【囲い込みの実態】大手不動産仲介会社の闇!実際に電話してみた!物件売却時に不動産屋に騙されない注意点!
【囲い込みの実態】大手不動産仲介会社の闇!実際に電話してみた!
囲い込み問題
高度に情報化が進んだ現代でも、不動産業界には「囲い込み」という闇があります。
この問題は、不動産会社によるユーザーへの裏切り行為とも言われています。
近年この囲い込みが問題視され、法整備も始まりました。
しかし、それでも、無くならない囲い込み。
今回は、より巧妙になった囲い込みの手口と不動産業界の闇について、深掘り解説していきます!
今回のテーマ『不動産売却の闇!大手の囲い込み問題!』

田中先生。
本日もよろしくお願いします。
本日のテーマは
『不動産売却の闇!大手の囲い込み問題!』
ということですが、今一度『囲い込み問題』とは、どういう問題なのか教えてください。
『囲い込み』とはなにか?

『囲い込み』とは
- ・売主から依頼を受けた不動産仲介会社が
- ・他の不動産仲介会社からの客付け行為を意図的に拒否して自社で買主を見つけることで
- ・売主と買主の双方から仲介手数料を得る『両手取引』を狙う行為
囲い込みをされると、物件の売却をしたい売主ユーザーが不利益を被ることになります。

不動産業界の闇を感じますね。

そうですね。
そこで今回は、この囲い込み問題について詳しくお話していきます。

ぜひお願いします!
それでは、今回は↓こんな感じ↓で進めて行きます!
※記事は撮影前の原稿を元に要約しております。そのためYouTube動画と内容が異なる部分がございます。
動画を再生しつつ読み進めください。
大手不動産仲介会社は囲い込みをしているのか?

まずは『大手不動産仲介会社は囲い込みをしているのか?』という質問を頂きましたので、ご紹介します。
質問:大手不動産仲介会社は囲い込みしている?
田中先生、中島さんこんにちは!
チャンネル登録をしていつも観ています!
私は都内にマンションを所有しており、売却を考えていました。
そこで、大手不動産仲介会社に専任媒介契約を依頼し、売却活動を進めてもらうことにしました。
その後、学生時代の友人が地元の不動産会社に勤めていたことを思いだし、その友人にも相談しました。
すると、彼が「早期売却のためにポータルサイトに広告を出して協力できる」と言ってくれました。
その友人がレインズを見て、大手不動産仲介会社に物件の在庫確認をしたところ、「現在1番手が検討しているから紹介はご遠慮ください」と言われたそうです。
しかし、私はその”1番手”の話を一切聞いていませんでした。
「これは明らかに囲い込みをして、両手手数料を狙っているのでは?」と思い、担当者に抗議の連絡を入れました。
しかし、担当者は「囲い込みはしていません」と否定。
それでも納得がいかず、再度友人に確認をお願いすると、今度は「物件の紹介は可能になったが、広告掲載は断られた」とのこと。
私は「早く売りたいから広告を出してほしい」と考えていたのに、私の意向に反して広告掲載を拒否されるのは、ある意味で囲い込みと同じで納得できません。
結局、この大手不動産仲介会社との媒介契約を解除しました。
こうした経緯から、「やはり大手は囲い込みをするのでは?」という不信感を持ちました。
もし、私の友人が不動産会社に勤めていなかったら、囲い込みされていることに気づかず、物件が売れないままだったかもしれません。
実際のところ、大手不動産仲介会社は囲い込みを頻繁に行っているのでしょうか?
囲い込み被害者 さんからのご質問

囲い込み被害者さん、ご質問ありがとうございます。
不動産業界ではよくあること

さて今回のご質問は、大手不動産仲介会社の囲い込みについてですね。
この話、不動産業界では昔からよくあることなんです。
大手不動産仲介会社は、物件をレインズに登録しても積極的に他社へ紹介しません。
『図面作成中』とか『1番手が検討中』などと言い訳をして、しばらくの間、囲い込むケースが多いです。
画像引用:レインズ
レインズの仕組み

囲い込んでいる間に自社で買主を見つけて、両手取引を狙っているということですね。
■多くの不動産仲介業者は『両手取引』を狙っています

そういうことです。
囲い込みが行われると、売主にとって大きなデメリットがあります。
具体的には、物件情報の露出が制限されるため、買主候補の件数が大幅に減ってしまいます。
レインズに登録した直後、本来であれば多くの不動産会社が物件情報を共有し、買主を探すはずです。
しかし、大手不動産仲介会社が「1番手がいる」と言い訳をして囲い込みをすると、他の不動産仲介会社はその物件を紹介できなります。
その結果、買主が見つかるまでの時間が長引くことになります。

