【値引交渉】値下げできる物件の特徴?不動産の値引交渉の秘訣を解説!
【値引交渉】値下げできる物件の特徴?不動産の値引交渉の秘訣を解説!
YouTubeチャンネル
今週放送の動画をご紹介
FM76.7MHzフラワーラジオ にて毎週放送!
レギュラー番組:『不動産せんせい田中の教えて!不動産の知恵袋』
第516-2 (2024年8月22日放送分 その②) となります。
※記事は動画を元に校正/編集しております。そのため、言い回しなど本編と異なる部分がございます。
今回のテーマ『新築建売住宅の値引交渉の秘訣』
FM鴻巣フラワーラジオ
不動産せんせい田中の『教えて!不動産の知恵袋』
不動産せんせい田中の教えて不動産の知恵袋!
皆さま、こんにちは!
番組MCのフジコで御座います。
田中先生、中島さん。 後半も引き続き、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
早速ですが、田中先生!
後半では『建売住宅の値引交渉』について教えてもらいたいのですが宜しいですか?
もちろんです!
家電とかだったら、ケーズデンキの店員さんに「ヤマダデンキの方が、いくら安かったですよ」とか言って、値引交渉するじゃないですか?
30万円の冷蔵庫なら、頑張って1割引きの3万円位だと思うんです。
でも、家って、元々の価格の桁が違うじゃないですか?
家は何千万円もしますからね。
そうなんです。
リスナーさんからも、値引交渉に関するお便りが届いていました。
フジコさん、このお便りのご紹介お願いします。
承知しました。
ラジオネーム:saiさん からのご質問です。
質問:値引交渉について教えてください
田中先生、中島さんこんにちは。
早速ですが、建売住宅の購入時に値引交渉できたらと考えているのですが、相場観がわかりません。
約3,000万円の物件だったとしたら、どれくらいの金額を提示するのが良いでしょうか?
また値引交渉はどのタイミングですれば良いのでしょうか?
教えてください!
ラジオネーム:saiさん からのご質問
ラジオネーム:sai さん。
ご質問ありがとうございます。
■値引交渉が通るラインを知りたい
・・・というワケですよ、田中先生!
3,000万円の物件を値引交渉したとして、さっきの家電に例えると、一割引ってとんでもない額になると思うんです。
30万円の1割引で3万円値引なら、3,000万円で300万円の値引額を提示してもいいものなのか?
どれくらい安くしてもらえるものなのか?
想像がつかないです。
あんまり高額な値引額を吹っかけるのも、印象が悪いじゃないですか?
でも、少しでも安く買いたい気持ちはあります・・・。
値引交渉のラインがあるなら、ぜひ教えて欲しいです。
わかりました!
では、『新築の建売住宅の値引交渉の秘訣』についてお話していきます。
ぜひ、お願いします。
不動産で ○割引き ○%引き と言う値引きは無い
通常では、不動産の価格交渉で“1割”とか”○○%” 値引して欲しいという交渉はありません。
例えば「物件価格1割分の300万円値引して欲しい」と交渉してしまうと、売主側からは相手にしてもらえないことが殆どです。
そうなんですね。
では不動産の値引交渉は、どんな感じですればいいんでしょうか?
以前、田中先生は「値引交渉する時には、まず買付証明書を出さないといけない」っておっしゃっていましたよね。
値引交渉のタイミングに関する記事はこちらです↓
新築建売住宅の値引き交渉を成功させるタイミングとポイント
よく覚えていましたね、フジコさん!
そうなんです。
値段交渉するのであれば、『買付証明書』を書いてからじゃないと難しいのです。
『買付証明書』ってなんですか?
『買付証明書』とは
買付証明書とは「その物件を購入したい!」という意思を売主側に伝えるための書類です。『不動産購入申込書』とも呼びます。
買付証明書には、住所・氏名など、買主側の情報を記入します。そこに、値引交渉の目安となる購入希望価格を記入します。
値引交渉の目安?
どういうことですか?
