【建売住宅】これは欠陥か?飯田グループの新築を購入して自ら床下に潜って発見した〇〇!
【建売住宅】これは欠陥か?飯田グループの新築を購入して自ら床下に潜って発見した〇〇!
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今週放送の動画をご紹介
FM76.7MHzフラワーラジオ にて毎週放送!
レギュラー番組:『不動産せんせい田中の教えて!不動産の知恵袋』
第500-3 (2024年5月02日放送分 その③)
となります。
今回のテーマ『これは欠陥か?建売住宅を購入したけど想定外!』
FM鴻巣フラワーラジオ
不動産せんせい田中の『教えて!不動産の知恵袋』
それでは田中先生。
次は、どんなお話をしていただけるのでしょうか?
次のお話は・・・
『これは欠陥か?建売住宅を購入したけど想定外!』
というテーマで、2人のリスナーさんからいただいた質問にお答えする形で進めて行きます。
新居の床下通気に不安がある
それでは早速ですがフジコさん。1人目のリスナーさんからの質問をご紹介お願いします。
承知しました。
ラジオネーム:とくはるさん からのご質問です。
質問:新居の床下を探検してみたのですが・・・
みなさまこんにちは
いつもyoutubeで楽しく拝見しております。
飯田グループの建売住宅を購入して1ヶ月です。
この度、装備を整え床下探検に出たのですが、気になる箇所を発見しました。
家の角で風呂場の下エリアにおいて、通気パッキンは見えるのに明かりが無いのです。
何とか近寄ってみると気密シートなのか断熱材の袋か分かりませんが、ボードからはみ出したものが通気を塞ぐように垂れ下がっていました。
手の届くものはその場で切り取り作業を行い、難しいものはテープで張り上げました。
※写真は切り貼り作業をした後のものしかありません
今更ですがこれは切って良かったのか残しておいて良かったのか分かりません。また、この様な状態は良くあることでしょうか。
田中先生にご教授いただけるとありがたいです。よろしくお願いします。
ラジオネーム:とくはるさん からのご質問
ラジオネーム:とくはるさん ご質問ありがとうございます。
基礎パッキンの通気部分が塞がれている?
ご質問の内容を整理しますと・・・
飯田グループの建売住宅を購入して1ヶ月。ご自身で点検口から床下に侵入して床下を調べてみたということですね。
そこで、浴室の床下をみたら、基礎パッキンから外部の光が見えなく、さらにそこにはシートのようなものがはみ出しているので、適切に通気が取れていない欠陥住宅ではないか?
と心配になっているということですね。
そうのような感じですね。
それでは、とくはるさんからお送りいただいた写真を見てみましょう。
■基礎パッキンの通気口が塞がれている
基礎パッキンの隙間から光が漏れていない
写真を拝見した限りは、ご質問者様の言うとおり基礎パッキンの隙間から外部の光が漏れていませんので、この部分の基礎と土台には隙間が無く、密閉されているようです。
■はじめから床下に断熱材がついている仕様
ユニットバスの床下断熱
この写真を見た限りは、はじめから床下に断熱材がついている仕様のユニットバスのようです。
お送りいただいた写真を見ただけで、直接現場を拝見したわけではないので、正確なことは申し上げられませんが・・・この物件のユニットバスは、床下断熱材、気密パッキン、石膏ボードで気密層を確保しながら、耐力壁1.5の耐震等級3を確保している仕様だと推測します。
■垂れ下がっていたビニールは断熱材の切れ端
何かビニールのような物がボード内部からはみ出していたので、これを切ってご自身で取り除いたとのことですが・・・これは恐らくイゾベール社製の断熱材の切れ端です。はみ出している部分を切って、織り上げてテープで貼り付ける分には問題ございません。
画像引用:イゾベール – イゾベール・スタンダード
大量生産するパワービルダーは、そのような雑な施工が目立ちます。
重ねて申し上げますが、あくまでも数枚の写真だけを見ての感想ですので、問題あるか?ないか?の判定はできません。ご了承ください。
■フラット35の基礎断熱仕様書を確認
基礎断熱仕様書
近年では、ZEH住宅や長期優良住宅など、省エネ性能が高い住宅に注目が集まっています。
ゼロシステムズで新築建売住宅の住宅診断をしますと、このような浴室の断熱欠損は非常に多く発見されます。
特に、ユニットバスの床下に断熱材が無い場合は基礎断熱にすることが記載されています。これは、住宅金融支援機構(フラット35)の仕様書にも記載されています。
