欠陥住宅あるある
耐震等級・断熱等級が不足している建売住宅の実例
【欠陥住宅】実は耐震等級・断熱等級が不足している新築(建売住宅)の実態
欠陥住宅あるある
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FM76.7MHzフラワーラジオ にて毎週放送!
レギュラー番組:『不動産せんせい田中の教えて!不動産の知恵袋』
第418-2回目 (2022年7月28日放送分 後半)となります。
今回の話題
【欠陥住宅】実は耐震等級・断熱等級が不足している新築(建売住宅)の実態
欠陥住宅あるある
以下は、動画の内容に関連した情報です。
より詳しく知りたい方は、是非動画をご覧ください。
皆さま、こんにちは~。
番組MCのフジコで御座います。
『教えて!不動産の知恵袋』
それでは後半も宜しくお願いします!
さて、田中せんせい。
後半は、どんなお話を頂けるのでしょうか?
建売住宅に存在する『隠れた欠陥』
新築一戸建ての施工不良発見数グラフ
後半は、
『欠陥住宅あるある
建売住宅で発見した隠れた欠陥』
というテーマでお話をしていきます。
リスナー様からのご質問
それでは、田中せんせい!
今回もリスナーさんから、ご質問が来ていますので、回答お願いします。
ラジオネーム:ぽにお君からのご質問です。
火災につながる恐れありとの指摘
いつも楽しく聴かせていただいております。
おかげさまで、不動産の知識を色々と身につけることができ、晴れて新築一戸建てを購入するに至りました。
きっちり検査をしてもらいたいと思い、ホームインスペクションをしていただいたのですが、
「キッチン排気ダクトがフレキ管であるため、火災につながる恐れがある。」
との指摘を受けました。
ハウスメーカー側は、
「確認を取った上で施工しているので問題ない。」
とその場では回答されたのですが、後日気になったので消防署に確認をしたところ、
「内部は滑らかに仕上げることとなっているのでできればフレキ管はやめたほうがいい。」
と言う見解となり、消防署からの回答を踏まえてスパイラル管への変更をしていただけることとなりました。
このようなことってよくあるのでしょうか?
ラジオネーム:ぽにお君 からのご質問火災予防条例の見落とし
ぽにお君さん。
ご質問ありがとう御座います。
まず、火災予防条例には『アルミ製のフレキ管は使用してはならない』とは記載されていません。
しかし通常は、キッチンの排気ダクトは、アルミ製のフレキ管でなく、スパイラル管を使用します。
フレキ管
スパイラル管
火災予防条例では、
『排気ダクトは曲がりおよび立下りの箇所を極力少なくし、内面を滑らかに仕上げること』
『耐食性を有する鋼板またはこれと同等以上の耐食性および強度を有する不燃材料で造ること。』
とされています。
そのため、内面が蛇腹状で滑らかでなく、柔らかく強度がないアルミ製のフレキ管は『適切ではない』というのが一般的な解釈になります。
ところが、建築確認検査機関の完了検査では、このキッチンの排気ダクトの素材についてはチェックがありません。
その為、この条例を知らずに、アルミ製のフレキ管を使用している新築一戸建ても少なくありません。
スパイラル管+ロックウール管で適切に処理されたダクト
こういう細かい部分は、住宅診断しないと分からないですよね?
そうですね。
売主も買主も両方知らないで『実は防火違反だった。』ということもあります。
なるほど。
隠れた欠陥という感じですね。
そうですね。
そこで、今回は、新築(建売住宅)で発見した
『表面上には見えない隠れた欠陥住宅あるある』
についてご紹介します。
これから新築を買おうと検討している人は必見の回ですね。
それではお願いします。
隠れた欠陥① 『床下の濡れ』
新築住宅の床下の濡れ
隠れた欠陥住宅あるある1つ目は、
『床下の濡れ』です。
これらの写真は、全て新築の床下です。
新築に見えないくらい汚い床下ですね。
床下が濡れている原因は
- ・給排水管からの水漏れ
- ・雨水侵入
- ・床下の通気不良による結露
この写真のように床下で結露を起こしていると、建物の寿命にも関わりますので是正が必要になります。
『是正』というのは、売主側で直してもらうという事ですか?
そういうことです。
ゼロシステムズでは、住宅診断で不具合を発見した場合は、引渡しまでに是正するように売主側へ依頼します。
それなら安心ですね!
