住宅性能評価を受けていない物件の耐震性は?
~飯田グループの耐震等級について
赤外線建物診断技能師の野方実で御座います。
今回はホークワンと飯田産業の新築一戸建2件の住宅診断を行いました。
飯田グループの住宅性能評価
今回診断した飯田産業の物件ですが、
飯田グループホールディングスの建物は、ここ数年住宅性能評価(設計・建設)を受けており、耐震等級も殆どの物件で最高等級である 3 を取得しています。
耐震等級3とは?
耐震等級3とは、建築基準法レベルの耐震性能を満たす水準である等級1よりも1.5倍以上の強さがあると定義されております。
当然ですが、地震に強いという実証があれば安心感にも繋がりますし、火災保険のオプションである地震保険で大きな割引きを受けることが出来ます。
この住宅評価書は建物の通信簿のようなもので、耐震等級の他にも、断熱性能等級や劣化対策等級、維持管理対策等級などが記載されており、建物の具体的なスペックを確認することが出来ます。
しかしこの住宅性能評価は義務化されていないことやコスト面でアップしてしまうこともあり、飯田グループホールディングス以外ではあまり普及していないのが実情です。
耐震等級3なら地震保険が半額になる– 住宅性能表示制度を解説 –
住宅性能評価を受けていない建物は地震に弱いのか?
構造用面材ダイライト
今回診断を行ったホークワンの建物では、地震に強いとされている構造用面材のダイライトが標準仕様となっています。
軸組工法の筋かいと比較すると、ダイライトは全体に力が分散される面材であるため水平方向の力に強く、ご契約前に当社で行う耐震診断(一般診断法)では、震度6強の地震で倒壊しないとの診断結果が出る事が多く非常に強い印象です。
しかし、
基本的にどの物件も建築基準法を遵守して建てられていますが、壁の配置やバランス、使われる建材によって数値は大きく異なってきます。
したがって、
建築確認を受けた建物=地震に強く安心という事ではありませんので、注意が必要です。
耐震スペックを把握しておく
震度6強の地震が来た場合にギリギリ耐える建物なのか、それとも余裕で耐える建物なのか・・・
とても大事な住宅診断の一つと捉えております。
ゼロシステムズでは、購入前に必ず1級建築士による耐震診断を行いますので、住宅性能評価を受けた物件でなくても、耐震のスペックを把握することが出来ます。
購入前に物件の耐震スペックを把握しておくことは、大事な判断材料となります。
【住宅の耐震性能】地震に強い家と弱い家の見極め方を徹底解説
