【裏話!不動産業界】建売住宅の闇!新築にもアタリとハズレがある!
欠陥住宅の実例を見ながら物件の見極め方を解説!
【裏話!不動産業界】建売住宅の闇!新築にもアタリとハズレがある!欠陥住宅の実例を見ながら物件の見極め方を解説!パワービルダー
今回のテーマ『建売住宅にはアタリとハズレがある!』
※記事は原稿を元に校正/編集しております。そのため、言い回しなど本編動画と異なる部分がございます。
今回のテーマ『建売住宅にはアタリとハズレがある!』
今回は
『建売住宅にはアタリとハズレがある!』
と言うテーマでお話をしていきます。
『建売住宅には、アタリとハズレがある!』
今回も深掘り解説、よろしくお願いします。
今でも欠陥住宅はある
田中先生、今の新築でも欠陥住宅なんてあるんですか?
ありますよ。結構あります。
不動産屋さんとかハウスメーカーの営業マンの人は、
「今の新築は役所の検査に合格してるから欠陥なんてない」
って言いますけども、そんな事はないです。
そうなんですね。
『役所の検査』=完了検査とは?
役所の検査というのは、『完了検査』と言います。
完了検査とは、建築確認通りに建物が建っているかの検査なんです。
建物が完成して
- ・間取り
- ・建物の配置
- ・開口部(窓等の大きさと場所)
- ・斜線制限(道路斜線制限)
- ・臨地斜線制限
- ・北側斜線制限
ですので、住宅診断で発見する
- ・断熱剤の施工不良
- ・見えない所の防火違反
- ・床下で水漏れが起きている
そう言う事なんですね。
ですので今回は、新築でも欠陥住宅は有るという前提でお聞きください。
なるほど。わかりました。
現代の新築であっても、欠陥住宅は存在するのですね。
せっかく買った家が、欠陥住宅だったり雑な造りの物件だったら・・・嫌ですね。
そうですよね。
嫌ですよね。
役所の検査についての記事はこちらです↓
【建売住宅】2024年の新築でも欠陥住宅リスクはある!内覧時の注意点!
ハズレ物件の具体例を紹介
それでは、ハズレ物件の具体例を紹介してください。
ハズレ物件とは、大小様々な不具合や問題点を抱えている物件の事を言います。
以下のグラフをご覧ください。
ゼロシステムズで住宅診断した際に発見した不具合の事例数グラフです。
近年で最も多いのは、表面の仕上げが雑な物件なんです。
ゼロシステムズ調べ 新築一戸建の施工不良発見数
『雑な仕上げ』と言うのは、実際どんな感じなんですか?
では、ここからは実際の写真を見て貰いながらお話を進めますね。
ぜひ、お願いします。
フローリングに関する例
まずはコチラをご覧ください。
■サッシ付近のフローリング
これは、窓ガラスのサッシ下のフローリング部分の仕上げが雑な例です。
フローリングの切り方が雑な例
なんですか?これは!?
素人の私が見てもわかります。
変な切り口のまま終わらせているのに、この状態で「引き渡しできますよ」と、内覧できる物件だったんです。
これで良しとしてしまう考え方が疑問です。
確かにその通りですね。
■フローリングに切れ込みがそのまま
フローリングの端に切れ込みが入ったままの状態なんです。
フローリングの切れこみ
本当だ。雑ですね・・・。
■フローリングの裏側からビスの先端が飛び出してる
こちらフローリングの裏(下)側から、ビスの先端が飛び出している状態です。
フローリングからビスの飛出し
これは危ないですね!
これを踏んだら、裸足だったら怪我するし、靴下を履いていても引っかけて怪我するかもしれない。靴下も切れちゃいますよね。
そうですよね。
押入の中段が割れている
押入れの中に棚があるじゃないですか。
これを『中段』と言うのですが、見てみたらこんな感じで割れていました。
押し入れ中段の隙間
割れてますね。
これ、上に物を置いても大丈夫なんですか?