隠れた欠陥② 『床下の断熱材不良』
床下の断熱材不良
次に、床下の断熱材施工不良です。
この写真は、見てすぐにわかると思いますが、床下の断熱材がしっかり固定されていないため、重力に負けて下に落ちています。
内断熱工法
床下は外気と同じ扱いになりますので、床下には断熱材が必要になります。
このように床下の断熱材に施工不良があると
「住宅性能評価で断熱等級4や5ですよ。」と謳われていても、実際はその基準を満たしていないことになってしまいます。
あとは、床下を覗いて、ゴミや残置物が多いと、現場監理がいい加減なのでは・・・と疑ってしまいますよね。
床下の残置物
そうですね。
他の所まで手を抜かれていないか心配になります。
隠れた欠陥③ 『壁内の断熱材不良』
壁内の断熱材不良
今度は、壁の中の欠陥です。
まずは、断熱材の施工不良です。
断熱材の施工不良は、目視では分かりませんので、赤外線サーモグラフィーを使用した非破壊検査で確認します。
壁の中の断熱材の施工不良があると、住宅性能評価で断熱等級4や5と言っていても、当然、基準を満たしていないことになります。
隠れた欠陥④ 『石膏ボードのビスピッチ違反』
ビスピッチの調査
次は、石膏ボードのビスピッチ違反です。
石膏ボードを固定しているビスは、建物が完成してしまうと、壁紙で隠れて見えなくなってしまいます。
そのため、ゼロシステムズで住宅診断するときには、金属探知機やネオジウムマグネットを使用します。
強力な磁力のネオジウムマグネットで、壁紙の上から建物を傷つけずにビスの位置をピンポイントで見つけ出すことができます。
ネオジムマグネットを使ったビスピッチ調査
現代の新築一戸建ての耐震は、壁量計算が重要になります。
本来20㎝~30cm以内のビスピッチが、手抜き工事されると60cm以上の間隔で打たれていることがあります。
そうなると、石膏ボードが貼られてないという扱いで、壁量計算することになります。
「住宅性能評価で耐震等級3の最高等級を取得しています。」と言われていても、実際はそこまでの耐震性能を満たしていないことになってしまいます。
あまり皆さん認識がないのですが、ビスの打ち方で手抜き工事をされると、耐震性能にまで影響することになります。
石膏ボードのビスピッチ
ビスピッチは耐震上、重要なんですね。
そうです。
『たかがビスピッチ、されどビスピッチ。』です。
隠れた欠陥⑤ 『天井裏の欠陥』
小屋裏断熱材の施工不良
次は、天井裏の欠陥をご紹介します。
比較的多く発見するのが、小屋裏や天井裏の石膏ボードや断熱材の施工不良です。
この状態では防火違反になります。
小屋裏とか天井裏とか・・・
何でこんな欠陥住宅が出来るのですか?
新築一戸建ては、完成すると、建築確認検査機関の検査員が完了検査をします。
一般に『役所の検査』と呼ばれているものです。
この完了検査では、以下が建築確認申請どおりに建築されているかの確認検査をするだけです。
- ・配置
- ・間取り
- ・採光
- ・斜線制限
そのため、このような防火違反の新築であっても完了検査に合格して『検査済証』が発行されてしまいます。
そうなると防火違反を知らずに住んでいるという人も多そうですね。
そうなんです。
築10年以上経過した中古一戸建ての住宅診断をすると、半分近くで、このような防火違反を発見します。
防火違反の発見数割合
ゼロシステムズの診断は年々グレードアップ
やっぱり住宅診断をしないと怖いね~。
そう思います。
そのため、ゼロシステムズでは1つの物件に対して経験豊富なスタッフ3名が
- ・住宅診断
- ・耐震診断
- ・物件調査
また、一般的な住宅診断だけでなく
- ・赤外線サーモグラフィーによる非破壊検査
- ・シュミットハンマーによる基礎の圧縮強度の測定
- ・高圧線から発生する電磁波(磁場)の測定
- ・ホルムアルデヒド濃度測定
- ・放射線量の測定
- ・ファイバースコープカメラによる細部の画像診断
- ・特殊撮影による屋根の画像診断
ゼロシステムズの住宅診断についてはこちら
住宅診断の総合メニュー
なんだか以前よりも診断内容がグレードアップしていませんか?
そうなんです。 住宅診断や物件調査は、経験を重ねることで『この部分も確認するべき』と、年々診断内容が増えています。
買主にとっては安心ですね。
ゼロシステムズは、今年(2022年)で創業12年になるのです。
仲介手数料無料で、この内容の住宅診断も無料で行なうと、買主にとって条件が良すぎるためか、いまだに怪しまれることが多くて、それがずっと悩みなんですよ。
それ、昔から言ってましたよね。
そうなんです。
ですので、ゼロシステムズの仲介を通じて契約される場合は、必ず私自身も物件を診て、私がお客様とお会いしてご説明するようにしています。
住宅診断や耐震診断、細かい事務手続きについては、私よりも優秀な専門家スタッフが対応していますので、ご安心ください。
今回は、以上となります。
田中せんせい。
ありがとう御座いました。
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