大手不動産仲介会社は、専任を預かって、2~3か月経過しても売れない場合は、売主に値下げを提案してきます。

売れなければ「値下げしましょう」と、言ってくるわけですね。

そうです。
囲い込みの事情を知らない売主は、「売れないならしょうがないか…」と値下げを受け入れて、そのまま販売活動を継続します。
このように囲い込みされると、結果的に売却価格が下がるリスクが高まります。
■囲い込みされると 売主/買主 共にデメリットが発生

売れない原因が囲い込みであっても・・・ですね。
売主としては、1日でも早くできるだけ高値で売りたいはずですよね。

そうです。
専任業者が直接客付けをして『両手手数料』を狙うために行う『囲い込み』のせいで、売主にとって不利になってしまうわけです。

専任業者にとっては、その方が儲かるのはわかりますけど、酷いですね。
これは売主にとって非常に大きな損失ですね。
よくわかりました。ありがとうございます。
囲い込みの実態データ

次は『囲い込みの実態データ』ですが、そういう情報があるんですか?
ダイヤモンド不動産研究所の記事を元に解説

そうなんです。
今回はダイヤモンド不動産研究所が出している記事がとても良かったので、その記事を参考にお話ししていきます。
記事では、大手不動産仲介会社における『囲い込み』の実態と、それに関連する『両手取引比率』の高さが指摘されています。
■ダイヤモンド不動産研究所の記事(2025年3月25日)
大手不動産仲介は「囲い込み」が蔓延?! 住友や三井などは40%以上! 売却時は両手比率が高い会社に注意を![]()
「囲い込み」は不動産売却において売り手に大きな機会損失となる。そのため、囲い込みを行わない不動産仲介会社を選びたいところだ。
そこで、囲い込みにつながる「両手取引比率」がどのくらいなのかを試算した。まずは下表を見てほしい。これは大手から中堅の不動産仲介会社について、最新(2024年3月期)の「両手取引比率」と「手数料率」を算出したものだ。出典:ダイヤモンド不動産研究所
詳細は引用元を画確認ください

こちらは公益財団法人不動産流通推進センターのデータを基に作成されており、取扱高順に掲載されています。
2024年3月期のデータによれば、主要な不動産仲介会社の『両手取引比率』は大手から中堅の不動産仲介会社31社のうち、14社で40%を超えていることが明らかになっています。
大手3社では、
- 住友不動産販売:52.63%
- 三井のリハウス:43.49%
- 東急リバブル:29.10%
『両手取引』自体は違法ではない

『両手取引比率が高い会社ほど、囲い込みが行われている可能性が高い』ということですね!

そういうことです!
不動産売買における仲介手数料は、成約価格の3%+6万円+消費税と、宅地建物取引業法で定められています。
『手数料率』を見ると、3%を大きく超えています。
これは仲介手数料を、売り手からだけではなく買い手側からも得ていると考えることができます。
■『両手取引』したがる理由


なるほど。
でも両手取り自体は違法ではないですよね?

そうです。違法ではありません。
不動産仲介会社は売り手と買い手の両方の情報を持っています。
それぞれの希望条件が合った結果として取引が成立し、それをたまたま一つの不動産会社が仲介していた。
という場合なら問題はありません。
不動産仲介会社からすると、両手取引は手数料が2倍になる美味しい取引です。
両手取引にしたいと考える不動産仲介会社が多いのは当然です。
しかし、不動産仲介会社がレインズに登録された物件情報を見て専任業者に問い合わせをしても、無視をしたり、「もう一番手がいます」など、嘘をついて断ってくることがあります。
これは問題です。

本当に成約する希望者がいるなら良いですけど・・・仲介業者としては、それ以上のことは聞けないですよね。
『囲い込み』は違法

そうなんですよ。
他の仲介業者からは、確認のしようがない方法で物件を囲い込みまれてしまいます。
このような囲い込みは当然、違法行為になります。
不動産仲介会社が自ら買い手を見つけるまで、ずっと囲い込み行為を続けることができてしまいます。
囲い込みされると、売り手は早期に物件が売れる機会を逃してしまいます。
売れない期間が続くと、更なる値下げを余儀なくされ、大きな損失につながります。

法律の抜け穴をついて独占販売をしているような感じがします。

囲い込みは、他の仲介業者だけでなく、売却を依頼している売主自身も気がつき難い、難しい問題です。
囲い込みの疑いがある会社に電話してみた

それでは次は『囲い込みの疑いがある会社に電話してみた』ということですが、実際の音声があるんですね!

