【マイホームの維持費】不動産を所有するとかかる固定資産税や修繕費について解説!
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今週放送の動画をご紹介
FM76.7MHzフラワーラジオ にて毎週放送!
レギュラー番組:『不動産せんせい田中の教えて!不動産の知恵袋』
第491-2回目 (2024年2月22日放送分 後半)となります。
今回のテーマ『持家になったらかかる経費』
FM鴻巣フラワーラジオ
不動産せんせい田中の『教えて!不動産の知恵袋』
皆さま、こんにちはー。
後半も引き続きは、私サッシーが番組MCをさせていただきます。
田中先生。番組後半もよろしくお願いします。
後半は、どんなお話を頂けるのでしょうか?
後半は、
『持家になったらかかる経費』
というテーマでお話して行きます。
マイホームを購入しようと考えている人にとって、購入した後にかかる維持管理費や固定資産税などの経費はとても気になることだと思います。
リスナーの皆様も気になると思います。
それでは、テーマに関連したご質問を頂いているので、サッシーさん紹介をお願いします。
承知しました。
ラジオネーム:シバ助さん からのご質問です。
質問:マイホームにかかる経費はどのくらいになりますか
田中先生、こんにちは。いつもYouTube楽しみにしています。
今私はマイホームを購入しようと色々検討しています。
そこで田中先生に質問なのですが、購入後にかかる経費は賃貸に住んでいる時よりもかかると思います。
毎月どれくらいかかるものなのか教えてもらえるでしょうか?
多くのユーザーが気になると思いますので、ぜひ番組で取り上げてもらえたら嬉しいです。
よろしくお願いします!
ラジオネーム:シバ助さん からのご質問
ラジオネーム:シバ助さん ご質問ありがとうございます。
マイホームにかかる経費
確かにマイホームになると、賃貸の時にはかからなかった経費がかかってきます。
それでは、順番に説明していきますね。
お願いします。
固定資産税
まずは『固定資産税』です。
固定資産税は、住宅を購入すると毎年かかる税金です。
いくらくらいかかってくるのですか?
それは、物件ごとに違いますので一概は答えられないんですよ・・・。
そうですよね。
固定資産税の計算式
■土地の固定資産税
土地と建物の税額は、それぞれの固定資産評価額に1.4%の税率を掛ける方法で計算します。
土地の固定資産税は、そこに家が建っていれば、固定資産評価額は6分の1となります。
土地の広さが200㎡を超える部分については3分の1になります。
それに税率1.4%を掛けた額が、土地の納税額となります。
■建物の固定資産税
建物の固定資産税は、土地と同様に評価額に税率1.4%を掛けた額が納税額となります。
- ・新築の場合は3年間
- ・長期優良住宅であれば5年間
この納税額に2分の1を掛けた額が建物の固定資産税となります。
固定資産評価額
固定資産評価額は、購入したときの金額のことですか?
いいえ。
固定資産評価額は、購入したときの金額ではありません。
固定資産評価額は、固定資産税を算出する基準となる評価額のことです。
都道府県税事務所や市町村の役場に備えられている、固定資産課税台帳の固定資産評価額のことを指します。
固定資産税評価額とは
固定資産評価額は、原則として3年ごとに見直しされます。
一般的に
- ・土地であれば公示価格の70%程度
- ・建物であれば公示価格の50%~60%程度
なるほど。ちょっと簡単には計算できなさそうですね…。
確かに評価額がわからないと簡単に計算ができませんね…。
■固定資産税額の目安 – 新築の建売住宅の場合
評価額というのは、金額は違えども実勢価格にある程度連動します。
そこで、大雑把ではありますが、固定資産税額の目安をご紹介します。
固定資産税額の目安
新築の建売住宅の場合
- ・2000万円台であれば → 10万円前後
- ・3000万円台であれば → 15万円前後
- ・4000万円台であれば → 18万円前後
- ・5000万円台であれば → 20万円前後
これは、都市計画税含んだ目安と思って頂いていいです。
市街化調整区域になるともう少し安くなります。
これは参考になります。
あくまでも目安ですので、違っていても責任は持てませんのでご了承ください。
もちろんです。
■固定資産税額の目安 – マンションの場合
マンションも同じくらいですか?
マンションは鉄筋コンクリート造なので、建物評価が高くなります。
そのため2~3割高くなると思った方がいいです。
なるほど。
従って
3,000万円台の新築一戸建てを購入した場合は、年間で15万円前後を固定資産税として納税することとなります。
月々にならすと、毎月10,000円ちょっとの金額が経費となります。
目安でも具体的な金額を示されると分かり易いです。
一戸建てのメンテナンスや修繕費用
それでは、『一戸建てのメンテナンスや修繕費用』についてです。
せっかく購入した家ですので、できるだけ長持ちさせたいものです。
長持ちをさせれば、資産性の維持にもつながります。
そのためには、一定期間ごとに修繕工事が必要になります。
■修繕工事費の目安
修繕工事費の目安
例えば、外壁や屋根はハウスメーカーの延長保証などを受けるため・・・
- ・5年ごとの蟻防蟻措置
- ・10年ごとに外壁
- ・屋根の防水や塗装工事
そのような工事費用はどのくらいかかるのでしょうか?