なんとかなるのかなとは思うんですけども・・・見た目も良くないですよね。
不安しかないですね。
階段の施工が雑
続いて、階段の施工が雑な例を紹介していきます。
■階段の施工が雑な例①
階段の段のところを『踏み板』
階段の爪先が当たる垂直の部分を『蹴込み板』と言います。
そして、脇の部分を『ササラ』と言います。
この、蹴込みと踏み板の継ぎ目が雑ななんです。切り方が汚くて隙間がある。
ほんとだ。
よく見ると繋ぎ目が雑ですね。
■階段の施工が雑な例②
次も階段です。
これも階段の脇の部分ですね。
切り口が雑で、中の木が見えています。
雑ですね。
■階段は職人の腕や丁寧さが目立つ部分
新築を内覧する時は、階段を見ると良いです。
階段は職人の腕が出やすいところなので、丁寧か雑か分かりやすいです。
なるほど。
ある意味、職人さんの腕の見せ所ですね。
内覧時のチェックポイントになりそうです。
階段を見て雑だと思ったら、他にも雑な部分が無いかな?って感じになります。
床下の不良
■床下の残置物
次は、床下収納庫を開けて見た時の写真です。
床下の断熱材が落ちていました。
ゴミも散乱していて、構造体で使われてるような太いビスも落ちている。
構造体で使われているビスって・・・それが落ちているとなると、ちょっと不安になりますね。
■床下の断熱材不良
洗面所の床下の写真です。
浴室とか洗面所の床下には『通気止め』と言って、断熱剤で仕切られてる部分があるのですけれども、それが倒れてしまっている写真です。
確かに倒れていますね。
仕切られてる意味が無くなってますね。
■床下の水漏れ
今度は床下の水漏れです。
水漏れはヤバいですよね。
水漏れも、すぐに発見して修理して貰えば大きな問題にはなりません。
ですが、数ヶ月とか長期間放置すると水が溜まってしまって、土台の木部が湿気ってしまうんです。
実際に木部の含水率(水分量)を測ってみると、41%を超えている。これはちょっと多いんです。
通常だと、乾燥してる冬で10%は行かないぐらい。湿気っているっていう梅雨でも20%行くか行かないか。
それで41%っていうのは結構な数値です。
そうなりますね。
床下の木部に湿気は大敵です。
湿気があるとカビが生えてきて、そのまま放置していると腐ってしまいます。
また、そういうジメジメした環境は白アリが大好きな環境なんです。このままですと、白アリ被害が発生する可能性もあります。
戸建てと言うと大体が木造ですよね。
それで木部が腐って土台が悪くなっちゃうのは怖いですね。
床下のカビ問題に関する記事はこちらです↓
【欠陥住宅】今増えている新築住宅の結露とカビ問題
■床下の断熱材が未施工
続いても床下です。
床下の断熱材が完全に付いていない。
床下は、基礎パッキン工法の場合だと、通気が取れているので外扱いなんです。
そして、外と中の間には断熱材を施工しなければいけないのですが、付いていない。
断熱等級とか以前の問題になってきます。
床下に断熱材が無いと、夏場は暑いし冬場は寒い。
そんな感じですね。
床下の欠陥についての記事はこちらです↓
基礎コンクリートと床下で発見した欠陥 ~欠陥住宅の実例
断熱材の施工不良
次は、壁や天井の断熱材施工不良です。
■壁の中の断熱材 施工不良
ただ壁を見ただけでは、住宅診断の専門家とか建築士であっても、断熱剤があるかどうかって分からないんです。
そこで我々は、住宅診断する時には赤外線センサーモグラフィーを使って表面上の微妙な温度差を確認します。
写真のようにサーモグラフィーで見てみると、温度差で赤い部分と黄色い部分に分かれています。
赤い部分は断熱材がしっかり入ってるっていうことが分かります。
黄色い部分は、赤い部分に比べて温度が高いので、断熱材が無いとわかります。
真ん中に斜めの線は、筋交いという構造材ですね。
だから、その周辺の断熱材が施行されていないようです。
■天井の断熱材施工不良
続けて天井を見ます。
天井も黄色っぽくなってる部分ありますよね。
角の部分の断熱材が施工不良かもしれません。
■小屋裏(天井裏)の施工不良(是正前)
これは小屋裏(天井裏)の施工不良です。
断熱材がめくれ上がっていました。
酷いですね。
こんな事があるんですね。
無理やり押し込んだのか?
