【不動産市場】埼玉県の将来性が高い街ランキング|2026年地価公示と2050年人口推計で比較

埼玉県で住宅を購入する際は、現在の地価だけでなく、2050年までの人口推計、駅までの距離、生活利便性、災害リスクまで確認することが重要です。

【不動産市場】2026年 埼玉県『上がる街』『下がる街』を地価上昇率と人口増減で分析

この記事のポイント

2026年の地価公示と2050年までの将来人口推計を組み合わせ、埼玉県内の市区町村を独自に比較しました。
資産価値が維持されやすい街、現在価格と将来性のバランスが良い街、人口減少により将来の売却を慎重に考えたい街などを紹介します。
また、長く住み続ける家と、将来売却する家で異なる住宅選びの基準についても解説します。

※記事はYouTube動画収録用の原稿をもとに要約しています。
そのため、公開後のYouTube動画と内容が異なる部分がございます。

※掲載するランキングは、公開データを独自の配点で点数化した試算です。将来の人口、地価上昇、資産価値、売却価格を保証するものではありません。


建築費高騰で郊外住宅が注目されている

建築費高騰で注目される郊外住宅

建築費や住宅設備価格の上昇により、都心部よりも住宅価格を抑えやすい郊外が、マイホーム購入の選択肢として注目されています。

木造住宅の建築費指数は151.6

一般財団法人建設物価調査会が公表した2026年6月の建設物価建築費指数では、東京における木造住宅の工事原価指数は、2015年平均を100として151.6となりました。
前月比では1.3%、前年同月比では6.1%上昇しています。

この指数は、木造住宅の建築費が2015年当時と比べて約1.5倍の水準になっていることを示しています。
資材価格や労務費などの上昇が続けば、新築住宅の販売価格も下がりにくくなる可能性があります。

■ 建設物価 建築費指数

R094_建築費指数

出典一般財団法人 建設物価調査会

住宅設備の価格も上昇している

総務省統計局が公表した東京都区部の2026年6月分消費者物価指数では、総合指数は2020年を100として112.7となり、前年同月比で1.7%上昇しました。

■ 2026年6月 消費者物価指数

R094_消費者物価指数

住居に関係する項目では、設備修繕・維持が前年同月比2.7%上昇し、その内訳の一例として、システムキッチンは15.0%上昇しています。
住宅の建築費だけでなく、住宅設備の交換やリフォームにかかる費用も高くなっていることが分かります。

出典総務省統計局「東京都区部 消費者物価指数 2026年6月分」

郊外では将来の資産性も確認する

都心部の住宅価格が高騰するなか、比較的価格を抑えやすい郊外住宅は、有力な選択肢になります。

ただし、郊外で住宅を購入する場合は、現在の物件価格だけでなく、将来も住宅需要が維持される地域なのかを確認する必要があります。
人口減少が進む地域では、中古住宅を購入する層も減少し、将来売却しにくくなる可能性があるためです。


  • ・木造住宅の建築費指数は2015年平均を100として151.6
  • ・システムキッチンなど住宅設備の価格も上昇している
  • ・郊外では購入価格だけでなく将来人口も確認する

地価公示と2050年人口推計による評価方法

地価公示と2050年人口推計による埼玉県の評価方法

今回は、2026年の地価変動率、2050年人口指数、現在の住宅地価格を組み合わせ、埼玉県内の市区町村を独自に比較しました。

使用した公開データ

土地価格については、国土交通省が公表する2026年地価公示のデータを使用しています。
地価公示は、毎年1月1日時点における標準地の1平方メートル当たりの正常な価格を、国土交通省土地鑑定委員会が判定して公示するものです。

将来人口については、国立社会保障・人口問題研究所の「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」を使用しています。
このデータは、2020年の国勢調査を基に、市区町村別の人口を2050年まで5年ごとに推計したものです。

■ 日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)

R094_日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)

出典国土交通省「令和8年地価公示」

出典国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」

100点満点で市区町村を比較

埼玉県内の市区町村を比較するため、次の3項目を合計100点満点で点数化しました。

■ 地価変動率の得点 計算方法

R094_地価変動率の得点

地価変動率は、埼玉県内の最高値と最低値の間で0点から40点に換算しています。

地価変動率の得点 = 40×(対象地域の変動率-最低変動率)÷(最高変動率-最低変動率)