建物の大きさによって異なりますので、こちらも概算になります。
- ・シロアリの防蟻措置 → おおよそ10万円~15万円くらい
- ・外壁や屋根の防水塗装工事 → 100万円~150万円くらい
ハウスメーカー推奨のペースで修繕工事をすると、シロアリと外壁だけで、10年ごとに120万円~180万円くらいの修繕工事費用が必要になります。
これらの修繕費用の準備のために、月々10,000円~15,000円くらいの積立貯蓄をしておく必要があります。
これが『修繕にかかる月々の経費』ということですね。
そういうことです。
■修繕サイクルの目安
建物のメンテナンスというのは、この時期になったら何をしなければならないというものではありません。
家を長持ちさせたいのであれば、床下や外壁などを定期的に点検して、必要に応じたタイミングで修繕工事をすることが大切です。
修繕サイクルの目安
メーカー推奨どおりに、シロアリ防蟻措置を5年ごと、外壁塗装工事を10年ごとにキッチリ施工すると、50年間で最低でも600万円の費用がかかります。
これを定期的に点検をしながら必要に応じて、例えばシロアリを10年、外壁塗装を15年ごとに行った場合では、50年間で350万円程度となります。
当然、立地条件によって建物の傷み具合は異なります。
一律でこのサイクルで大丈夫とは言い切れませんが、少なくとも家計の負担は軽減されます。
ただし、上記の概算では物価変動を考慮してませんのでご了承ください。
■設備機器の修繕
それでは『設備機器の修繕』というのはどういうものを言うのですか?
例えば、給湯器、エアコン、食洗器、LEDダウンライト、浴室乾燥機などの設備機器は寿命が10年程度で、交換が必要になるのです。
具体的には
- ・給湯器:約15万円
- ・エアコン:約10万円~20万円
- ・食洗器:約10万円
- ・LED照明:約5万円
- ・浴室乾燥機:約10万円
ただ、設備機器の寿命には個体差がありますので、15年や20年も使えることがあります。
確かにエアコンなんて20年以上もつものありますよね。
そうですよね。
仮に15年ごとに設備機器を一新した場合は、合計60万円~70万円くらいかかることになります。
修繕のために積立貯蓄しようとすると、月々5,000円程度の経費がかかるということになります。
従って、外壁や白蟻の修繕と合計すると月々15,000円くらいを準備資金して見ておけば維持できるはずです。
なるほど。
■マンションの修繕費
次に『マンションの修繕費』についてです。
マンションで注意しなければならないのは、殆どのマンションでは段階増額積立方式といって、築年数が新しいうちは修繕積立金を安く設定していることです。
そのため、築年数が経過すると修繕積立金が値上りしてくことになります。
これについては、以下の記事と動画をご覧ください。
中古マンション修繕積立金不足の物件が急増中
【中古マンション】修繕積立金が不足している中古マンションが急増中!
光熱費などの経費
最後に光熱費などの経費について教えてください。
マイホームを購入したら、電気・ガス・水道代などが高くなるのではないかと心配しているユーザーは比較的多いようです。
家が広くなると、その分、光熱費は高くなります。
具体的には、賃貸と比べてお風呂の浴槽が大きくなりますので、水道やガス代が多少余分にかかるかもしれません。
また、お部屋が広くなった分、今までよりも冷暖房費がかかるかもしれません。
購入物件の大きさや、家族構成にもよりますが、賃貸と比べて光熱費は1割程度高くなる可能性があると想定しておけば良いでしょう。
また、新築の建売住宅であっても住宅性能評価を取得した物件が増えてきました。
- ・断熱等級5
- ・一次エネルギー消費量等級6
そのため冷暖房費にかかる電気代は節約できると思われます。
住宅の購入を検討している人は、物件の断熱等級なども意識してみると良いでしょう。
住宅ローン控除で経費を軽減
最後に『住宅ローン控除で経費を軽減』というお話をします。
今回のお話では・・・
- ・固定資産税のため→毎月10,000円
- ・白蟻や塗装の修繕→毎月1,000円
- ・設備機器の修繕→毎月5,000円
マイホームを維持するには、経費がかかるのですね。
住宅ローン控除が使える物件を選べば、この経費の負担を軽減できます。
例えば
- ・住宅ローン借入額:3,000万円
- ・金利:0.375%
- ・返済期間:35年
年々借入残高は減少しますので、それに伴い還付額も少なくなります。
それでも、13年間で戻ってくる税金は約223万円にもなります。
毎月25,000円を13年間ため続けると、390万円です。
そのうち、住宅ローン控除で約223万円戻ってきますので…
実質の積立額 390万円-223万円=167万円 となります。
これを13年で割って月々に均すと、約1,100円の負担額となります。
住宅ローン控除が使えるのは大きな節約になりますね。
住宅ローン控除については、以下の記事と動画をご覧ください。
2024年版(令和6年)の住宅ローン減税について具体的に解説!
【住宅ローン控除】2024年版(令和6年)の住宅ローン減税について具体的に解説!
まとめ
今回のお話をまとめますと・・・
- ・固定資産税額は物件価格にある程度連動する
- ・一戸建ての修繕費用はご自身で積立てる必要がある
- ・マンションの修繕積立金は将来上昇する可能性がある
- ・建物本体だけでなく設備機器の更新も考慮する
- ・光熱費は断熱等級が高い住宅を選ぶと節約になる
- ・住宅ローン控除を使えば当初13年間は大きな節約
今回も五七五の標語にまとめてみました。
マイホーム
維持費かかるが
幸満載
マイホームを購入すると様々な経費がかかります。
中には家を買うのは経費が無駄だから賃貸の方が得だという人もいます。
だけど、充実した居住空間は、人生においての幸福度が高くなると私は信じています。
そういう考えを込めてまとめてみました。
なるほど。今日も勉強になりました。
田中先生ありがとうございました。
不動産せんせい田中の【教えて不動産の知恵袋】
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