ポンと置いて終わらせたのか?
これは断熱剤の施工不良だけではなく、石膏ボードの施工不良で防火違反でもあるんです。
建築基準法上の22条区域と言って、外壁と室内の境い目には防火規定があるんです。
サイディングボードの裏側に石膏ボードを施工して、セットで耐火とする。という決まりがあり、許可を得て建てています。
この物件は、その石膏ボードが無いのです。
こんな欠陥住宅は買いたくないです。
石膏ボードの施工不良による防火違反についてはこちら↓
■小屋裏(天井裏)の施工不良(是正後)
住んでて怖いですもんね。
ですので、こんな感じ↓で是正を依頼します。
綺麗になってますね。
事前に直してもらえればね問題ないじゃないですか。
そうですね。
不具合を発見しても、欠陥住宅であっても、直して貰ってから引き渡しすれば、問題が無い良い物件になりますよね。
天井裏に隠れた欠陥についての記事はこちらです↓
【欠陥住宅の実例】小屋裏や天井裏に隠れた欠陥『防火違反』
断熱材に関する欠陥はわりと多い
断熱材関係の欠陥って多いんですか?
2025年から、省エネ基準の適合が義務化されるじゃないですか?
その辺が気になります。
断熱の施工不良が多いので「建物の省エネ基準を建物の上げますよ」と言っても、そもそも施工がいい加減で欠陥住宅だったら意味が無い。
まったくその通りですね。
次も天井裏に断熱剤が全く施工されてない写真です。
■天井裏に断熱材が全くない
実際、断熱材の施工不良は本当に多いです。
■壁の断熱材の施工が雑
こちらの壁の断熱剤は、グラスウールではなくて発泡スチロール系の断熱剤なんですけど、施行する時に削っちゃったんです。この部分は断熱されないですよね。
だから
- 「断熱等級5ですよ」
- 「うちはZEH住宅ですよ」
- 「長期優良ですよ」
そうですよね。
新築でも欠陥は、多いんですね。
売る側も買う側も、仲介の不動産屋さんも気が付かないまま引き渡しして、買って住んでるという話なんです。
怖いですね。
欠陥住宅ができる原因
田中先生、現代になっても一向に欠陥住宅が無くならないのは、なぜでしょうか?
欠陥が無くならない理由は大きく分けて3つあります。
- ■欠陥住宅ができる原因
- ・極端に短すぎる工期
- ・職人の手間代が安いと施工が雑
- ・現場監督の負担が増加
極端に短すぎる工期
1つ目は、『極端に早すぎる(短すぎる)工期』のお話からです。
建売住宅の業界は、驚くほど早い工期で建築されてる事が多いんです。
一般的に、3LDK、4LDKぐらいの注文住宅だったら、半年ぐらい。凝った建物だと1年近くかけて造ります。
建売住宅の場合は、施主との打ち合わせ等が無いので、どんどん建てていきます。3~4ヶ月ぐらいでできます。
打ち合わせ期間が無いからという感じですね。
3~4ヶ月ぐらいは普通そうですね。
それがですね・・・
建売りで早い場合は、2ヶ月程度で建てる場合もあります。
半分の期間でみたいな感じですね!
早すぎるのも怖いです。
やはり極端に短い工期では、施工ミスが増えてくると思います。
■押入の中段を支えるビスの打ち忘れ
例えば、ビスを打ち忘れるような凡ミス。
■サッシのビスの打ち忘れ
窓枠(サッシ)のビスの打ち忘れも結構多いです。
この程度なら、構造的にはまだ大したことはない。
建物の構造的には、重要ではなさそうですね。
そうなんですよね。
ただし、構造的に重要なビスもあるんです。
■石膏ボードのビスピッチ
石膏ボードのビスピッチで手抜きされると、耐震診断で壁基準耐力の数値が落ちてしまう恐れがあります。
耐震性能が落ちるということですか?