そのため近年の省エネ性能が高い住宅では(浴室の下だけ床下断熱にするのではなく)この基礎断熱となっている物件が多いです。
■ユニットバスの床下断熱について
ユニットバス床下断熱
このように、ユニットバスの床下に断熱材が無い場合は、基礎の内側に断熱材を施工する必要があります。この場合、ユニットバス床下の通口を断熱材で塞いで適切に通気留めをする必要があります。
■適切に断熱されていない例
断熱材の不具合
適切に通気止めをしていないと断熱欠損が発生してしまい、仕様上で長期優良住宅やZEH住宅を謳っていても、浴室に隣接する空間が冷えてしまう原因となります。
■内断熱工法の解説
住宅の断熱材は、外部と内部の境目に設置するものです。
■内断熱工法の断面イメージ
内断熱工法
しかし、仕様書や図面上では省エネ性能が高くても、実際に施工する業者や現場監督がいい加減だと、床下の断熱材が垂れ下がっていたり、断熱材が落ちていたりすることがあります。最初から断熱材が入っていないということもあります。
■断熱材の不具合例
断熱材が垂れ下がっている例
断熱材が落ちている例
断熱材が入っていない例
そのため、新築の建売住宅を購入するときには、専門家による住宅診断を実施してから契約することを推奨しております。
なるほど。
最初から断熱材が入っていないとなると、知識が無ければ元々そのような仕様なのかと勘違いしてしまいそうです。
やはりプロに見てもらうことが大事ですね。
入居後に近所から悪臭が漂ってくることに気づいた
それでは、フジコさん。次の質問をご紹介してください。
承知しました。
ラジオネーム:メルピーさんからのご質問です。
質問:入居後に悪臭が漂ってくることに気づきました
田中先生、フジコさん。こんにちは。いつも説明が分かりやすく、楽しく拝見させていただいております。
質問です。先日、念願の建売戸建て住宅を購入いたしました。
実際に住み始めたある日、家の少し先に畜産農家があったようで、それまでは感じたことがなかった匂いが風に乗って漂ってきました。
匂いは風向きにより匂う日もあれば匂わない日もあります。
購入前に何度か現地に足を運んだときには全く感じませんでした。
現地に行った際にもし匂いがしていたら、生活環境として検討する項目のひとつになっていたかと思います。
住居周辺の匂いについては購入前に不動産会社より何も説明など無かったのですが、説明の義務などは無いのでしょうか?
田中先生、教えてください。
よろしくお願いいたします。
ラジオネーム:メルピーさんからのご質問
ラジオネーム:メルピーさん。
ご質問ありがとうございます。
『嫌悪施設』の説明義務
住んでみたら畜産農家の異臭がするということですね。
このような悪臭の発生源のことを、一般的に『嫌悪施設』といいます。
嫌悪施設??
■嫌悪施設とは
はい。
嫌悪施設は、悪臭だけでなく、騒音や振動の発生、煤煙や臭気の恐れ、危険を感じさせる、心理的に忌避(きひ)されるものなども含まれます。
しかし嫌悪施設の明確な定義はありません。嫌悪感を抱くかどうかは個々の感覚により異なります。
不動産会社から『風向きによって、臭気を感じる日もあれば感じない日もある』と説明されなかったことが、重要事項説明義務違反になるかどうかは、嫌悪施設までの距離や悪臭の程度、その場所で居住する際の生活上の影響度など、社会通念と照らし合わせて判断されることになります。
■契約不適合責任を問うために必要なこと
メルピーさんが、これを理由に契約不適合責任として、代金減額請求権や損害賠償請求権、もしくは契約解除権を行使して不動産会社に責任を問う場合は・・・
- ・契約前にこの悪臭を知っていたら契約しなかった
- ・この悪臭により生活に支障をきたしている
不動産会社より説明がなかったということですが、近年では建売住宅の売買契約にともなう重要事項説明書では、このようなトラブルを避けるために、ありとあらゆる注意事項が最後の備考に記載されていることが一般的です。
重要事項説明書の特記事項に関してはこちらの記事をご覧ください↓
【こんなことまで書いてるの?】めっちゃ長い!重要事項説明書の特記事項に潜む意外な真実
今回の標語
今回は以上になります。
今回の標語
それでは田中先生。
今回も五・七・五の標語にまとめてください。
はい。では行きます!
トラブルを
回避するため
専門家
不動産トラブルを事前に回避するためには、建築士や宅建士などの経験豊富な専門家による建物診断や物件調査を行うことが大切です。
ありがとう御座いました。
不動産せんせい田中の【教えて不動産の知恵袋】
次回もお楽しみに!
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