【不動産解説】旗竿地を購入時の注意点!路地状敷地/敷地延長
【不動産解説】旗竿地を購入時の注意点!路地状敷地/敷地延長
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FM76.7MHzフラワーラジオ にて毎週放送!
レギュラー番組:『不動産せんせい田中の教えて!不動産の知恵袋』
第492-1回目 (2024年2月29日放送分 その①)となります。
今回のテーマ『旗竿地は買っても大丈夫か?』

FM鴻巣フラワーラジオ
不動産せんせい田中の『教えて!不動産の知恵袋』
皆さま、こんにちはー。
今週は、私サッシーが番組MCをさせていただきます。
早速ですが、田中先生!
今回は、どんなお話を頂けるのでしょうか?

今回は、
『旗竿地は買っても大丈夫か?』
というテーマでお話して行きます。

旗竿地というのは、どういったものなのでしょうか?

それでは、旗竿地について説明していきますね。
まず、リスナー様から旗竿地に関連したご質問を頂いているので、サッシーさん紹介をお願いします。

承知しました。
ラジオネーム:エルさん からのご質問です。
質問:旗竿地は良くないのですか?
田中先生。こんにちは。
チャンネル登録をして毎回かかさず視聴しています。
先日、内見した建売住宅は、1号棟は道路に面していて、2号棟は、旗竿地で1号棟の裏側でした。
2号棟は駐車スペースが2台あるにもかかわらず価格が300万円くらい安いです。
妻も私も2号棟を気に入りましたが、妻の両親からは「旗竿地はやめた方が良いのでは?」と言われてしまいました。
旗竿地は良くないのですか?
ラジオネーム:エルさん からのご質問

ラジオネーム:エルさん ご質問ありがとうございます。
旗竿地とはどんな敷地なのか

ご質問者様の検討している物件の旗竿地とは、このような区画の敷地だと思います。


確かに旗のような形をしていますね。

旗竿地とは、道路から路地状になってる自分の敷地を通って、家に入るような敷地のことを言います。
また、旗竿地のことを不動産業界では『路地状敷地』や『敷地延長』と言います。
旗竿地の注意点

ご質問者様は、ご両親から「旗竿地はやめた方が良い」と言われているようですが、旗竿地は良くないのですか?

一概にダメというわけではありません。
ここからは旗竿地の注意点についてお話して行きます。

お願いします。

不動産を購入するうえで最も大切なことは『建築確認を取得できる』ということです。

建築確認を取得できる要件?

はい。建て替えが出来る要件のことです。
路地状敷地の接道間口が重要

旗竿地を購入するときには、路地状敷地の部分の接道間口が非常に重要になります。


建築基準法では、幅員4m以上の道路に間口2m以上接していないと、建築確認を取得することができません。
要するに『建て替えが出来ない』ということになります。

例えば、間口1.99mでは、建て替えが出来ない土地となります。
建て替えができない土地には、銀行は住宅ローンの融資を出しません。
そのため、間口1.99mと2mとでは、不動産価値として大きな違いがあります。

それでは、旗竿地を買うときには、間口が2m以上あるかメジャーをあてて確認しないとダメですね。

そうですね。
ですが、それだけでは確認不足なんです。
自分で計測して2mピッタリあっても、契約後に「誤差で、やっぱり1.99mでした…」となったら大きな問題です。

確かに・・・。

間口2mピッタリの路地状敷地の場合は、確定測量図の有無を確認する必要があります。
確定測量図が無い場合、土地家屋調査士による確定測量を実施する必要があります。
確定測量とは、隣接地や道路所有者と立会いのもと、境界の位置を確定することを言います。 そこまですれば、間違いなく将来建て替えができると確信がとれます。

なるほど。
旗竿地の駐車スペースについて

旗竿地では、路地状部分を駐車スペースしている物件が多いです。

例:整形地の駐車スペース

例:旗竿地の駐車スペース

図のような場合…
手前の1号棟は駐車スペース1台分しか確保できませんが、旗竿地の2号棟は路地状部分を利用して、駐車スペースを2台分確保できるというメリットがあります。

ただし、間口2mピッタリの場合は、車を入れるのは極めて難しいです。
日常的な駐車スペースとして利用するのであれば、間口2.5m以上は欲しいところです。
以下はゼロシステムズのスタッフ:野方 ポストの引用です。
旗竿地の物件を調査に行った時の画像です。
車庫スペースの有効幅、2.5m以下で普通車置いたらこうなるよね…
— 野方実|ゼロシステムズ|住宅診断|不動産 (@DVvR5SM29k77460) February 21, 2024
特に狭小地や旗竿地では、車だけでなく駐輪スペースの確認も忘れずに⚠️ pic.twitter.com/8cmlk3AHQQ

駐車スペースの有効幅が2.5mに満たないところに普通車を停めると、かなり窮屈です。
路地状部分の間口は 2.5m以上~3mくらいあると余裕があって良いと思います。

確かにギリギリですね。
協定地があると安心

車には内輪差というものがあります。
そこで、お互いの車庫入れをしやすくするために、内輪差部分の敷地を協定地に設定している新築物件も増えてきました。


『お互い車で踏んづけて良いですよ』という感じです。
こういう部分も、旗竿地を検討するときのチェック要件と言えます。
協定地に関する記事はこちらです
建売住宅の分譲地でときどき見かける三角部分の意味💡
旗竿地の陽当たりについて


だけど・・・旗竿地は目の前に家が建っているから陽当りが悪そうに感じますが、実際どうなのでしょうか?

敷地の方位次第なので、物件を見てみないと何とも言えません。
南道路の物件であれば、2号棟の南側に1号棟が建っているので、陽当りが悪い可能性があります。
しかし、南道路ではない場合、南面が開けていれば旗竿地であっても陽当りが良い可能性があります。
旗竿地の場合は広告図面だけで判断せず、現地で陽当りを目で見て判断することが大切です。
まとめ

今回の旗竿地のお話をまとめますと・・・
- ・旗竿地は間口に注意
- ・駐車スペースを考えると間口2.5m以上欲しい
- ・協定地があると使い勝手が良くなる
- ・旗竿地の陽当りは広告図面だけでは判断できない

旗竿地
車好きなら
悪くない
一般的に間口が狭い旗竿地は、整形地に比べて価格が安くなる傾向にあります。
しかし、路地状部分を有効活用することにより、使いやすい場合もある。
という考えをまとめてみました。

なるほど。今日も勉強になりました。
田中先生ありがとうございました。
不動産せんせい田中の【教えて不動産の知恵袋】
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