そう言う事です。
通常壁紙クロスが貼られてしまうと、表面上はビスのピッチは分からなくなります。
ですが、金属探知機やネオジウムマグネットを使えば、ビスの有る位置って全部特定できるんです。ですので、手抜きされていると分かるんです。
工期が迫ると、職人さんもスピード重視で作業を進めます。そうなると、細かいチェックが疎かになってくる。
さらに各工程の間隔が短すぎても、やはりミスに繋がる。
本来なら、前の工程の仕上がりを確認しながら次の作業に移るところを、突貫工事だったらその時間が無い。
結果として、ミス工事や手抜き工事が誘発されちゃう感じです。
何事も、焦って作業するのは良くないですね。
建売住宅の場合、その物件が、どのくらいの期間をかけて完成したかを知るには、どうすればいいんですか?
はい。
それは、建築確認を取得した年月日と、検査済証を取得した年月日を確認すればわかります。
設計士が設計して、そのまま家を建ててしまうと違反建築になってしまいます。ですので、必ず国から指定を受けている建築確認検査機関の審査に出します。
そして法的に問題が無ければ、『建築確認済証』が下りて、建物が建てられるようになります。その年月日です。
建物が完成すると、申請通りの建物が建ったか?同じ建築確認検査機関が現場を見に来ます。
申請通りの建物が建ったと確認されると『検査済証』が下ります。
その期間が工期となります。
過去に最も短い工期としては、2月に建築確認が下りて、3月に検査済証が下りている。そのような物件も見たことがあります。
工期1ヵ月ってことですか?
それは、完成まで早すぎで怖いですね。
やはり、工期が短すぎる新築を住宅診断すると、雑な仕上げや欠陥を発見する割合が増えます。
超短期間の突貫工事では、品質管理が難しくなってくると思うのです。見た目は綺麗でも、様々な問題を抱えた欠陥住宅が、世の中に流通しているのです。
家を買う際は、建築確認と検査済の日を確認して、工期にも注目するのが一つの目安となります。
極端に短い工期は、欠陥住宅予備軍となります。
なるほど。なるほど。
職人の手間代が安いと施工が雑になりがち
次は、『職人の手間代が安いと工事が雑になりがち』というお話です。
欠陥住宅が無くならない原因として、手間代が安いと言うのもあると思うのです。
手間賃が安くなると、生活のために多くの現場をかけ持ちする必要が出てくるんです。
午前中をここ現場、午後からは違う現場に行って、夕方からまた違う現場に行く・・・そうなると1つの現場にかけられる時間が限られてしまいます。
結果として、丁寧な仕事をするのが難しくなってくる。
どんな業界でも、急ぐと仕事が雑になりがちですね。
「どうせ安いんだから、この程度でも・・・」という意識が生まれやすくなります。
■巾木の繋ぎ目が雑で目立つ施工
雑な仕上げの例を紹介します。
巾木と言って、フローリングと壁との境い目にある木の帯のような物があります。以下は、その繋ぎ目が雑な物件の写真です。
縦に線が入っちゃってますね。そのまわりも雑な感じがします。
■玄関の上がり框 雑な仕上がり
こちらは玄関の上がり框です。
端の部分はどうして隙間ができてしまうのですが、切り口などに腕の差がでてきます。
まずは雑な仕上がりを紹介します。
隠し釘がそのまま飛び出ています。
■玄関の上がり框 丁寧な仕上がり
次に綺麗な仕上がりです。
丁寧に施工してくれる職人さんの場合、面と隙間をぴったり綺麗に仕上げてくれます。
違いが玄関入った瞬間に分かりますね。
確かに、こっちの方が綺麗です。
たいていの職人さんは丁寧なので、こんな感じの綺麗な施工をしてくれるんです。
しかし、中には「金額相応の仕事しかしませんよ」と言う意識の職人さんもいらっしゃいます。
やはり手間賃が安いと、仕事へのモチベーションが下がってしまうと思うので、それも仕方ないかな・・・とは思うんです。
けれども、同じ金額でも綺麗にやってる人が殆どなので、みんな綺麗に仕上げて欲しいと思います。