そうなんです。
大手不動産仲介会社の囲い込みは実際どんな感じなのか?
実際に電話をしてみました。
■囲い込みされていた際の電話内容
- 大手仲介会社
- お電話ありがとうございます。〇〇〇〇でございます。
- 田中
- お世話になります。ゼロシステムズの田中と申します。レインズを拝見したのですが物件の在庫確認をさせてください。
- 大手仲介会社
- ・・・はい。
- 田中
- 東京都〇〇区の〇〇マンションで〇〇〇〇万円ですがご紹介可能ですか?
- 大手仲介会社
- いま、お話入ってます。
- 田中
- ご紹介はできないということですかね?
- 大手仲介会社
- そうですね。


切られちゃいましたね。

昔からこの大手不動産仲介会社は、相手が同業者だとわかるとテンションが下がって態度が急変しまして・・・。
囲い込み中の物件は、こんな感じでガチャ切りします。

この対応は社会人としてかなりマズイですね。

これが、両手手数料率40%以上の大手不動産仲介会社が、我々同業者がレインズを見て在庫確認をした時の電話対応です。

正直電話したくないです。

確かに気分悪いですよね。
30年くらい前から今に至るまで、大手の対応は変わらないです。

ということは、未だに囲い込みの実態は変わらないということですね。
まさに大手不動産仲介会社の闇ですね。
目の当たりにさせていただきありがとうございました。
不動産会社が行う囲い込みの手口

次は、コチラ。
『不動産会社が行う囲い込みの手口』ですが、実際どんな手口があるんですか?
囲い込みの手口は主に4つ

囲い込みの手口は主に4つです。
■他社からの問い合わせを拒否する

他社からの問い合わせを拒否するのは王道です。
他の仲介会社から「購入希望者がいる」との問い合わせがあっても「既にお話が入っていて売り止めです」などと偽って断ります。
■物件情報の非公開

不動産取引では、レインズに登録する事が義務となっていますが、一般媒介にすることで登録義務を無くし、自社だけで情報を抱え込む。
■内見の制限

他社の顧客による内見を意図的に制限し、自社の顧客だけに内見を許可します。
他社経由で内見しようとしても「時間が合わない」など色々と言い訳をして、内見できないような工作します。
■買付を提出しても契約させない

なんとか内覧に漕ぎ着けて、買い付けを提出しても「売主と連絡が付かない」と言われる。
買い付けを送っても、担当者から折り返しの連絡が一切い無い。
連絡が付いたと思えば「既に自社で客付けをして契約されています」というケースもあります。

折り返し連絡しないのは、時間稼ぎなんですね。
こういった囲い込みをしている仲介会社を見抜く方法はあるんでしょうか?

それは次のトピックでお話ししますね。
囲い込みをしている仲介会社の見抜き方

それでは最後『囲い込みしている仲介会社の見抜き方』です。
田中先生、解説お願いします。
セカンドオピニオン的に調査する

囲い込みを見抜く方法として一番手っ取り早いのは、セカンドオピニオン的な不動産会社を使うことです。

セカンドオピニオン的な不動産会社を使う?
どういうことですか?

例えば、私が電話をしたように、第三者の不動産会社にお願いして、レインズから専任の不動産会社に、その物件の在庫確認をしてもらうことです。

なるほど。
それで「お話が入っている」などと言われて物件情報を出してもらえなければ、囲い込み確定ですね!
その業者の両手取引の比率を調べる

そういうことです。
他には、先程ご紹介した両手取引の比率を調べるのも一つの手段です。

ゼロシステムズでも田中勲の売却相談室として、売却もやっているんですよね。
ゼロシステムズの売却相談はこちらです
田中勲の不動産売却相談室

ゼロシステムズの場合は、お客様から物件の売却を依頼されて、レインズに登録したら、完全に売主側のエージェントとなります。
そして、自ら客付けをしないようにしています。
ですので、ゼロシステムズの手数料率は 3%です。

自ら客付けしないということは、広告活動はどうなるんですか?

レインズに登録することにより、他の複数の不動産会社がSUUMOなどのポータルサイトに無料で登録してくれるので、しっかり広告されることになります。

なるほど。
囲い込みをしている仲介会社は、他の不動産会社による広告活動は許可しないんですよね?
自ら客付けをしないとなると、売主にとって何かデメリットはないんですか?

囲い込みをしている仲介会社は、他で客付けしされたくないので、許可しません。
デメリットもありません。
逆に、多くの仲介会社が客付けし易くなるので早期売却に繋がります。
もう一つ、売主側にとって大きなメリットがあります。
売主側のエージェントに徹することができるので、不利な条件の買付が入ったしても、売主の立場になって契約条件を交渉することができます。

専任業者が自ら客付けをしないのですから、囲い込みのしようが無いということですね?

そういうことです。
販売状況は売主と共有しているので、リアルタイムで問合せ状況や広告掲載情報なども把握できます。

かなり透明化されているということですね。
国が囲い込みに対して行なっている対策とかは無いのですか?

2025年1月1日より、法律が改正されて囲い込み対する規制を強化されました。
しかし、未だに囲い込みは横行しています。

今ではYouTubeでたくさん学んだりできますから、知識をつけておくことが大切ですね!

その通りですね!

田中先生、今回も大変勉強になりました。
ありがとうございました!
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