例えば、価格が3,480万円の物件に対して、80万円の値引交渉をして欲しいのであれば、購入希望価格に3,400万円と記入します。
なるほど。
口頭ではなく書面で値引交渉する。ということですね。
そういうことです。
それ以外にも
- ・頭金
- ・年収
- ・勤務先
- ・勤続年数
- ・住宅ローン事前審査の状況
そこまで記入するんですか?
そうなんです。
不動産は高額ですので、買主側の資金力なども売主側に伝える必要があるのです。
「契約してもお金が支払えなければ意味がないでしょ?」
と言うことですね?
おっしゃる通りです。
■『買付証明書』 = 購入したいという意思表明
その買付証明書って、書いてしまったら買わないといけなくなっちゃいます?
そんな事はありません。
買付証明書とは、「このような買主が、この物件を、このような条件で契約したいと思っている」という意思を売主側に伝えるための書類と言えます。
よって買付提出後に、契約のための条件が整わなかった場合は、キャンセルしても違約金などのペナルティーを請求されることはありません。
逆に、買主側が提示した条件が悪ければ、売主側から断られることもあります。
なるほど。売主側から断られることもあるのですね。
買付証明書に関する記事はこちらです↓
【買付】不動産購入申込したのに買えない!!物件を抑えてもらう方法とは?
【即決はダメ】不動産購入申込書(買付証明書)を提出するタイミング!トラブルない不動産取引き!
営業マンのオーバートークの可能性
仮に中島さんの欲しい物件が3,480万円だったとします。
内覧した時、営業マンに、
「3,000万だったら買うんだけどなぁ」
と言ったとします。
480万円も安くなれば嬉しいですね。
その時、営業マンは
- 「480万円は無理かもしれないですけど、200万くらいなら交渉できるかもしれないです!」
- 「とりあえず買付を書いてみてください。それを元に頑張って交渉しますね!」
営業トークに惑わされないように
ありがとうございます!
すぐに買付証明書を書きます!!
だけど、それは多分、営業トークです!
そうなんですか!?
営業マンは買付証明書を書いてもらいたい
そもそも不動産仲介会社や現地にいる営業マンに、数百万円の値下げができる権限なんてありません。
確かに・・・。言われてみれば、そこまでの権限は無さそうですね。
多くの不動産会社のエージェントや営業マンの報酬は、インセンティブです。つまり契約件数や売上げに応じて給料が決まるのです。
そのため、まずは買付証明書を書いてもらいたい意図があります。
ですので営業マンは、不可能に思えるような無理な値段交渉でも「がんばります!」などと言って、とりあえず買付証明書を書かせようとする傾向があります。
そうなんですか!?
だけど、売主に200万円の交渉をしてくれるんですよね?
■実際は希望額で交渉をしていない?
それは、わかりません。
先程申し上げたように、極端に大きな値引き交渉は売主側に相手にしてもらえなくなる可能性があります。
そのため、買主から200万円の値引交渉の買付証明書をもらっても、実際にその金額で売主と値引交渉をしているかどうかは、正直なところ分かりません。
実際には(200万円の)値引交渉をして貰えないのですか?
断言はできませんが、よくあるパターンとしては、買付を提出した1~2日後に営業マンから連絡があって、
「一生懸命値引交渉したんですけど、200万円の値引交渉はダメで、何とか頑張って50万円の値引を引出しましたので、ぜひ契約しましょう!」
的な話になることが多いようです。
自然な感じで電話がきます
そうなんですね・・・。
だけど50万円安くなるなら買っちゃうかもしれないです。
買主としては、それなりに決心して買付を書いているので、買った気持ちになっていますからね。
そこを狙って、はなから無理な金額の値引交渉だと分かっていても、とりあえず買付を書いてもらおうとする営業マンが多いんです。
危うく口車に乗るところだった!?
中島さん、簡単にカモられそうですね。
値引交渉について、営業マンのオーバートークには気を付けてください。
値引き交渉を成立させる為のプロセス
値引交渉自体は実際にあり得ることなんですよね?
