【建売住宅】不動産営業の闇!当て物・回し物件とは?本命物件への誘導と対策
新築一戸建てを探すときは、「未公開物件」という言葉や営業マンの案内順に流されず、物件の条件・価格・会社の営業姿勢を比較することが重要です。
気になる物件を自分でも調べ、納得できるまで契約を急がないことが、後悔を防ぐ基本になります。
【建売住宅】不動産業界の闇!営業マンには売りたい本命物件がある!当て物や回し物件とは?
この記事のポイント
未公開物件や自社販売の物件が、必ずしも割安とは限りません。
立地・広さ・建物性能・設備・諸費用までそろえて比較し、その価格に納得できるかを判断しましょう。
また、営業側の売りたい物件と、自分に合う物件が一致するとは限りません。
違法広告への注意、当て物・回し物件の意味、現地待ち合わせを活用した内見の進め方を整理します。
※価格差・原価差の数値は実務経験や見立てであり、特定企業の商品全体の価格や利益率を示すものではありません。
- 執筆者:田中 勲
(宅建士、ホームインスペクター、FP) - YouTube – 田中勲の『不動産の知恵袋』
- -田中勲│こんな建売住宅は買うな
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「未公開物件」だからお得とは限らない
「未公開物件」は情報の公開状況を示す言葉であり、割安さや物件の良さを保証するものではありません。
「未公開」が意味する範囲を確認する
「まだネットに出していない」「この物件は未公開です」と聞くと、特別な掘り出し物のように感じるかもしれません。
しかし、ポータルサイトへの掲載準備中だったり、売主の販売方針によって掲載先を限定していたりする場合もあります。
大手分譲会社の建売住宅は、土地の仕入れから建築・販売まで事業として進められています。
「未公開」というだけで、その営業マンしか知らない割安な物件だと判断することはできません。
レインズに載っていないことと、お得であることは別
レインズは、不動産会社同士で物件情報を共有するためのシステムです。
すべての売り物件が必ず登録されるわけではなく、登録義務の有無は媒介契約の種類などによって異なります。
ポータルサイトやレインズへの掲載の有無よりも、立地・土地と建物の広さ・道路条件・価格が希望に合っているかを確認しましょう。
「何に対して未公開なのか」「周辺の似た物件と比べて、どこが良いのか」を具体的に聞くことが大切です。
- ・「未公開」の理由と、どこに掲載されていないのかを確認する
- ・ポータルサイトやレインズへの掲載状況だけで価値を判断しない
- ・物件そのものの条件と価格を比較する
捨て看板・違法広告から不動産会社の営業姿勢を見極める
物件の広告は、条件を知る入口であると同時に、不動産会社がルールを守って営業しているかを判断する材料にもなります。
電柱などに貼られた広告にはルールがある
電柱や道路標識に取り付けられた「未公開物件」「新築一戸建て」などの広告を見かけることがあります。
東京都屋外広告物条例では、電柱などへのはり紙・はり札・広告旗・立看板等や、道路標識などへの広告表示が禁止されています。
ただし、電柱に設置された広告がすべて違法というわけではありません。
許可や基準に適合する電柱広告と、禁止されている捨て看板等は区別する必要があります。
東京都の撤去キャンペーンでは、不動産業の広告が93.3%
東京都が2024年9月1日~10月31日に都内15区市で実施した「第28回捨て看板等の共同除却キャンペーン」では、違反広告物1,358枚が撤去されました。
このうち、不動産業の広告は1,267枚で、全体の93.3%を占めています。
※東京都全体の年間撤去数ではなく、このキャンペーンにおける実績です。
また、不動産会社の93.3%が違反しているという意味でもありません。
出典:東京都「第28回捨て看板等の共同除却キャンペーン」の実施結果(2024年11月28日公表)
違反したら、社長が必ず書類送検されるわけではない
違反広告物は撤去や指導の対象となり、違反内容によっては過料や罰金の対象になる場合があります。
ただし、違反が見つかれば社長が必ず警察に呼び出され、書類送検されるという一律の仕組みではありません。
行政上の対応と刑事手続は別であり、どの規定に違反したか、誰が関与したかなどによって扱いが異なります。
違法な広告が確認された場合、それは会社の法令を守る姿勢を考える材料になります。
広告だけで営業担当者の対応まで断定はできませんが、物件の魅力だけでなく、広告や問い合わせへの対応にも目を向けることが大切です。
- ・捨て看板等の違法広告と、適法な広告を区別する
- ・2024年の都内15区市の共同除却では、撤去広告の93.3%が不動産業
- ・違反の責任や手続を一律に決めつけず、会社の営業姿勢を確認する
