【発覚!】防火違反・施工ミスの実態を暴露!
チェックポイントと注意点
【発覚!】防火違反・施工ミスの実態を暴露!チェックポイントと注意点。こんな建売住宅には気を付けて!その②
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FM76.7MHzフラワーラジオ にて毎週放送!
レギュラー番組:『不動産せんせい田中の教えて!不動産の知恵袋』
第488-2回目 (2024年2月01日放送分 後半)となります。
今回のテーマ『現代の新築一戸建であっても欠陥住宅は存在する』
FM鴻巣フラワーラジオ
不動産せんせい田中の『教えて!不動産の知恵袋』
皆さま、こんにちはー。
番組MCのフジコで御座います。
後半も、宜しくお願いします。
田中先生。
後半は、どんなお話をいただけるのでしょうか?
はい。前半に引き続き
『現代の新築一戸建であっても、欠陥住宅は存在する。』
というテーマで、ゼロシステムズの野方さんが (旧Twitter) に投稿した記事を元に、欠陥事例をご紹介しながら、新築一戸建てを購入する時の注意点やチェックポイントについてお話していきます。
まずは、今回のテーマに関連した質問のご紹介を、お願いします。
承知しました。
ラジオネーム:ファイン さん からのご質問です。
質問:基礎コンクリートにひび割れを見つけました
田中先生、フジコさん、こんにちは。
YouTubeでチャンネル登録をして、毎回視聴しています。
新築の建売住宅の購入を検討しています。
飯田産業の物件を内見してきましたが、土台のコンクリートにひび割れを見つけて不安になりました。
どのような点に注意して内見すれば良いでしょうか?
ラジオネーム:ファイン さん からのご質問
ラジオネーム:ファイン さん
ご質問 ありがとうございます。
コンクリートのひび割れ『クラック』について
クラックスケールでヒビの幅を調査
基礎コンクリートのひび割れということですが、住宅診断では、ひび割れのことを『クラック』と言います。
クラックは、大きく分けると『ヘアークラック』と『構造クラック』に分けられます。
この基準は平成18年に改正された国土交通省の『住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準』という書類で定められています。
■ヘアークラック
へアークラック
幅0.3㎜未満のクラックは構造体に瑕疵がある可能性は低いとされ、一般的には『ヘアークラック』と呼ばれています。
一般にヘアークラックであれば、構造耐力上主要な部分に瑕疵がある可能性は低いとされています。
髪の毛くらい細いひび割れということですね。
■構造クラック
構造クラック
幅0.3㎜以上のクラックは『構造クラック』と呼ばれ、状況によっては補修すべきひび割れとなります。
ただし、構造クラックがあるからと言って、ただちに構造強度に支障が出るというわけではありません。
クラックがコンクリート内部にある鉄筋に達すると、鉄筋の表面にある不動態被膜を破壊することになり、鉄筋が錆びて膨張してしまいます。
その膨張の圧力により、内部からコンクリートを破壊することがあります。
これを爆裂現象と呼びます。
爆裂現象
ただし、多少のクラックを発見しても、すぐに爆裂現象になることはありませんので、慌てなくても大丈夫です。
木造住宅であれば、外壁塗装のタイミングで基礎コンクリートの修繕として、左官や塗装などで修繕してクラックを埋めて、コンクリートの炭酸化反応を抑えてあげれば、標準の計画共用期間の耐用年数である65年程度は十分に持ちます。
ですが、購入前の新築でヘアークラックを発見したのであれば、売主側に補修を相談して、納得できる回答を得てから購入する方が、気持ち的にも安心だと思います。
ちなみに住宅診断を行なう私たちは、クラックスケールを携帯して、いつでもクラック幅を測定できるようにしています。
なるほど。 ラジオネーム:ファイン さん、おわかり頂けたでしょうか?
