【新築戸建市場】今、家を建てると、いくらかかるのか?
大手ハウスメーカー平均5,000万円超!物価高騰が建築費値上りに直撃!

【新築戸建市場】今、家を建てると、いくらかかるのか?

建築費の高騰はいつまで続くのか!?
今、注文住宅で家を建てると、いくらくらいかかるか ご存じですか?
ダイヤモンド不動産研究所の調べによると、積水ハウスで注文住宅を建てた場合の平均価格は、5,248万円というデータが出ています。
近年は都心のタワーマンションの高騰が話題になっていますが、一戸建ての建築費もかなり高騰しています。
今回は、今、土地を買って、家を建てるには、いくらかかるのか?
建物のグレード別に深掘り解説していきます。

出典ダイヤモンド不動産研究所 – 大手ハウスメーカーの注文住宅は5000万円超えが標準に! ツーバイフォーの主流化で今後さらに高額化するか

今回のテーマ『新築を建てるにはいくらかかるのか?』

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中島

早速ですが、今回のテーマはコチラです。
『新築を建てるにはいくらかかるのか?』

※記事は撮影前の原稿を元に要約しております。そのためYouTube動画と内容が異なる部分がございます。
動画を再生しつつ読み進めください。

注文住宅の平均価格が5,000万円を超えている

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中島

今、積水ハウスや三井ホームの注文住宅の平均価格が5,000万円を超えているということですが・・・
田中先生、建築費がメッチャ値上りしていますね!

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田中

大手ハウスメーカーで建てると、ホント高いですよね~。
2024年12月以降に急上昇していて、大手ハウスメーカーの注文住宅は5,000万円超えが標準になりつつあります。

■積水ハウスの注文住宅1棟単価とZEH比率
積水ハウスの注文住宅1棟単価とZEH比率

画像引用ダイヤモンド不動産研究所 – 大手ハウスメーカーの注文住宅は5000万円超えが標準に! ツーバイフォーの主流化で今後さらに高額化するか

■各社の注文住宅の1棟単価(2023~2024年度)
  • 大和ハウス工業:プレハブ住宅4,910万円、木造4,870万円
  • 積水ハウス:5,248万円(ZEH化により5.9%増)
  • 三井ホーム:5,223万円(2023年度、最も高額)
  • ヘーベルハウス(旭化成ホームズ):5,090万円
  • スウェーデンハウス:5,000万円以上が標準(設備込みで6,000万~7,000万円)
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中島

建物だけで5,000万円以上・・・それに土地代も必要ってことですよね。

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田中

もちろんそうです。
スウェーデンハウスなんて、設備込みで6,000万円~7,000万円です。
もし、東京23区内だったら、土地代は5,000万円くらいするから、余裕で1億円オーバーです。

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中島

タワマンの価格とほぼ同じですね。

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田中

10年ほど前は、積水ハウスやヘーベルハウスで30坪の新築を建てると、2,500万円~3,000万円くらいでした。 今は、当時の1.5倍くらいしています。

2025年4月の建築費指数は142.6(2015年比)

2025年4月-建築費指数

画像引用一般財団法人建築物価調査会 – 2025年4月 建築費指数

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田中

建築物価調査会のデータによると、2015年を指数100とした場合、2025年4月の建築費指数は142.6です。

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中島

10年前と比べて、1.42倍ということですね。

ローコストの注文住宅で有名なタマホーム等はどうですか?

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田中

タマホームは2,800万円くらいです。
10年くらい前は2,000万円くらいでしたので、大幅に値上りしています。

ただし、ローコスト注文住宅の業界では、最初は建物本体価格を安く提示する傾向にあります。
最初は建物本体工事費を1,800万円くらいで提示してきます。

その後、具体的な見積もりを出してもらうと、設計料や屋外給排水工事費など様々な諸経費が加わり、最終的には2,700万円~3,000万円程度になるのです。

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中島

「話しと違うじゃないか!」って、なにか言いくるめられている感がありますね。

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田中

だけど、これが注文住宅のハウスメーカー業界の、見積もりの常識なんですよ。

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中島

知らないと怖いですね。

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田中

注文住宅で建てるときは注意してください。

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中島

そうなると、今、土地を買って注文住宅で建てようとすると、建物価格は最低でも2,500万円~3,000万円するということですね?

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田中


ただ、更に、安く建てるのであれば、飯田グループ系のパワービルダーの企画住宅だと2,000万円くらいで建てられるようです。

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中島

『企画住宅』というのはなんですか?

『企画住宅』とは

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田中

間取りはある程度打ち合わせできるけど、外壁やキッチン、お風呂などの設備仕様などは決まっていて、選べたとしても色くらいという、企画化されたイージーオーダー的な注文住宅のことです。

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中島

パワービルダーということは、注文住宅と言っても建売住宅と同じような建物ということですか?