自社販売の建売住宅はデザインと価格差を比較する
自社販売の建売住宅は、販売方法だけで評価せず、デザイン・性能・設備の違いと購入総額を比較して判断しましょう。
自社で販売すること自体が問題なのではない
新築分譲住宅には、売主が自社で直接販売する物件や、グループの販売会社を通じて販売する物件があります。
他の仲介会社で取り扱えるかどうかは、個々の物件や販売方針を確認する必要があります。
自社販売であることや、レインズに掲載されていないことだけで、割高な住宅だと決めつけることはできません。
一方で、私の実務経験では、デザインの良さを強く打ち出す物件のなかに、周辺の建売住宅との価格差が大きいと感じるものもありました。
販売価格差と、建材・設備の原価差は分けて考える
これまでの実務では、他社の建売住宅と比べて販売価格が約1,000万円高い物件を見たことがあります。
また、内外装や住宅設備の仕様の違いについて、原価ベースで約200万円の差ではないかと見立てたこともあります。
ただし、約1,000万円は個別の比較経験、約200万円は私の見立てであり、確認済みの仕入原価や業界全体の統計ではありません。
特定企業の商品が一律にその金額だけ割高であることを示すものでもありません。
販売価格には、建材や設備だけでなく、土地の仕入れ、設計・施工、販売・管理などの費用も関わります。
したがって、販売価格差から建材・設備の推定差額を引くだけで、会社の利益額を計算することはできません。
デザインの魅力に、どこまで対価を払うか
外壁や内装のデザイン、使いやすい間取り、ワンランク上の住宅設備には、それぞれ価値があります。
価格が高いことや、販売会社が利益を得ること自体を否定しているわけではありません。
比較するときは、立地・土地と建物の面積・道路条件に加えて、耐震・断熱性能、設備、外構、保証やアフターサービス、諸費用まで確認しましょう。
「おしゃれだから欲しい」で終わらせず、その魅力と価格差が自分にとって釣り合うかを考えることが大切です。
- ・自社販売やレインズ未掲載だけで、割高・不適切とは判断できない
- ・価格差の経験談と、確認済みの原価データ・統計を混同しない
- ・見た目だけでなく、性能・保証・諸費用を含めて価格に納得できるかを考える
当て物・回し物件・本命物件とは?
営業側が売りたい「本命物件」と、自分に合う物件は必ずしも一致しません。
案内された順番や印象だけでなく、自分の購入条件に照らして比較しましょう。
営業側には、優先して売りたい物件がある場合も
分譲会社であれば自社の住宅、仲介会社であれば売却を任されている住宅など、営業側に優先して成約させたい物件がある場合があります。
こうした物件を、ここでは「本命物件」と呼びます。
また、同じ仲介会社が売主・買主の双方を仲介し、両方から仲介手数料を受け取る取引は「両手仲介」と呼ばれます。
取引から得られる収益が、物件を勧める動機の一つになる場合もあります。
ただし、自社物件や両手仲介の物件を紹介すること自体が、不適切というわけではありません。
大切なのは、営業側の都合よりも、購入者の希望や利益に沿った提案になっているかです。
当て物・回し物件は、本命を引き立てる比較用の物件
「当て物」「回し物件」とは、売りたい本命物件を良く見せるために、比較対象として案内する物件を指すことがあります。
先に条件の劣る物件や希望に合わない物件を見せ、その後に本命を案内すると、最後の物件が魅力的に感じられやすくなるという手法です。
複数の住宅を比較して内見すること自体は、物件選びに役立ちます。
問題は、比較対象が営業側に都合の良い物件だけに偏り、購入者が十分に比較できなくなることです。
案内順ではなく、自分の基準で評価する
「前に見た家より良かった」という印象だけでなく、予算・立地・間取り・道路条件など、あらかじめ決めた基準で一件ずつ評価しましょう。
案内される物件のURLや価格を事前に確認し、自分で見つけた候補も比較に加えると、営業側の選択だけに頼らず検討できます。
- ・本命物件は営業側が優先して売りたい物件を指す
- ・当て物・回し物件は、本命を引き立てる比較対象として使われることがある
- ・案内順に左右されず、同じ基準で各物件を評価する
強引な営業を避ける内見・契約の進め方
内見の主導権を持ち、納得できないまま契約や入金をしないことが重要です。
現地待ち合わせや、説明を持ち帰って検討する方法を活用しましょう。
内見は、希望する物件での現地待ち合わせを提案する
強引な案内を避けたい場合は、自分が見たい物件を指定し、現地待ち合わせ・現地解散を希望するとよいでしょう。
見学する物件と終了時刻を事前に決めておくと、自分のペースで検討しやすくなります。
営業担当者の車に同乗すること自体に問題があるわけではありません。