同様に、将来人口や現在の住宅地価格も、ランキングの目的に合わせて点数化しています。

配点を変えれば順位も変わる

このランキングは、公開データを一定の配点で点数化した独自試算です。
地価変動率、人口指数、現在価格の配点を変更すれば、順位も変わります。

また、市区町村単位の平均値で比較しているため、同じ市内でも駅前と郊外部では、住宅需要や将来性が異なります。
地域選びの参考資料として利用し、最終的には個別物件の立地や価格を確認する必要があります。


  • ・地価変動率、将来人口、現在価格を組み合わせて評価
  • ・合計100点満点で埼玉県内の市区町村を比較
  • ・独自配点による試算であり将来を保証するものではない

資産価値が維持されやすいエリアTOP5

埼玉県で資産価値が維持されやすいエリアTOP5

地価変動率、将来人口、現在の住宅地価格を総合すると、東京都心へアクセスしやすい都市部が上位となりました。

資産価値が維持されやすいエリアTOP5(独自評価)

R094_資産価値が維持されやすいエリアTOP5

■ 都心への交通利便性が強み

上位となった地域は、東京都心へアクセスしやすく、駅周辺の住宅需要が高いという共通点があります。

2050年人口指数も100を上回る、または比較的高い水準が予測されており、将来も一定の住宅需要が期待できる地域です。

ただし、これらの地域は現在の住宅地価格も高いため、資産価値が維持されやすいことと、割安に購入できることは同じではありません。

■ 個別物件の条件によって結果は変わる

地域全体の評価が高くても、駅から遠い、周辺相場より高い、接道条件が悪い、災害リスクが大きいなどの問題があれば、売却しにくくなる可能性があります。

市区町村の順位だけで判断せず、駅距離、周辺環境、物件価格、土地の形状なども確認する必要があります。


  • ・戸田市、蕨市、浦和区、大宮区、川口市が上位
  • ・都心への交通利便性と将来人口が評価された
  • ・地域順位だけでなく個別物件の条件確認が必要

価格と将来性のバランスが良いエリアTOP5

価格と将来性のバランスが良いエリアTOP5

現在の住宅地価格を抑えながら、将来人口や街の発展も期待できる地域として、八潮市や滑川町などが上位となりました。

価格と将来性のバランスが良いエリアTOP5(独自評価)

R094_価格と将来性のバランスが良いエリアTOP5

■ 都心に近い地域でも価格差がある

八潮市や吉川市は、東京都心への交通利便性を確保しながら、戸田市や川口市などと比べて住宅地価格を抑えやすい地域です。

さいたま市西区と緑区も、さいたま市内では比較的価格を抑えながら、人口や生活利便性の維持が期待できる地域として評価されました。

■ 滑川町は将来人口が高く評価された

滑川町は、現在の住宅地価格が比較的低い一方、2050年人口指数は111.0となっています。

町南部には東武東上線のつきのわ駅や森林公園駅があり、駅周辺では住宅開発が進められています。

ただし、人口増加が予測されている市区町村でも、すべての地域が同じように発展するとは限りません。
駅からの距離、商業施設、医療施設、公共交通などを個別に確認する必要があります。


  • ・八潮市、滑川町、吉川市などが上位
  • ・現在価格と将来人口のバランスを評価
  • ・同じ市区町村でも駅周辺と郊外部では条件が異なる

人口減少地域では売却を慎重に考える

人口減少が予測される地域の住宅売却リスク

住宅地価格が低くても、将来人口が大きく減少する地域では、中古住宅の買い手が限られる可能性があります。

長く住むには良いが売却は慎重に考えたい地域(独自評価)

R094_長く住むなら良いけど売却は渋そうなエリア

これらの地域は住宅地価格が比較的低い一方、2050年人口指数は50前後となっています。

現在と比べて人口が大きく減少した場合、中古住宅を購入する層も減少し、売却に時間がかかったり、売却価格が低くなったりする可能性があります。

なお、東秩父村と長瀞町は、今回使用した地価公示データに住宅地平均価格がなかったため、ランキングの対象外としています。

■ 地価上昇と人口増加は一致しない

現在の地価が上昇していても、2050年まで人口増加が続くとは限りません。

地価は上がっているが人口減少が予測される街(独自評価)

