契約の途中で金融機関を変更するのは問題ないか?
【最新の住宅ローン事情】契約の途中で金融機関を変更するのは問題ないか?
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FM76.7MHzフラワーラジオ にて毎週放送!
レギュラー番組:『不動産せんせい田中の教えて!不動産の知恵袋』
第480-1-1回目 (2023年12月07日放送分 前半①)となります。
今回のテーマ『本審査で承認が下りたあとに、別の銀行に変更するのはアリなのか?』
FM鴻巣フラワーラジオ
不動産せんせい田中の『教えて!不動産の知恵袋』
皆さま、こんにちは~。
今週は、私サッシーが番組MCをさせていただきます。
田中せんせい、本日も宜しくお願いします!
早速ですが、本日は、どんなお話をいただけるのでしょうか?
今回は
『本審査で承認が下りたあとに、別の銀行に変更するのはアリなのか?』
についてお話ししていきます。
それでは、リスナー様から質問を頂いているので、ご紹介お願いします。
承知しました。
ラジオネーム:S さんからのご質問です。
質問:本承認を得たあと別の銀行に切り替え可能か
田中先生、こんにちは。
いつもYouTubeで勉強させて頂いています。
先月、売買契約書を締結しました。
残金決済は、来月を予定しています。
そこで質問なのですが、既に不動産会社から紹介された『みずほ銀行』で住宅ローンの承認がおりています。
だけど、引渡しまで、まだ1ヵ月以上余裕があるので、もっと融資条件が有利な銀行にしたいと目移りしています。
不動産会社の担当者に相談したら、『出来れば、このままの銀行にして欲しい』と言われてしまいました。
なぜ、他の銀行にすることを、嫌がるのでしょうか?
本審査で承認がおりていても、別の銀行に切り替えても良いのですよね?
宜しくお願いします。
ラジオネーム:S さんからのご質問
ラジオネーム:S さん。
ご質問ありがとう御座います。
別の銀行に申込みするのは『アリ』
どうなんでしょう?
既にローン承認を取っている状態で、他の銀行にも申込みするのはアリなんですか?
結論から申し上げますと『アリ』なんです。
金消契約前なら変更は可能
ご質問者様のように、
既に本承認を取得していても、その銀行で金消契約をしていなければ、他の銀行に変更をしても大丈夫。
なんです。
そうなんですね。
『金消契約』とはなにか
ところで『金消契約』とは何なんでしょうか?
金消契約とは、正式名称を『金銭消費貸借契約』と言います。
金融機関とのお金の貸し借りの契約(借用証書)を交わす手続きのことを言います。
不動産会社や金融機関では、一般に『金消』または『金消契約』と略して呼ばれています。
金銭消費貸借契約・・・。確かに長い名称ですね。
『キンセン(金銭)』と言うのは意味がわかりますが、『ショウヒタイシャク(消費貸借)』というのは、どういう意味なんでしょう?
『消費貸借』とはなにか
例えば、ボールペンを借りた場合、返す時はボールペンそのものを返すじゃないですか。
そうですね。
借りたボールペンをそのまま返します。
ですが『1万円を貸してください』と言って、1万円札を借りても、返すときには、借りた時とは別の1万円札を返すことになりますよね。
借りた1万円札は、支払いに使っちゃってますからね。
返すのは、同じ金額だけど別のお札ですね。
そうなんです。
借りた1万円は消費してしまって、それに変えて同じ価値のもので返済する。
これを『消費貸借』と言います。
なるほど。
では、新品のお醤油を借りたとして…使った分、新品として返すのであれば?
『お醤油消費貸借契約』ですね。
- ・不動産の貸し借り:賃貸借契約
- ・お金の貸し借り:消費貸借契約
なるほどね~。
住宅ローンの手続きでは『金消契約』をしていなければ、まだ正式に銀行と契約していないことになります。
そのため、他の銀行に切り替えることが可能です。
ご質問者様のように、残金決済までの時間に余裕があるのであれば、もっと融資条件が有利な銀行にチャレンジしたくなりますよね。
そうですね。
時間があるなら、もっと条件が有利なところを探してみたいですよね。
住宅ローン審査を受験に例えて解説
私は住宅ローンの手続きを、高校や大学の受験に例えて説明しています。
住宅ローン事前審査は、模試みたいなものです。
事前審査で仮承認を得ることは、模試でA判定をもらえたようなものです。
しかし、模試でA判定をもらえても、本番の入試に合格しなければ入学できません。
この入試が、住宅ローンでは、『本審査』にあたります。
本審査で『本承認』を得るのは、受験で言うと『合格通知』を得るようなものです。
受験では、1校から合格通知を受け取っていたとしても、他の学校を受験することが出来ます。
そして、金消契約を締結するということは、受験に例えると、入学手続きをするようなものです。
住宅ローンの本承認(合格通知)を得ても
金消契約入学手続き)を締結するまでは
他の銀行(学校)の住宅ローン本審査(入試)を申込みすることができます。
それでは、初めから複数の銀行に本審査を提出することも、問題ないのですか?
はい。複数の銀行に同時並行で本審査を申込んでも問題ありません。
複数から本承認をもらえた場合
融資条件が良い銀行を一つ選んで金消契約を締結して、お話を進めれば良い。
ということです。
まさに受験と同じような感覚ですね。
「そのままの銀行がいい」と勧めてきた理由について
ところで、なんで不動産会社の営業マンは「そのままの銀行にした方がいい」と勧めてきたのでしょうか?
何ででしょう?
私の憶測になりますが、こんなことが想像できます。
- ・営業マンが使い慣れた銀行で手続きを進めたいから
- ・提携ローンの銀行に気を使っているから
まとめ:住宅ローンを選ぶときの優先順位
最後に、住宅ローンを選ぶときの優先順位について、まとめてみました。
- 審査が通ること
- 融資実行が売買契約書の約定期日までに間に合うこと
- 金利や団信などの融資条件が良いこと
融資条件が良くても、審査が通らなかったり、約定日に間に合わないのでは意味がないですからね。
おっしゃる通りです。
それと、住宅ローンを検討するためには、各銀行の融資条件や金利を比較するということが大切です。
なるほど。
田中先生、ありがとうございました!
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