基礎コンクリートの欠陥についてはこちらもご覧ください↓
【欠陥住宅の事例】新築の建売住宅で発見した欠陥事例と注意点
半年以内に発見した新築一戸建ての不具合事例
それでは、ここからはゼロシステムズの野方さんのX(旧Twitter)から、半年以内に発見した新築一戸建ての不具合事例をご紹介していきます。
https://t.co/GTo6Q1sf8j https://t.co/s8mW0l6GRn
— 野方実|ゼロシステムズ|住宅診断|不動産 (@DVvR5SM29k77460) 2023年8月9日
ぜひ、お願いします。
1.サイディング釘の施工不良
黒い外壁だと見分けにくい👀#施主検査#外壁釘打ち不良 pic.twitter.com/RGFUWnDwID
— 野方実|ゼロシステムズ|住宅診断|不動産 (@DVvR5SM29k77460) January 27, 2024
新築の建売住宅の多くは、釘で固定するタイプの、サイディングボードという外壁材を採用しています。
この物件では、中途半端な打ち方で釘の頭が飛び出しています。
物件を見学するときには、外壁材をよくチェックして、このような状態になっていないか確認することが大切です。
2.外壁のシーリング処理の施工不良
外壁通気工法とはいえ、しっかりシーリング処理しないと。#住宅診断#サイディング#新築一戸建て pic.twitter.com/3Wo7fSRqYf
— 野方実|ゼロシステムズ|住宅診断|不動産 (@DVvR5SM29k77460) December 21, 2023
画像左側:給湯器の配管部分は、要チェックです。
外壁通気工法ですので、そこから雨水が入っても、サイディングの内側には防水シートがあるので構造体を濡らすことはありません。
しかし新築ですので、しっかりシーリング処理をしてもらいたいところです。
画像右側:窓のサッシまわりも、同様です。
外観をチェックするときは、このような部分も確認すると良いと思います。
このようなチェックポイントを教えてもらえると、見学時に役立ちそうですね。
3.玄関ドアの傷
家の顔ともなる玄関ドア。
— 野方実|ゼロシステムズ|住宅診断|不動産 (@DVvR5SM29k77460) December 11, 2023
工事中には材料の搬入口となるので、特に傷が付きやすい部分。
基本的に引渡し後に発見した傷に関しては有償扱いとなるので、施主検査の時には入念にチェックしましょう。#新築一戸建て#伊勢原市#現地案内 pic.twitter.com/SX9JLMDFWq
これは欠陥ということではありません。
ですが玄関は、工事中に材料の搬入口となるので、傷が付きやすい部分です。
お引渡し後に発見した傷の補修は有償扱いになるので、このような傷は引渡し前に入念にチェックする必要があります。
玄関ドアは、家の顔ですからね。
4.玄関手摺りの取付不良
意外と多い玄関手摺の取付不良#現地案内#建売住宅#川越市 pic.twitter.com/nMtoMot0ro
— 野方実|ゼロシステムズ|住宅診断|不動産 (@DVvR5SM29k77460) December 9, 2023
この玄関手摺りの取付不良は、よく発見する不具合です。
このような手摺りがある時は、ご自身でも確認してみてください。
これは、誰でも出来る簡単なチェックですね。
5.軒裏換気口のビス取り付け不良
施工業者からしたら大した事ではないと思っても、買主様の立場だと建物全体の不信感へと繋がっしまうんですよね…#住宅診断#ローコストビルダー
— 野方実|ゼロシステムズ|住宅診断|不動産 (@DVvR5SM29k77460) December 3, 2023
#軒裏換気口
#増し締め pic.twitter.com/9M6ioS14eO
屋根の庇(ひさし)のことを軒(のき)と言います。
軒の裏側には、屋根裏内部を換気するために下向きに換気口が取り付けられています。
軒裏換気口
これを軒裏換気口と呼びます。
この軒裏換気口を取付けるビスが最後まで絞められていない中途半端な状態の物件が中にはあります。
施工業者や職人からしたら大したことではないと思うかもしれませんが、買主の立場になると、建物全体、延いてはハウスメーカーの全体への不信感へと繋がることもあります。
建物を見学するときに、この部分を意識して目を凝らして見ると、目が良いユーザーさんなら発見できるかもしれませんね。
私が住宅診断をするときには、状況によっては双眼鏡を使用するときがあります。
田中先生のウエポンですね。
そうですね。
職人さん同様に、住宅診断でも道具が大切です。
6.浴室内を材料置場にしている工事現場
工事期間中、作業スペース確保の為にバスルームが資材や工具の置き場になる事が多いのですが、バスパネルにキズがついてしまっている事も少なくはないので、しっかりチェックしましょう🔎#施主検査時のチェックポイント pic.twitter.com/RD8aKkExWZ
