものか
住信SBIネット銀行で最長50年の住宅ローンが出来たとのことですが、実際どうなのでしょうか?
ラジオネーム:Yさんからのご質問
私達が50年ローン組んだら、完済するころには、100歳こえてますけど!?
そうですね。
ただ、残念ながら、私達は50年ローンは使えません。
住信SBIネット銀行では、完済時年齢を80歳未満と設定しています。
そのため、50年ローンをフルで組める人は、29歳までとなります。
30歳になると49年と年々カウントダウンしていきます。
■長い住宅ローンを組むメリット
月々の返済負担を軽減できるという点につきます。
ただし、住信では、期間35年を超える場合は、金利0.15%上乗せとなります。
例えば、年齢29歳、5000万円借りた場合
35年返済で金利0.32%だと月々12万6千円となります。
50年返済で金利0.47%だと、月々9万4千円となります。
今まで手が届かなかった物件が買いやすくなるというメリットがあります。
しかし、50年後がどうなっているかは、誰にも分かりません。
この差額を、浪費するのではなく貯蓄や資産運用に回して、将来の金利上昇に備えることが大切です。
なるほど。
住宅ローン50年返済とは凄い時代ですね。
『住宅ローン金利シミュレータ』も50年返済に対応しています。
ぜひ、35年以上の期間でもシミュレーションしてみてください。
途中繰り上げ返済を予定している人や、少し予算オーバーとなっている人は、住宅ローン期間を長くして月々の返済額を減らすという手法が使えるかもしれませんね。
変動金利を奨めるのはポジショントークですか?
それでは、次の質問です。
ラジオネーム:太郎さん からのご質問です。
変動金利を奨めるのはなぜか
田中先生やモゲ澤先生が変動金利を奨めるのは、やはりポジショントークですか?
ラジオネーム:太郎さん からのご質問
たまにそのような質問をいただくのですが・・・。
正直、ユーザーの皆さんが、変動金利、固定金利、どちらを選んだとしても、私や私の会社が得をするということはありません。
ですので、変動金利で契約してもらうためのポジショントークではありません。
変動金利を選んだ方が、将来的に皆さんが支払う利息の総額が少なくできる可能性が高いので、私だけでなく、モゲ澤先生のような専門家も変動金利をお奨めしているのです。
■変動金利と固定金利の損益分岐点を計算する
『変動金利と固定金利の損益分岐点を計算する』というテーマで、住宅ローン金利シミュレータを使って試算しました。
- 例:変動金利
- 借入:4,000万円
- 返済期間:35年
- 当初 5年間:0.475%
- 6年目以降:0.575%
- 13年目以降:1.475%
という感じで、金利上昇させた場合
35年間での支払い利息の総額は701万円となりました。
- 例:固定金利
- 借入:4,000万円
- 変動期間:35年
- 固定金利:1.245%
全期間固定金利で計算すると、
35年間での支払い利息の総額は936万円となりました。
その差額は235万円となります。
変動と固定のお得さが逆転する損益分岐点を計算すると・・・
- 例:変動金利
- 借入:4,000万円
- 返済期間:35年
- 当初5年間:0.475%
- 6年目以降:0.775%
- 13年目以降:2.000%
この場合、支払い利息の総額は936万円となり
全期間固定1.245%と同じとなります。
変動金利が、これ以上高い上昇をすると考える人は、固定金利を選んだ方が良いと思います。
しかし、バブル時代のような好景気が再来しないと、そうはならないでしょう。
変動金利と固定金利の損益分岐点を計算
【住宅ローン】変動金利と固定金利の損益分岐点を計算~『住宅ローン破綻チェッカー』の使い方~
なるほど。
理屈で考えると、変動金利の方がお得ということですね。
そういうことです。
こんな人は絶対に固定金利一択
次は、それに関連したご質問ですね。
ラジオネーム:シンビジウムさん からのご質問です。
将来金利が上昇するかもしれないと心配です
固定金利よりも変動金利の方が支払い利息が少なくお得という田中先生の解説を観て理屈では理解しています。
ただ、いざ住宅ローンを組むとなると、将来金利上昇するかもしれないと心配になります。
そういう人は固定の方が良いのではないでしょうか?