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田中

そういうことです。
注文住宅よりも安く建てられるということです。

とは言え、このパワービルダーの企画住宅も10年前と比べると大幅値上りしています。
10年前だったら、1,300万円くらいで建てられましたが、今は2000万円ですからね。

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中島

値上りの比率でいうと、同じですね。

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田中

そうですね。

高額化の背景・理由として

  • ・建材価格 / 人件費 /設備費の上昇
  • ・ZEH化対応(断熱材強化)によるコストアップ
これらにより、高スペック住宅で1棟あたり単価を引き上げる戦略に移行しました。


各社で値段が違うのはなぜ?

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田中

積水ハウス / ヘーベルハウス / タマホーム / パワービルダーの企画住宅 まで、断熱等級などは、全てZEH化していますからコスト増加は一緒です。

断熱等級や耐震等級などは、2,000万円のローコストの企画住宅であっても、5,000万円の積水ハウスであっても、数値上は、ある意味、同じです。

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中島

そうなると、各社ともに、どこで差別化しているんですか?

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田中

それは、付加価値です。

外壁の種類 / デザイン性 / アフターサービスのきめ細かさ
そして一番は、ブランドイメージという付加価値で、5,000万円の価値を保っています。

日本人はブランドイメージを大事にする傾向がありますしね。


ブランドイメージの良い会社なら欠陥住宅は無い?

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中島

そうなると、5,000万円の家は、絶対に欠陥住宅はないのでしょうか?

ミス工事が無いとは言えない

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田中

確かに、5,000万円の家は、2,000万円の家と比べると、現場監理のきめ細かさが違います。
しかし、絶対にミス工事がないというわけではありません。

ただ・・・住宅診断をしていると、ローコスト企画住宅の方が雑というのは事実です。

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中島

なるほど。


ハウスメーカー/カテゴリー比較

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田中

これをカテゴリー分けするとこんな感じです。

■ハイグレード注文住宅(5,000万円以上)
積水ハウス / ヘーベルハウス / ダイワハウス / 三井ホーム / スウェーデンハウス など
  • ◆向いている人
  • ・既に土地を所有している人
  • ・高級ブランド志向の人
■スタンダード注文住宅(2,500万円~3,500万円)
タマホーム / 一条工務店 / ヤマダホームズ など
  • ◆向いている人
  • ・既に土地を所有している人
  • ・高級すぎると買えないが建物にこだわりがある人
■ローコスト企画住宅(2,000万円前後)
一建設 / アーネストワン / アイダ設計 など
  • ◆向いている人
  • ・安く建物を建築したい人
  • ・こだわりは多くないが色などは自分好みで決めたい人
■パワービルダーの建売住宅(1,500万円前後)
◆一建設 / アーネストワン / アイダ設計 など
  • ◆向いている人
  • ・とにかく安く新築に住みたい人
  • ・完成を確認して購入したい人
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田中

このように注文住宅と言っても、予算帯で特徴が大きく異なります。

家を建てる場合、ハウスメーカーとして、施主との打ち合わせが非常に手間がかかります。
手間がかかる = 時間 / コスト / お金 がかかる
ということです。

ローコスト企画住宅は、顧客との打ち合わせ回数が非常に少ないのです。
打ち合わせの回数が少ないから、2,000万円で建てられるということです。

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中島

時間と人件費を削っているのですね。

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田中

そういうことです。
その打ち合わせすら全くしないようにして、究極にコスト削減を追求しているのが、パワービルダーの建売住宅なんです。

パワービルダーの建売住宅となると、2,000万円のローコスト企画住宅と同じ仕様で、1,500万円くらいの新築を建てています。

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中島

確かに究極ですね。
だからこそ、郊外になると土地が付いて2,000万円台の新築があるんですね。

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田中

そういうことです。

  • 建物に細かいこだわりがなく、とにかく安く住宅を購入したい建売住宅
  • ちょっと割高になっても、自分で選んだ土地に建てたい人企画住宅
  • 限られた予算でこだわりの家を建てたいスタンダード
  • ブランドにこだわりたいのハイグレード
このような判断基準で良いでしょう。


建築費高騰はいつまで続く

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中島

しかし、この建築費高騰はいつまで続くのでしょうか?

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田中

正直『一度上がった建築費は、なかなか下がらない』と思います。

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中島

やはり、そうなんですね。

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田中

はい。
先程の建築費指数をみてもらうとわかりますが、建材費、人件費ともに上昇しています。

2025年4月-建築費指数

画像引用一般財団法人建築物価調査会 – 2025年4月 建築費指数

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田中

日本はデフレ経済からインフレ経済に変わっていっています。
これは日本だけでなく、世界的なインフレで、お金の価値が希薄化しているからです。

急上昇はしないが、5年後には10%の上昇が予測される

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田中

建築費は、物価上昇率と同等以上のペースで連動して値上りすることが予測できます。
急上昇はありませんが、仮に物価上昇が前年比 2%のペースで続くと、5年後は 10%上昇することになります。

しかし、これは複利の計算になるので、それ以上に建築費は値上りすることになります。

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中島

なるほど。 本日も勉強になりました!
田中先生ありがとうございました!

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