そうですね。
その辺の事情は買主さんには関係ないですからね。
上がり框の仕上げに関する記事はこちらです↓
玄関の上がり框の仕上げ方から建売住宅のアタリとハズレを見分ける
■窓枠と壁に隙間が大きな納まり
これも雑な例です。
窓枠と壁に大きな隙間ができています。
後からクロス屋さんが入るのですが「こんな隙間にはクロス貼れないよ」的な感じの仕上がりになっています。
そんな感じの仕上がりですね。
WEBバーチャル内覧などでは分からない
最近はWEB上でバーチャル内覧とかありますが、建物のアタリとハズレは、バーチャル内覧では絶対に分からないですよね。
それは絶対にわからないです。
バーチャル内覧は、『間取りとか壁紙の色を変えたら、こんな感じになります』の参考にはなりますが、雑な仕上がりの確認などは実物を見るまでわかりません。
建設業界は慢性的な職人不足です。
今後も手間賃が安いと、若い人の業界離れが加速してくと思うんです。
若い職人さんの給料も上がると良いですよね。
このままだと、全体的な技術力の低下に繋がっていくと思います。
これらの要因が重なって、雑な物件とか欠陥住宅が一向に無くならないんです。
なるほど。
現場監督の負担増加
3つ目は『現場監督の負担が増えている』という話です。
建築業界(主にパワービルダー)では、職人さんだけでなく現場監督も慢性的に不足しているのです。
若い現場監督が入社しても、すぐ辞めてしまう。離職率も高いようです。
若い人に現場監督の仕事って、そもそも難しそうですよね。
現場は年上ばかりでしょうからね。
若い現場監督が先輩と共に複数の現場を掛け持ちするケースも結構多いです。
とは言え、何十もの現場を見なければいけないとなると、各現場に十分な時間を割けなくなります。
そうなると、施工ミスや雑な物件を見落とす可能性も高くなりますよね。
そうですね。
■フローリングに残材を置いている現場
以下は、完成した現場の室内写真です。
完成してクリーニングも終わった状態なんですが、残った残材をフローリングに直に置かれていた写真です。
これではフローリングに傷が付いちゃいますね。
工期に追われて、傷が付くとか気を使っていられない状況なのかもしれませんね。
現場監督も忙しくて大変なんでしょうね。
■コンセントが斜めについている
この写真も同じような感じです。
これコンセントプレートが斜めになっているんです。
見落とすというより、そもそも現場を見ていないのかもしれませんね。
■巾木から隠し釘が飛び出してる
こちらは、巾木の隠し釘が飛び出している写真です。
これも怪我しちゃいそうですね。
小さい子とか赤ちゃんとか、危ないですよね。
本来なら、各工程をしっかりチェックし、問題があればすぐに対処するのが現場監督の役割です。
しかし時間が無くて、細かな部分まで目が行き届かないのではないかと思うのです。
慢性的な職人不足の状況で、現場監督が職人に対して雑な施工を指摘しにくいのかもしれません。
職人さんも時間に追われているけど、現場監督も同じなんですね。
■サッシのビスがちゃんと締まってない
このように、ビスが締まっていない状態の物件もありました。
あまり細かい事を指摘して、職人さんに「じゃもう辞めちゃうよ」と逆ギレされちゃったりとか・・・
そういう事情があるのか分かりませんが、現場監督が自ら直したりする現場も結構多いんですよ。
直してくれれば良いのですが、もう見て見ぬふりするみたいな。怖くてね。
そうなんですね。
■角が捲れ上がったフローリング
次は、フローリングの角が捲れ上がった写真です。
若造の現場監督にミスを指摘されたら、イラっとくる職人もいるでしょうね。
結果として、様々な問題や不具合を抱えたハズレ物件が市場に出回ってしまう。
それに気が付かずに、皆住んでる。
怖いですね。
人材不足が深刻な件についての記事こちらです↓
人材不足が深刻で雑な仕上げの住宅が増加傾向~ 1人の職人が2つの現場を同時に担当 ~
ハズレを掴まされないためには?