ラジオネーム:シンビジウムさん からの質問
「今後の日本では、金利上昇は起こり難いですよ。」
と理屈で解説しても、
気持や感情で「やっぱり心配だ。」
と思う人は一定数いらっしゃいます。
住宅ローンは35年と長期間です。
その間に「金利が上昇するかもしれない。」というニュース報道が何度もあるでしょう。
その度に気を病むようでは、せっかくお家を購入しても安心して住むことができません。
金利上昇に怯えながら35年間返済し続けることが精神衛生上耐えられない。
と、思う人は、全期間固定金利を選んだ方が得策だと思います。
全期間固定を選べば、月々の返済額は高くなりますが『将来にわたって金利も返済額も変動しない。』という安心も手に入れることが出来ます。
固定金利も各銀行によって金利が異なります。
比較検討は非常に重要となります。
固定金利を選ぶべき人 変動金利を選ぶべき人
【住宅ローン金利】金利タイプ選択の目安固定金利を選ぶべき人 変動金利を選ぶべき人
理屈で理解できても、気持ちでは心配という人は、固定金利を選ぶべきということですね。
そのとおりです。
住宅ローンは数字とお金の世界ですが、その家に住むのは、感情がある人間です。
最後は気持ちの問題になりますよね。
タワーマンションは値下がりしない?
それでは、次の質問いきましょう。
ラジオネーム:推しの子さん からのご質問です。
東京都港区でタワマンの購入を検討しています
いつもYouTubeを楽しみにしています。
東京都港区でタワマンの購入を検討しています。
タワマンは価格が下がらないと不動産会社に言われています。
本当に下がらないと思いますか?
ラジオネーム:推しの子さん からのご質問
私は、港区のタワマンであっても値下がりしないとは言い切れません。
今、23区内の新築マンションの平均価格は1億3,340万円です。
これは、港区、中央区、千代田区の都心3区が高騰して牽引しているというのが実態です。
ただ、そのエリアであっても、今後、値下がりする可能性があるというのには、2つ理由があります。
■マンション節税を抑止するための新たなルール
1つ目の理由は、マンション節税を抑止するための新たなルールです。
国税庁は、7月21日、評価額の算定ルールを見直す通達案を公表しました。
これは、2024年1月以降に相続や贈与で取得した財産に適用されます。
これにより、今後、相続税対策を目的として、築浅の高層階のタワマンを購入するという人は少なくなることが予測できます。
■中国の不動産バブル崩壊
中国の恒大集団が米国で破産を申請しました。
負債額は50兆円近くに達していました。
都心3区の高額物件を購入していた中国人富裕層にも暗雲が立ち込めています。
実際、それだけでなく、中国でも日本と同様に少子高齢化が加速しており、去年からは人口減少に転じています。
そのような理由から、中国人富裕層に牽引されていた需要は、落ち込む可能性があります。
- ・マンション節税を抑止するための新たなルール制定
- ・中国の不動産バブル崩壊
以上2つの理由により、今まで高騰し過ぎていた、23区のマンション価格は、調整局面に入る可能性があります。
新築マンションの平均価格が1億3,000万円って・・・普通の会社員では買えませんよね。
都心の不動産価格は非常に高いですからね。
郊外の新築一戸建ては値上りしているのか
郊外の新築一戸建ては、タワマン同様に、値上りしているのですか?
郊外の新築一戸建ては、ウッドショックや資材不足の影響で建築費が値上りしていましたが、今は落ち着いている状況です。
そもそも都心3区のタワマンのような投機的な値上りはしていません。
ですので、中国不動産バブル崩壊の影響はさほど受けないと予想しています。
なるほど。
色々ニュース記事をチェックして分析しないとわからないですよね。
住宅の購入を検討している人は、金利や不動産市場に関連したニュースを常にチェックすることが重要です。
本日は以上になります。
田中先生、ありがとう御座いました。
不動産せんせい田中の教えて不動産の知恵袋。
次回も宜しくお願いします。
住宅ローンと不動産市場に関する質問に回答します
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