もちろん値引交渉はあります。
ここからは、営業マンのオーバートークに惑わされないために、建売住宅で値引交渉が成立するためのプロセスについて説明します。
値引き交渉の可否が判定されるまでの流れ
1.物件担当者が買付の内容を確認 |
---|
2.営業所長などが買付の内容を確認 |
3.決裁権者(本社役員や社長)へ稟議 |
4.決裁権者が値引き交渉の可否を判断 |
値引交渉する時には口頭ではなく、必ず買付証明書を使います。
①:建売住宅の売主業者には、現場ごとに担当者がいます。
買付証明書を提出すると、まず担当者が買付内容を確認します。
②:その後、営業所長が買付証明書の内容を確認します。
③:営業所長が確認した後に、本社稟議に回ります。
④:一般的に担当者や営業所長は、価格についての決裁権がありませんので、必ず本社の決裁権者が判断します。
従って、ダメ元で大きな値引きの買付証明書を提出しても、担当者や営業所長が確認する段階で「この金額では本社稟議に回せない」と断られてしまいます。
買付証明書が決裁権者に届かず、値引交渉のテーブルにすら載らない事になります。
それが『大きすぎる値引交渉は、売主側から相手にされない』と言いう意味なんですね。
そういうことです。
値引交渉をする場合は、現実的な価格を判断して買付を提出する事が、営業マンのオーバートークに惑わされない上手な値引交渉と言えます。
値下げが期待できる物件/できない物件 の特徴
『現実的な価格を判断』というのは、具体的にはどのような判断ですか?
それは物件によって異なります。
まずは、値下げが期待できる物件の特徴からお話していきます。
値下げが期待できる物件の特徴
値下げが期待できる物件の特徴は、以下のようになります。
- ①:完成直後で且つ値下げしていない物件
- これは、飯田グループなどの大手パワービルダーでは、完成在庫の物件は、早期販売の対象になります。そのため、完成したら、売主自ら100万から200万円くらい値下げすることが多いです。
- ②:前回の値下げから3ヵ月くらい経過した物件
- こちらも、売れ残っている物件と言えますので、早期処分のために、ある程度、値下げ交渉に応じやすい傾向にあります。
- ③:複数棟現場の最後の1区画
- 例えば、10棟、20棟建っている現場の最後の1区画は、安くなることもあるということです。
値下げが期待できない物件の特徴
次に、値下げ交渉が期待できない物件を説明します。
- ①:お問合せが多い物件
- 不動産の価格は、需要と供給の問題ですので、需要が多いエリアは、値下げしないでも売れるので、値引してくれないことが多いです。
- ②:新発売や値下直後の物件
- 売主は、これ以上の値引をせずに暫く様子見したい時期です。交渉には応じてもらえないことが多いです。
- ③:売主が地元不動産会社の物件
- 年間に数千棟も分譲する飯田グループやケイアイスター不動産などの大手パワービルダーであれば、売れ行きが悪い現場だったら、統計的に値下げして早期完売を目指します。
一方、年間数十棟しか分譲しないような地元不動産会社は、ちょっと売れ行きが悪いからと言って、値下げしていたら、会社として十分な利益が取れずに死活問題になります。そのため、基本的に値引きには応じない会社が多い。
なるほど。
値引交渉をする場合は、物件を見るだけでなく、分譲会社の規模にも注意しないといけないのですね。
具体的にいくらくらい下げられるのか
それでは値下げが期待できる物件の場合、具体的にいくらくらい下げられるんですか?
物件価格にもよりますが、50~100万円くらいは、チャレンジしてみても良いかもしれません。
値下げが期待できない物件の場合は、全く値引してもらえないのですか?
値下げが期待できない物件の特徴に該当する場合は、出来ても30万円くらいだと思います。
まとめ:値下げ交渉の可否は物件次第
いずれにしても、200万円の値下げ交渉は厳しいですね。
そうですね・・・。
例えば、5棟現場で建物が完成して半年くらい経つのに全棟売れ残っているような現場であれば、200万円くらい下がるかもしれません。
物件によるということですね?
そういうことです。
なるほど。今回も勉強になりました。
田中先生、中島さん、ありがとう御座いました。
不動産せんせい田中の【教えて不動産の知恵袋】
次回もお楽しみに!
SNSからも質問を受け付けております
- 住宅ローン比較サイト『モゲチェック』(外部サイト)
- ・新規の借り入れで比較
- ・借り換えで比較