R094_地価は上がっているのに人口は減る街TOP5

今後は、市区町村全体の人口が減少するなかで、駅周辺や生活利便性の高い場所へ住宅需要が集中する可能性があります。

■ 居住誘導区域も確認する

人口は、市区町村全体で均等に減少するわけではありません。

人口減少が予測される市区町村でも、駅に近い場所、商業施設や医療施設が集まる場所、都市機能誘導区域や居住誘導区域内では、住宅需要が維持される可能性があります。

市区町村単位の人口推計だけでなく、購入予定地が街のどこに位置しているのかまで確認することが重要です。


  • ・住宅地価格が安くても将来の買い手が減る可能性がある
  • ・地価上昇と人口増加は必ずしも一致しない
  • ・人口減少地域では駅周辺や誘導区域を優先する

現在は比較的安く将来人口が期待できる街

現在価格が比較的安く2050年の人口増加が期待できる街

現在の住宅地価格が比較的低く、2050年も人口の維持や増加が予測される地域は、郊外住宅の候補として注目できます。

今は安いのに、2050年も人口が増える街TOP5(独自評価)

R094_今は安いのに、2050年も人口が増える街TOP5

滑川町、吉川市、八潮市、さいたま市西区は、2050年人口指数が100を上回る地域です。

伊奈町は人口指数がわずかに100を下回るため準候補とし、次点としてさいたま市緑区を掲載しています。

■ 八潮市は地価と人口の両面で注目

評価項目 八潮市の数値
住宅地平均価格 14万4,000円/㎡
2026年地価変動率 +3.9%
2050年人口指数 109.3

八潮市は、現在の地価上昇と将来人口の増加予測が両立しており、戸田市や川口市よりも現時点の価格を抑えやすい地域です。

つくばエクスプレスを利用して東京都心へ移動しやすい点も、住宅需要を支える要素と考えられます。

水害リスクの確認が必要

八潮市には中川や綾瀬川があるため、住宅を購入する際は、水害リスクを確認する必要があります。

人口推計や地価だけでなく、洪水ハザードマップ、浸水想定区域、地盤、避難経路なども確認したうえで判断することが重要です。


  • ・滑川町、吉川市、八潮市、さいたま市西区が上位
  • ・八潮市は地価上昇率と人口指数の両方が高い
  • ・将来性だけでなく水害や地盤リスクも確認する

「住み続ける家」と「売れる家」では選び方が違う

長く住み続ける家と将来売却しやすい家の選び方

住宅購入では、長く住み続けることを優先するのか、将来の売却を優先するのかによって、重視すべき条件が変わります。

長く住み続ける家で重視する条件

永住を前提とする場合は、将来の売却価格だけでなく、自分や家族にとっての暮らしやすさが重要です。

住宅ローンの返済に余裕があるか、家族構成に合った広さがあるか、買物や通院に不便がないか、実家や親族との距離が適切かなどを確認します。

人口減少が予測される地域でも、住宅を安く購入して住宅ローン負担を抑え、長期間住み続けるのであれば、合理的な選択になる場合があります。

将来売却する家で重視する条件

10年後などに売却する可能性が高い場合は、自分にとっての利便性だけでなく、多くの購入希望者が評価する条件を重視します。

駅までの距離、将来人口、買物や通勤の利便性、3LDKから4LDK程度の一般的な間取り、駐車場、接道条件、災害リスクなどが主な確認項目です。

購入目的 主に確認する条件
長く住み続ける 返済負担、広さ、買物、通院、親族との距離
将来売却する 駅距離、将来人口、生活利便性、一般的な間取り
共通して確認する 災害リスク、接道、周辺相場、誘導区域

ランキングだけで住宅を選ばない

市区町村ランキングは、広い地域を平均値で比較したものです。

同じ市内でも、駅前と郊外、居住誘導区域内と区域外では、住宅需要や将来性が異なります。

最終的には、市区町村の順位だけでなく、個別物件の立地、購入価格、災害リスク、生活環境を確認して判断することが大切です。

みらい価値診断をおためしください
みらい価値診断Ver2
  • ・永住目的では返済負担と暮らしやすさを重視する
  • ・売却予定がある場合は駅距離や将来人口を重視する
  • ・ランキングだけでなく個別物件の立地条件を確認する