【建売住宅】メーカー9社を比較
~断熱等級 耐震等級 住宅ローン控除 こどもエコすまい給付金~
【建売住宅】メーカー9社を比較
断熱等級 耐震等級 住宅ローン控除 こどもエコすまい給付金
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FM76.7MHzフラワーラジオ にて毎週放送!
レギュラー番組:『不動産せんせい田中の教えて!不動産の知恵袋』
第431-2回目 (2022年11月3日放送分 後半)となります。
今回の話題
【建売住宅】メーカー9社を比較
断熱等級 耐震等級 住宅ローン控除 こどもエコすまい支援事業
※2022/11/15 更新 IDS工法の建物の等級が上がります。
詳しい内容は こちら です
以下は、動画の内容に関連した情報です。
より詳しく知りたい方は、是非動画をご覧ください。
建売住宅メーカー各社の違い
FM鴻巣フラワーラジオ 不動産せんせい田中の『教えて!不動産の知恵袋』
番組MCのフジコで御座います。
田中先生!
後半も宜しくお願い致します。
後半は、どんなお話を頂けるのでしょうか?
後半はリスナーさんからのご質問にお答えしていきます。
フジコさん。
リスナーさんからのご質問を紹介して頂けますか?
はい!
ラジオネーム しの さんからのご質問です。
建売住宅メーカー各社の違いを説明して欲しい
こんにちは!いつも観ています。
新築住宅を購入するため勉強中です。
フジコさんのツッコミを淡々と受け流す田中先生の様子がとても面白いです。
うちの近所では飯田グループやケイアイスター不動産の物件など、たくさん建築されてます。
正直、どの建物も同じようで何が良いのか分かりません。
専門家から見て、どの物件が良いかなど教えて頂きたいです。
耐震性能とか補助金の違いなどをYouTubeで解説してもらえると視聴者にとって役に立つと思います。
お願いします。
ラジオネーム しの さんからのご質問
しのさん。
ご質問ありがとう御座います。
建売住宅メーカー各社の違いを説明して欲しいというご質問ですね。
そういうことですね。
しのさんの言うとおり、私から見ても全部同じように見えちゃうんですけど、建売住宅メーカーでそんなに違いはあるのですか?
メーカーごとに結構違いはあるものなんですよ。
違いがあるんですか。
興味あります!
ぜひ、教えてください。
承知しました。
パワービルダー各社の特徴
【パワービルダー各社の特徴】飯田グループ・ケイアイスター・ホークワンなど10社を解説
建売メーカー9社を比較する
※こどもみらい給付金は、『こどもエコすまい支援事業給付金』としてご覧ください
建売メーカー比較表
今回、大手の建売メーカー9社を比較するために表を作ってみました。
そのうち以下の6社は、飯田グループホールディングスです。
- ・アーネストワン
- ・アイディホーム
- ・飯田産業
- ・タクトホーム
- ・東栄住宅
- ・一建設
飯田グループ以外は以下の3社です。
- ・アイダ設計
- ・ホークワン
- ・ケイアイスター不動産
以上、合計9社を比較します。
とても興味深い表ですね。
ぜひ、解説をお願いします。
認定長期優良住宅を取得しているメーカー
まず、認定長期優良住宅を標準で取得している建売住宅は、9社の中では東栄住宅1社のみです。
標準で取得しているのは東栄住宅のみ
※こどもみらい給付金は、『こどもエコすまい支援事業給付金』としてご覧ください
認定長期優良住宅を取得
認定長期優良住宅を取得していると、何が良いのですか?
固定資産税の半額期間が5年に延長
不動産を取得すると、毎年、固定資産税がかかります。
新築は、築後3年間は建物の固定資産税評価が半額になります。
そして長期優良住宅を取得している住宅では、この期間が5年間になります。
つまり固定資産税の負担額が軽減されます。
所得税と住民税の控除が多くなる
他にも、住宅ローン控除の上限が5,000万円になります。
4,500万円以上の借入れをする人にとっては、所得税と住民税の控除(戻ってくる金額)が、他の物件よりも多くなりお得です。
実際に住宅ローン控除でいくらお得になるかについては、『住宅ローン控除シミュレータ』で確認してみてください。
それは、いいですね!
住宅ローン控除シミュレータ
住宅性能表示制度で比較
次は、住宅性能表示制度で比較します。
住宅性能表示制度
※こどもみらい給付金は、『こどもエコすまい支援事業給付金』としてご覧ください
住宅性能表示制度を取得しているメーカー
住宅性能表示制度とは、建物性能の通知表のようなものです。
その通知表のことを、住宅性能評価書といい、断熱性や耐震性など、さまざまな項目を数値化して比較できるようになっています。
この住宅性能評価書は、以下の2種類があります。
- ・設計段階で取得する『設計住宅性能評価』
- ・建物が実際に完成してから取得する『建設住宅性能評価』
他の3社は、取得していないのですか?
ケイアイスター不動産やホークワンも、物件によって、スポット的に取得しているようです。
ですが、基本的には取得している物件の方が少ないようです。
住宅性能評価を取得していると、何が違うのですか?
