アーネストワンの未完成物件2件を住宅診断
~評判や口コミに囚われず1棟1棟をしっかり見極める
1棟1棟を住宅診断して判断する
ゼロシステムズ代表の田中勲で御座います。
今回は、アーネストワンの新築一戸建て2物件の住宅診断に行ってまいりましたので、その内容を紹介します。
・1件目は、建物がほぼ完成した建築途中の現場。
・2件目は、まだ更地の未着工の段階の現場です。
ネットの評判や口コミだけでは判断できません
アーネストワンの評判や口コミをネットで検索すると様々な評判や口コミ書き込みを散見します。
しかし、住宅診断をする立場からすると、アーネストワンに限らず、全ての建売住宅は、その現場、その建物次第と言えます。
とても施工状態が良い物件の時もあります。
住宅購入を検討するときは、ネットの口コミや評判から、会社名でひとくくりに判断するのではなく、1棟1棟を住宅診断して判断する必要があると考えます。
そのためにゼロシステムズでは、完成物件であれば、現地見学~お引渡しまで合計4回、未完成物件では合計6回の建物診断を実施して、欠陥や不具合を見落とさぬよう、しっかりとチェックしています。
アーネストワン完成物件(横浜市)の住宅診断
建物外部の確認
敷地外から確認します
外部の確認では、隣接地からの越境物、境界標、道路、基礎などを確認します。
基礎コンクリート施工にクラック(ひび割れ)を発見した場合は、そのクラックの程度を計測します。
クラック幅が0.3㎜を超えて、深さが内部の鉄筋まで達している可能性がある場合は、基礎の欠陥と判断することがあります。
この物件では、そのような欠陥は一切なく、適切に施工された基礎でした。
基礎コンクリートのクラックについてはこちら↓
基礎コンクリートと床下で発見した欠陥 ~欠陥住宅の実例
内装を確認
フローリングに傷を発見
内部の確認では、完成している物件であれば、表面上の傷、汚れ、スキマなどが無いかもチェックします。
今回の物件では、フローリングにいくつか傷を発見しました。
しかし、簡単に補修できる程度の傷で、問題ないレベルでした。
アーネストワンに限らず、多くの建売住宅では、引渡し後に発見した傷、汚れ、スキマなどは、現況優先となり補修してもらえません。
ただし、立会い検査の時に発見した傷については、原則、お引渡しまでにアーネストワン側で補修して頂けます。
そのため、後になってお客様と売主でトラブルにならないように、私どもの住宅診断では、構造的な欠陥だけでなく表面上の傷、汚れ、スキマなどもチェックします。
床下の状態を確認
床下の施工状態
床下の確認では、通気、湿気(含水率)、断熱材、鋼製束の緩み、残置物の有無などの確認をします。
アーネストワンの物件に限らず、建売住宅では、基礎外周部のモルタル化粧仕上げの施工不良により、基礎パッキンの通気が塞がれている物件が時々あります。
そのような物件では、床下の通気が十分に行えず、床下の木部の含水率が高い場合があります。
今回の物件では、基礎パッキンの周囲から外部の光が見えていますので、適切に通気ができていることになります。
天井裏の確認
天井裏の施工状況
天井裏を確認するときには、ユニットバスの天井点検口から覗き込んで確認します。
アーネストワンの構造体には、ダイライトとモイスという構造用面材が採用されています。
この場合は、サイディング+ダイライト(モイス)+断熱材の3セットで30分耐火が取れます。
天井裏からは、部屋から見えない部分にも適切に施工されているかを確認します。
この物件は、天井裏にも適切に断熱材が施工されていました。
アーネストワンの建物の特徴についてはこちら↓
アーネストワンの建売住宅を内覧・住宅診断~アーネストワンの物件の特徴を解説~
外構工事の確認
角地で陽当良好な物件
外構工事は未完了です。
角地で陽当と住環境が良好な物件でした。
大きな不具合も見つからなかったので、完成が楽しみです。 新築建売住宅は評判や口コミとに囚われずに、1棟1棟しっかりと住宅診断をおこない判断することが大切です。
パワービルダー各社の特徴をまとめました↓
【パワービルダー各社の特徴】飯田グループ・ケイアイスター・ホークワンなど10社を解説
アーネストワン 未完成物件( 相模原市 )の現地確認
未完成の新築現場の確認
現時点では更地の状態です
相模原市の物件は、未着工物件ですので、まだ、現時点では住宅診断は出来ません。
未完成の新築現場を確認するときには、道路と宅地の高さの確認をします。
道路よりも宅盤が低い場合は、降雨の際に道路から宅地に雨水が流入してくる可能性があります。
内水による浸水被害についてはこちら↓
水害ハザードマップを確認して水害被害に備える~ 水害の可能性がある物件の見極め方 ~
境界と越境の確認
隣地境界の確認
未完成の新築現場に限らず、土地を調査するときには、境界と越境の有無などを確認します。
古い住宅が隣接地にある場合は、隣の建物の雨どい、軒、ブロック塀などが敷地内に越境していることがあります。
しかし、今回の物件では、越境などなく問題ありませんでした。