ハズレを掴まされないためには、どうしたら良いのでしょうか?
はい。
それでは、ハズレの物件を掴まされない方法をまとめます。
- ■ハズレを掴まない方法
- ・新築でも欠陥はあると思え!
- ・焦って契約するな!
- ・専門家の住宅診断は必須!
新築でも欠陥はあると思え!
「今どきの新築は欠陥なんかない」という言葉を信じてはいけません。
今回紹介したように、雑な施工や欠陥は沢山あります。
建築費の高騰、現場の人材不足などを要因として、問題がある物件は増えています。
『新築でも欠陥はある』という前提で内見をした方が良いのですね。
そうなんです。
欠陥住宅なんて関係ないと思っている人ほど、マイホームを買ってから問題に直面して、後悔しています。
焦って契約するな!
焦って契約してはいけません。
以下のグラフはゼロシステムズのデータですが、
『購入後、住宅トラブルに巻き込まれたユーザーの8割以上の人が、内覧後3日以内に契約している』というデータです。
ゼロシステムズ調べ
今日内覧して、今日契約とか明日契約みたいな感じで営業マンに迫られて、契約してしまう。
すると当然1~2日では、物件調査、住宅診断する時間も無いです。
重要事項説明書とか契約書などをしっかり見る時間もありません。
『即決してはダメ』ということですね。
じっくりね精査する時間って大事ですもんね。
不動産屋さんの営業マンは、
- 「早く決めないと売れてしまう」
- 「他にも検討している人がいる」
建物をチェックする時間、物件周辺をチェックする時間、契約書や重要事項説明を事前にチェックする時間が大切です。
じっくり精査する時間が大切ということですね。
そうなんです。
表面上の雑さは自分でも分かると思うんです。
けれども、例えば天井裏とか床下とかに隠れた欠陥は分かり難いです。
確かにそうですね。
即日契約トラブルに関する記事はこちらです↓
【建売住宅】即日契約はトラブルの原因~契約書と重要事項は事前確認が大切~
専門家の住宅診断は必須!
そこで3つめ、『専門家の住宅診断は必須!』という話です。
■小屋裏の防火違反の施工例 是正前
こちらは小屋裏(屋根裏)の防火違反例です。
石膏ボード未施工による防火違反の内容ですが、これを見て何が違反かどうかってわかりますか?
先ほどこれに近い写真を見せていただいているのでわかりますが、知らないと分かりませんよね。
そうなんです。
このような施工ミスは、いまだに結構あるんです。
■小屋裏の防火違反の施工例 是正後
しかし直して貰うと、以下のようになります。
是正後の写真です。石膏ボードが貼られています。
こうやって比較すると、違いが分かりますね。
ですので、契約前の住宅診断が重要でです。
焦って契約してはいけません。
ゼロシステムズでは
ゼロシステムズでは、1人の専門家による1回の診断では見落とす可能性があると考えて、複数の専門家が複数回診断を実施しています。
ゼロシステムズの住宅診断についてはこちらです↓
【 ご利用の流れ 】~完成物件の購入を検討中の場合
複数の専門家が4回も診断すれば安心ですね。
まとめ
- ・建売住宅にはアタリとハズレがある。
- ・欠陥や不具合はある前提で疑って物件を検討する。
- ・欠陥があっても、引渡し前に適切に是正してもらえば、良い(アタリ)物件となる。
- ・引渡し後に気が付けば、欠陥住宅トラブル→ハズレの物件。
- ・契約前に住宅診断が重要。
契約前には書類をしっかり確認し、焦って契約しないことも大切です。
住宅は高額な買い物ですので、慎重に判断してアタリの物件を選びましょう。
なるほど!
今回も大変勉強になりました。
田中先生ありがとうございました。
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