ただし、希望していない物件への案内が続いたり、予定を大幅に延ばされたりすることを避けたいなら、自分で移動できる方法を選ぶのも一つの対策です。
購入意思が固まる前に、店舗への誘導に応じる必要はない
内見後に「資金計画を説明するので店舗へ」と案内されても、その場で判断する必要はありません。
まだ購入意思が固まっていなければ、「今日は見学だけにして、資料を持ち帰って検討します」と伝えましょう。
店舗で説明を受けること自体が危険なのではなく、帰りたい意思や検討したい意思を無視して、契約を迫る対応が問題です。
相談に行く場合も、目的と終了時刻を決め、納得していない契約や入金をその場で進めないことが大切です。
断っても続く勧誘は、記録を残して相談する
宅地建物取引業者による、契約しない意思や勧誘を受けたくない意思を示した相手への勧誘の継続、威迫する行為などは禁止されています。
必要な場合は「購入しないので、今後の勧誘は不要です」と、意思を明確に伝えましょう。
それでも続く場合は、会社名・担当者名・日時・やり取りを記録し、その会社の免許を所管する行政窓口などに相談してください。
出典:東京都住宅政策本部「投資用マンション等についての悪質な勧誘電話等にご注意ください!」(勧誘行為の規制)
実際のご相談では、営業を断り切れず契約し、後日、手付金を放棄して解約したというお話も伺っています。
ただし、解約条件や金銭の扱いは契約内容や経緯によって異なります。
契約後に困った場合も、「手付金を諦めるしかない」と自己判断せず、専門家に相談しましょう。
- ・現地待ち合わせ・現地解散を希望し、物件と終了時刻を決める
- ・店舗訪問や同乗そのものではなく、意思を無視する営業対応に注意する
- ・断っても勧誘が続く場合は記録を残して行政窓口などに相談する
SUUMO・すまいーだで探し、取扱い可否を確認する
自分で物件の候補を集め、信頼できる不動産会社に確認することで、営業側の紹介だけに頼らない家探しができます。
ポータルサイトで候補を集め、同じ条件で比較する
新築一戸建てを探すときは、SUUMOなどのポータルサイトに加え、飯田グループホールディングスの住宅情報サイト「すまいーだ」も候補探しに利用できます。
予算・駅からの距離・土地と建物の広さなどで条件をそろえ、複数の物件を比較しましょう。
ただし、掲載情報だけで契約できる状態かどうかや最新の販売状況までは判断できません。
気になる物件は、価格や販売状況、設備・諸費用の内訳をあらためて確認してください。
物件検索:SUUMO「新築一戸建て・新築分譲住宅」
レインズの業者向け物件検索は、一般の購入者は直接利用できない
レインズの業者向け物件検索は、一般の購入者が直接利用できるサービスではありません。
購入者はポータルサイトなどで候補を探し、不動産会社に取扱い可否や販売状況を確認する流れになります。
気になる物件のURLから、仲介手数料無料の対象か確認する
ゼロシステムズでは、お客様が見つけた物件のURLをもとに、仲介手数料無料で取り扱えるか、住宅診断を無料で実施できるかを確認しています。
公式サイトのお取扱い無料判定フォームや、公式LINEからお問い合わせください。
取扱い可否や無料サービスの適用は、物件・エリアなどの条件によって異なります。
すべての物件で利用できるとは限らないため、個別に確認してください。
お問い合わせ:ゼロシステムズ「お取扱い無料判定・住宅診断のご案内」
物件探しで大切なのは、営業側が売りたい住宅を選ぶことではなく、自分の条件と予算に合う住宅を納得して選ぶことです。
広告の言葉だけで判断せず、条件・価格・会社の対応を比較して、購入を進めましょう。
- ・SUUMO・すまいーだなどで候補を探し、条件と価格を比較する
- ・最新の販売状況や取扱い可否は不動産会社に確認する
- ・仲介手数料・住宅診断の無料対応は、物件のURLを送って個別に確認する
■ お役立ちシミュレータ
以下のツールを使うことで、住宅ローン審査や金利の計算などが簡単にシミュレートできます。
- ■住宅ローン
- ・住宅ローン審査1分間セルフチェック
- ・住宅ローン金利シミュレータ
- ・住宅ローン返済比率チェッカー
- ・住宅ローン破綻チェッカー
- ・変動金利VS固定金利 シナリオ比較シミュレータ
- ・経済 物価変動(CPI)シミュレータ
- ・住み替え 住宅ローン|シミュレーション【買い先行】
- ・生涯コスト比較シミュレーター
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- ・みらいエコ住宅2026事業セルフチェック
- ・仲介手数料 かんたん計算機
- ・諸費用比較チェッカー
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