— 野方実|ゼロシステムズ|住宅診断|不動産 (@DVvR5SM29k77460) December 25, 2023
欠陥住宅というものではありませんが、職人さんが浴室内を材料置場にするというのは、システムバスルームの室内を傷つける一番の原因なので、とても良くないことなんですよ。
そうなんですね。
バスルームメーカーとしても傷つけられると困るので、浴室の設置工事が終わると、ドアに浴室を物置にすることを禁止する旨の張り紙をしているくらいです。
それでも置くのはモラルの問題ですね。
こういう工事現場は、要注意です。
7.手摺りの施工不良
玄関、階段、トイレの手摺の固定状況は必ず確認しましょう⚠️#住宅診断#施主検査 pic.twitter.com/t758hmosmw
— 野方実|ゼロシステムズ|住宅診断|不動産 (@DVvR5SM29k77460) January 7, 2024
先程は、外回りの手摺りの施工不良でしたが、これは、トイレなど室内の手摺りの施工不良です。
この施工不良は、下地でない部分に取り付けているため、石膏ボードが砕けて簡単に外れてしまいます。
※この手摺りは、内見時にトイレの床にそのまま置かれていました。状態がわかりやすいように仮に差し込んだ写真です。後日、何らかの方法で是正される予定なのかもしれません。
まるで素人工事ですね。
高齢者にとっては室内事故の原因となる危険な手摺りですので、内覧時には、引き抜けないか、ご自身で確認すると良いと思います。
8.危険な巾木のコーナーキャップ
巾木のコーナーキャップ、通常両面テープのみで取付けていることが多い中、丁寧にフィニッシュネイルで留めてくれているけど、逆にこれは危険。
— 野方実|ゼロシステムズ|住宅診断|不動産 (@DVvR5SM29k77460) November 26, 2023
#住宅診断
#施主検査
#建売住宅 pic.twitter.com/z1t5MroqjT
巾木(はばき)とは、フローリングと壁の境目にある帯状の部材のことです。
近年の新築では、この巾木の角や隅の繋ぎ目を隠すために、樹脂製のコーナーキャップが取り付けられています。
通常は、両面テープで取り付けられていることが多いのですが、この物件では、大工さんがフィニッシュネイル(ピンネイル)という隠し釘で取り付けていました。
しかし、隠し釘が、隠れていなく、先端が飛び出した状態です。
これは危険ですね。
そうですね。
内覧するときには床と壁の境目の巾木部分も注意深く見ると、その物件の施工状況が良く分かります。
9.天井の引っ掛けシーリングの位置
建売住宅では、一般的に基本照明が別途となる事が多いのですが、母屋下がり(天井下がり)がある場合には、購入するシーリングライトの大きさに注意💡#オプション工事 pic.twitter.com/L7gpVJ81Nc
— 野方実|ゼロシステムズ|住宅診断|不動産 (@DVvR5SM29k77460) December 3, 2023
欠陥住宅というわけではありませんが、引っ掛けシーリングが勾配天井(母屋下がり)に近すぎるため、大きな照明器具を取り付けることが困難な物件です。
もう少し、気を使って欲しいですね。
10.床下の断熱材の施工不良
これは大工さんではなく、設備業者さんのミスかな。#床断熱#床下点検口#住宅診断 pic.twitter.com/Pe4wcFCHOj
— 野方実|ゼロシステムズ|住宅診断|不動産 (@DVvR5SM29k77460) December 22, 2023
これは、新築の住宅診断をしていると良く発見する定番の施工不良です。
この物件は、長期優良住宅かつ住宅性能評価で断熱等級5の某パワービルダーの新築です。
それでも欠陥があるのですね。
はい。
結構あります。
床下収納を開けてケースを取り外せば床下を覗き込むことができるので、内覧時にチャレンジしてみると良いかと思います。
11.切り口部分が雑な内装
工期短縮や職人さんへの手間代にも問題があると思いますが…
— 野方実|ゼロシステムズ|住宅診断|不動産 (@DVvR5SM29k77460) November 24, 2023
丸ノコの刃が使い過ぎであったり、床材を切断するスピードが速すぎると床材の切り口部分が雑になる。
玄関、階段の框部分は内覧時のチェックポイント👀
#住宅診断
#建売住宅 pic.twitter.com/Hb61EP9dcb
例えば、階段を昇りきった部分で、階段とフローリングの境目の部分を見ると、雑さ加減が分かりやすいです。
これは、丸ノコの刃の使い過ぎや、床材を切断するスピードが速すぎると、床材の切り口が雑になります。
内装を見る時には材料と材料の繋ぎ目を見ると、その家が丁寧に造られているかどうかがわかります。
しかし、何で、こんなに雑な新築が生まれてしまうのでしょうか?