評価が高いと控除額の上限も上がる
断熱等級5,一次エネルギー消費量等級6を取得している新築になりますと、住宅ローン控除の上限額が、4,500万円となります。
更に こどもエコすまい支援事業の給付金が100万円
断熱等級5,一次エネルギー消費量等級6を取得していると、更に、こどもエコすまい支援事業の給付金が100万円もらえることになります。
こどもエコすまい支援事業の給付金が100万円もらえるって、すごく大きいですよね。
断熱等級5・一次エネルギー消費量等級6
以下の表を見て頂くと分かりますが、
断熱等級5・一次エネルギー消費量等級6を取得しているメーカーは、以下の3社のみです。
- ・アーネストワン
- ・東栄住宅
- ・一建設
東栄住宅は『認定長期優良住宅』も取得しているため、住宅ローン控除額の上限が5,000万円になっています。
断熱等級5・一次エネルギー消費量等級6
※こどもみらい給付金は、『こどもエコすまい支援事業給付金』としてご覧ください
断熱等級5・一次エネルギー消費量等級6
断熱等級4,一次エネルギー消費量等級5
現時点では、以下の3社は、断熱等級4,一次エネルギー消費量等級5 となります。
- ・アイディホーム
- ・飯田産業
- ・タクトホーム
断熱等級4,一次エネルギー消費量等級5
※こどもみらい給付金は、『こどもエコすまい支援事業給付金』としてご覧ください
断熱等級4,一次エネルギー消費量等級5
こどもエコすまい支援事業の対象外に注意
今年の春から、飯田グループ系は、断熱5、一次エネルギー消費量6に等級アップのために建物の仕様を変更しています。
ただし、IDS工法を採用している、アイディホーム、飯田産業、タクトホームは、等級アップが遅れています。
そのため、アイダ設計、ホークワン、ケイアイスター不動産と同様に、現在こどもエコすまい支援事業の対象外になっていますので、注意が必要です。
2022/11/15 更新 IDS工法の等級アップ
飯田産業 / アイディホーム / タクトホーム で採用されているIDS工法ですが、
これから建築する物件は、l断熱等級5、一次エネルギー消費量等級6になるとの事です。
- ■ 変更点
- ・グラスウール10K → 高性能グラスウール20k
- ・ポロスチレンフォーム60㎜ → 高性能ビーズ法ポリスチレンフォーム73㎜
- ・アルミサッシ → アルミ樹脂複合サッシ
これで、飯田グループも全棟こどもエコすまい支援事業給付金の100万円の対象になります。
ケイアイスター不動産やアイダ設計なども追従してくるでしょう。
・IDS工法で建築される建物の等級が上がります。
・これからIDS工法で建築される建物から適用されます。
・飯田グループも全棟こどもエコすまい支援事業給付金の100万円の対象になります。
IDS工法について解説している記事はこちら↓
飯田産業の新築の特徴と不具合事例~ 住宅診断をする立場からみたIDS工法 ~
同じ新築でも、建物仕様によって『こどもエコすまい支援事業』の給付金がもらえる物件と、もらえない物件があるというのは、ややこしいですね。
購入を検討している物件が、こどもエコすまい支援事業の対象になるかは『こどもエコすまい支援事業セルフチェック』を使えば簡単に分かります。
最大100万円の補助金が受けられる『こどもエコすまい支援事業』
【こどもエコすまい支援事業】補助金100万円がもらえる制度を解説
こどもエコすまい支援事業1分間セルフチェック
飯田グループ6社は耐震等級3を取得
住宅性能表示制度の耐震等級3については、飯田グループ6社ともに取得しています。
耐震等級3
※こどもみらい給付金は、『こどもエコすまい支援事業給付金』としてご覧ください
耐震等級3
耐震等級3というのは、地震に強いということ以外に何か良いことがあるのですか?
地震保険が半額になる
耐震等級3の最高等級を取得していると、購入後に加入する地震保険が半額になります。
それはいいですね。
耐震等級3なら地震保険が半額になる
耐震等級3なら地震保険が半額になる– 住宅性能表示制度を解説 –
アーネストワンは制震装置が全棟標準
制震装置が全棟標準ついているのは、アーネストワンだけです。
※こどもみらい給付金は、『こどもエコすまい支援事業給付金』としてご覧ください
制震装置
『耐震』は構造躯体が地震に耐える性能のことを言いますが、
『制震』とは地震のエネルギーを制御して揺れを抑える効果のことを言います。
『造り丁寧』『コスパ』
制震装置の隣の枠にある、『造り丁寧』と『コスパ』って何ですか?
『造り丁寧』と『コスパ』
※こどもみらい給付金は、『こどもエコすまい支援事業給付金』としてご覧ください
『造り丁寧』『コスパ』
これは、私ども住宅診断をしている立場から見た表面仕上げの丁寧さの印象点です。
表面上の傷、汚れ、隙間などが比較的多いと、△、普通にあるのが〇、少ない会社が◎としています。
当然、物件ごとにクオリティは異なるのですが、物件価格を抑えるために、短い工期で建てることを徹底している会社は、比較的、表面上の傷などが多い傾向にあります。
コスパは、物件価格を他社と相対的に比較して、安い会社を◎、普通を〇、高いを△としました。
これも、物件ごとに異なりますので一概に言えませんが、建物仕様と給付金なども考慮して比較しました。
造りの丁寧さが△でも、住宅性能評価を取得して、給付金がもらえると、コスパは◎ということですね。
あらためて、各社の性能や給付金などを表にして比較してみると、特徴がはっきり浮き出て分かりやすい印象をもちました。
まとめ:購入を検討するときは、その都度確認する
現在、住宅性能評価を標準で取得していない、アイダ設計、ホークワン、ケイアイスター不動産なども、今後、仕様を上げて断熱等級などを取得してくると思います。
実際に、ご購入を検討するときには、認定長期優良住宅、断熱等級、一時エネルギー消費量等級、耐震等級などを、その都度、確認するようにしてください。
田中先生。
今回も勉強になりました。
有難う御座いました。
- 住宅ローン比較サイト『モゲチェック』(外部サイト)
- ・新規の借り入れで比較
- ・借り換えで比較