アーネストワンの建売住宅を内覧・住宅診断 ~ アーネストワンの特徴は??
こんにちは。
赤外線建物診断技能師の野方実で御座います。
本日は、お客様と一緒に内覧と住宅診断をするためにアーネストワンの新築一戸建てに行ってきました。
そこで、今回はアーネストワンの特徴をお話しさせて頂きます。
アーネストワンの特徴

アーネストワンの特徴として、ポイントは以下の通りです。

建物の仕様に関する特徴
耐震性能が高い
アーネストワンの特徴として耐震性能が高いということです。
建物外周部に、地震に強い構造用面材のダイライトを使用していることと建物の形が正方形に近く壁量のバランスが良い物件が多いです。
そのため、当社で一般診断法による耐震診断を実施すると高い数値となるものが多いです。
また、飯田グループホールディングスの物件は、住宅性能評価にて耐震等級3の最高等級を全棟取得しているとCMで謳われていますが、その中でもアーネストワンは、比較的高い数値の耐震性能と言えます。

また、大きな地震が起きた時に揺れを軽減する制震金物『SAFE365』も標準仕様となっています。

構造材の欠損を防ぐための工夫
エアコン取付工事の際に、取付業者が間違って筋交いなどの構造材の欠損を防ぐために、エアコン取付位置周辺の室内壁に先行スリーブが開いています。

完成後はスリーブ位置にクロスが貼られていますが、手で触ると凹むのですぐに判ります。
参考記事:地震に強い家と弱い家の見極め方
【住宅の耐震性能】地震に強い家と弱い家の見極め方を徹底解説
オプション扱いになっている物が多い
耐震性能は高い反面、コストダウンの為にオプション扱いになっている物が多いのも特徴です。
アーネストワンの物件では、シャッター雨戸が一切付いていなくオプション(追加工事)となります。※準防火地域内のエリアでは、防火設備としてシャッター雨戸が標準装備されています。
また、網戸、カーテンレール、居室の照明器具、テレビアンテナなどは別途費用がかかります。
オプション商品については、アーネストワンの子会社でエイワンプラスというオプション会社があり、網戸やシャッターは比較的安価に購入することが可能です。
参考サイト: エイワンプラス
参考記事:建売住宅のオプション工事
建売住宅のオプション工事
駐車場がアスファルト舗装
外構では駐車場をコンクリートではなく、こちらもコストダウンの為にアスファルト舗装で仕上げている物件も少なくありません。
アスファルトの利点としては、タイヤ痕が着きにくい事、コンクリートのようなヒビ割れが入りにくいこと(目立ちにくい)があげられます。

電気自動車用のコンセントも標準で設置されていますが、通電させるには別途費用がかかります。

宅配ボックスも以前の仕様より大きいサイズになりました。

建物の仕上がりに関する特徴
『アタリ』と『ハズレ』の建物の差とは
アーネストワンなどのパワービルダーでは、徹底した工期短縮に加え、一人の現場監督が複数の物件を受け持っているために、現場管理が目が届かなくなることもあり、物件によっては、丁寧に造られて傷が少ない『アタリ』の物件と、逆に傷や不具合が多い『ハズレ』の物件の差が出ることがあります。
例えば、同じ分譲地内でも、それぞれ違う職人さんが施工していますので、1号棟の仕上がり良いけど、2号棟は傷や隙間などが多い・・・なんてことも珍しくありません。
アーネストワンの物件を住宅診断すると内装や外装に多数の傷を発見することがあります。
近年のアーネストワンは、渡し前に的確に傷を指摘すれば、積極的にリペア(補修)をして引渡しをしてもらえるようになりました。
ただし、引渡し後に発見した、傷、汚れ、隙間の類は、現状有姿としてリペアしてもらえませんので注意が必要です。
そのため、ゼロシステムズでは、引渡し後の傷トラブルを避けるために立会い時は出来るだけ傷の見落としがないように掃除をしながらチェックしています。


今回、住宅診断をした物件は、施工状況の良い「アタリ」の物件した。
キズなども少なく、玄関や階段、収納内部の納め方がとても丁寧に仕上げられておりました。




アーネストワンの物件に限らず、複数棟ある物件では、検討物件だけでなく他号棟の仕上がりと見比べると、丁寧に施工されているか、雑な施工なのか違いが判るかと思います。
またゼロシステムズの1回目の住宅診断では、「アタリ」の物件かどうかのチェックポイントについてもご説明させて頂きます。
こちらもご利用ください: 建売住宅1分間セルフチェック
参考記事:ゼロシステムズご利用の流れ
【 ご利用の流れ 】~完成物件の購入を検討中の場合
住宅診断の様子

赤外線サーモグラフィーにて断熱材の充填確認。
私は、宅建士の他に赤外線建物診断技能師という資格を取得しています。
今まで数多くの物件を住宅診断しましたが、現代の新築一戸建てでも、断熱材の施工不良を発見することがあります。
今回のアーネストワンの物件では、断熱材が適切に施工されておりました。

デジタル水平器にて床の水平レベルの確認。
木造住宅の床をデジタル水平器を使って計測すると、現代の新築一戸建てであっても、床には不陸(凹凸)があり、水平レベルが完全にプラスマイナス0レベルとなることはありません。
ただし、デジタル水平器で1000分の6を超えていると何らかの不具合がある可能性があるので、さらに詳しく調査します。
今回のアーネストワンの新築一戸建てでは、床の水平レベルも良好で適切に施工されていました。

床下木材の水分量(含水率)の確認。

床下外周部の通気確認。
床下にある給排水管で水漏れを起こしていたり、基礎と土台の間の通気(基礎パッキン)部分が、外部の化粧モルタルで塞がれていると、床下の通気が取れなく、床下の水分量(含水率)が上昇することがあります。
床下木部の含水率が高いと長い目でみて、結露や腐食の原因となりますので注意が必要です。
今回のアーネストワンの新築一戸建てでは、床下の通気状況も良好で含水率の規定値に収まっていました。

ネオジム磁石を使いビスピッチの確認。
突貫工事の新築一戸建てでは、クロス(壁紙)の下地にある石膏ボードを固定するビスピッチ(ビスの間隔)が手抜き工事をされている物件が稀にあります。
石膏ボードのビスピッチは、クロスを貼られてしまうと目視では確認することができません。
ゼロシステムズでは、建物を傷つけずにビスピッチを確認するために、ネオジウム磁石を使用してクロスの上からビスを見つけて確認します。
今回のアーネストワンの新築一戸建てでは、適切なビスピッチで良好な施工状況でした。

扉の把手に取り付け不良。

フェンスが曲がっていました。
新築一戸建てでは、人が作業して造るものですので、どのようなハウスメーカーであっても「絶対にミスがない」ということはあり得ません。
お引渡し後にトラブルや問題を避けるためには、ご契約前、または、お引渡し前に、不具合を発見して、売主側に是正(修理)してもらうことが大切です。
本日、内覧と住宅診断を実施したアーネストワンの新築一戸建てでは、軽微な不具合はありましたが、施工状態も良好で欠陥などは発見されませんでした。
お話しが進んだ場合には、ご契約前に一級建築士にて再度住宅診断を行い買主様にご報告させて頂きます。