雑になる要因は以下が考えられます
- 1.コスト削減に伴う職人の手間代不足
- そうなると、職人の中には、「安い手間賃しか貰っていないのだから、相応の仕事しかしないよ」と考えて、雑な施工をする人も出てきます。
- 2.コスト削減に伴う施工時間の短縮
- 同時に、安い手間賃しか貰っていないと、職人は、早く仕事を終わらせて次の仕事をしなければならないので、作業手順を飛ばして、結果的に雑な施工になる人も出てきます。
- 3.職人と現場監督が不足している
-
近年は、やはり3Kと言われる職人と現場監督の成り手が不足しているので、熟練した職人や経験豊富な現場監督が足りていないという現状があります。
主にこれが原因と言われています。
多くのユーザーは、良い住宅を安く手に入れたいと考えますよね。
パワービルダーは、そのようなユーザーのニーズに応えるために、材料を大量仕入れしてコスト削減をしています。
同時に、下請け業者や職人に支払う費用をギリギリまで削ります。
このような理由により、内覧時にユーザーが、ちょっと注意深く見るだけで発見できるような施工不良がある新築が生まれてしまいます。
私たちが安さを求めた結果ともいえるのですね。
そうですね。
このように、表面上に見える施工不良なら良いのですが、見え難い部分の施工不良は、後々になって欠陥住宅問題になるので注意が必要です。
それは怖いですね。
12.表面上に見えない防火違反
材料が足りないのではなく、明らかに手抜き工事😢#住宅診断 pic.twitter.com/Psc58JXUxW
— 野方実|ゼロシステムズ|住宅診断|不動産 (@DVvR5SM29k77460) January 20, 2024
小屋裏の石膏ボードの施工不良です。
この物件の場合、本来であれば、石膏ボードを上部まで立ち上げて貼り付ける必要がありますが、貼っていませんでした。
この貼り方は「こんなところ貼っていなくても誰も気が付かないだろう。」と職人が故意に手抜きをしたように思える施工です。
そうなのですね。
はい。
ハウスメーカー側の現場監督は、気付いていませんでした。
住宅診断をすると気が付きますので、引渡しまでに是正するように売主へ指摘します。
まとめ
今回のお話をまとめますと、以下のようになります。
- 現代の新築でも欠陥や施工ミスがある
- 欠陥住宅が生まれる要因はコスト削減と人材不足
- 表面上の不具合は、ユーザーでも内覧時にある程度チェックできる
- 屋根裏や床下など表面上に目立たない箇所のチェックは住宅診断が必要
それでは、お待たせしました。
今回も、五・七・五の標語にまとめてみました。
どうぞ。
手抜かりを
する職人は
口達者
多くの職人さんは、プライドを持って仕事をしています。
極一部の人が欠陥住宅を発生させているので、ユーザーは注意する必要があるということを表現してみました。
そういうことなのですね。
田中先生ありがとうございました。
不動産せんせい田中の【教えて不動産の知恵袋】
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